いつの間にかコンパクトデジカメがとてつもなく進化している!オススメ機種TOP5!
- acousticlife111
- 2023年5月2日
- 読了時間: 17分

カメラ業界は確実に変化をしています!
これまで、カメラ業界の通説としては、画質の良いカメラを求めるならもっぱら一眼レフカメラをあたるしかありませんでした。ミラーレス一眼カメラという新ジャンルの登場により、その選択肢はミラーレス一眼カメラにもすそ野を広げてはきましたが、しかしコンパクトデジカメに関しては完全にかやの外です。コンパクトデジカメはあくまで、小回りの利くカメラが欲しい場合や、学生・若者たちの気軽なカメラ遊びのためにあるもの、といった立ち位置でした。
しかし近年はどうでしょう?ミラーレス一眼カメラの登場により「小型・軽量」を求める消費者が増えた影響からか、コンパクトデジカメの畑でもホンキで一眼レフカメラを打ちのめそうとしているような高性能なカメラが登場してきています!
今の時代、良いカメラが欲しいと思ったとき、コンパクトデジカメのディスプレイもチェックしておかないとソンですよ!
1.最強コンパクトデジカメはコレだ!オススメTOP5!
それでは早速、近年のコンパクトデジカメ市場でぜひともチェックしておくべき、至高の5機種をご紹介します。
・第1位 SIGMAシグマ dp1 Quattro

まず最初にご紹介したいのは、SIGMAシグマのdp1 Quattroです。
「SIGMAシグマ?そんなカメラメーカーあったっけ?」と首をかしげている人も多いかもしれませんね。SIGMAシグマは、非常に高画質なカメラを丁寧に作る、超職人気質な日本のメーカーです。あまりにも画質の良さにこだわるため、そのポテンシャルを発揮するには高い撮影技術を要するカメラばかり作っていました。するとライトユーザーには、いえ、中級者にも見向きされないので、あまり有名ではなかったのです。
そのSIGMAシグマが、初心者でも簡単に扱えるコンパクトデジカメを出しているのです!
「中判クラスの画質」とはっきり宣言する画質の良さは、解像度、階調、色の豊かさといった点で、他のメーカーを一回りも二回りも突き放しています。これは、他メーカーの一眼レフと比べて、です!(注 「中判」とは、35mmフルサイズよりもさらに高性能なイメージセンサー。)
実際に積んでいるイメージセンサーはAPS-Cですが、SIGMAシグマ独自に開発するFoveonという四層構造の革新的センサーによって、中判クラスの、つまりフルサイズ以上の上質な画質を実現しています。
特筆すべきは、その「中判クラスの画質」が、わずか10万円足らずの低価格で買えてしまうこと!そして、ミラーレス一眼カメラ程度の小さなサイズで実現していることです!
他メーカーの中判サイズセンサー搭載機は、値段は60万円以上、重量も1200g以上ですから、SIGMAシグマのdp1 Quattroはもはや革命的な存在です!
さらに、その「中判クラスの画質」を、オートモードでなんとなくシャッターを切るだけでも得られるようなったのが、大きな革命と言えます。これなら、カメラの熟練者だけでなく初心者でも、気軽に扱うことが出来るのです。スマートホンのカメラやコンデジしか触ったことがないとしても、大丈夫です。
これまで、SIGMAシグマは「画質最高だけどあくまで熟練者向け」でしたが、dp1 Quattroならカメラの初心者にもオススメすることが出来ます。
なお、dpシリーズは0~3まで4種類が出ていますが、これはレンズの違いです。ここで挙げた「1」は、焦点距離19mm(35mm換算で約28mm)のやや広角よりの画角です。14mm(約21mm)、30mm(約45mm)、50mm(約75mm)というラインナップになっているので、画角のお好みによってdp0、dp2、dp3を選び分けてください。
・第2位 LEICAライカ C Typ 112

女性に特にオススメしたいのが、LEICAライカ C Typ 112です。
あのドイツの老舗カメラブランドLEICAライカが、かなり手頃な値段で、非常に可愛らしいコンパクトデジカメをリリーズしています!
カラバリは2種類ありますが、ライトゴールド(ゴールドなのは上部だけで、ボディカラーはホワイトです)のほうのカラータイプが特にオススメ。LEICAライカらしいクラシックさと、21世紀らしい爽やかなテイストが上手く融合しており、さすが「オシャレカメラのLEICAライカ」というところ!
近年、日本のミラーレス一眼カメラ市場では「レトロキュート」調が流行りですが、LEICAライカ C Typ 112は「レトロ・エレガンス」という感じです。付属のケースも高級ブランドもののポーチのように美しく上品で、思わず誰彼に見せびらかしたくなってしまいます。
OLYMPUSオリンパスの「PEN」シリーズからの買い替えにも最適ですね。
LEICAライカと言えば、デザインの可愛らしさに対して性能は古臭く、ノスタルジックなスナップ写真しか楽しめない、というイメージがあるかもしれません。が、LEICAライカ C Typ 112は良い意味で、今時のデジタルカメラの多機能さを備えています。
撮影も簡単で、カメラ技術のない初心者でも従来のコンデジやスマートホンカメラのようにパシャパシャ撮れます。Wi-Fi機能も搭載しており、撮ってすぐにスマートホンでインスタグラムにアップ、ということももちろん可能です。
ファインダーを備えており、ボディ側での手ぶれ補正機能もあるので、スペックとしては充分にミドルクラスを名乗れますし便利な一台です。超ハイスペックとは言えませんが、ライトユーザーには充分な性能ですし、これ以上の買い換えもあまり必要性を感じないでしょう。
総重量は195gと、ミラーレス一眼カメラの約400gのなんと半分!本当に小さくて軽いです。
もしあなたが、写真は好きでもレンズをあれこれ交換するつもりはない、ということであれば、持ち運びの良さやデザイン性など含めて、高額なミラーレス一眼カメラよりもLEICAライカ C Typ 112のほうが優れた一品と言えそうです。
・第3位 CANONキヤノン PowerShot G5 X

第3位として推したいのは、CANONキヤノン PowerShot G5 X。
この機種を端的に表現するなら、「全部乗せのコンパクトデジカメ」といったところでしょう。
高画質高性能な一眼レフカメラで求められる機能を、コンパクトデジカメの小さなボディの中にギュっと凝縮して詰め込んでいます。本格的な撮影には欠かせない電子ビューファインダーを搭載しているのはもちろんのこと、バリアングル&タッチパネルの液晶モニター、RAW現像、ISO12800、充実した物理ダイヤルにカスタムボタン、スマートホンですぐさま写真をアップしたりスマートホンからシャッターを切れるWi-Fi機能・・・。CANONキヤノンは、一眼カメラやミラーレス一眼カメラでは手ぶれ補正機能をレンズ側に搭載するのが難点なのですが、このコンデジでは本体側に手ぶれ補正機能を搭載しています。
センサーサイズは、コンパクトデジカメとしては最上位クラスの1インチ型。一眼レフのフルサイズやAPS-Cにはかないませんが、この1インチ型ならボケ味も充分楽しめますし、スマートホンや安価なコンデジが苦手とする暗所での撮影でも、ノイズの少ない綺麗な写真を撮ることが出来ます。
特筆すべきはレンズで、広角端F1.8、望遠端F2.8、35㎜フィルム換算で24-100㎜(光学4.2倍ズーム)という素晴らしいもの。1.8~2.8というF値は一眼レフのカメラでも高い金額を費やさなければ手に入らない超高スペックで、標準キットレンズではまず不可能です。焦点距離も24mm~という超広角、そして100mmと言えば4倍超のズーム倍率ですから、すさまじい万能レンズです。
コンパクトデジカメは「レンズが交換できない」というのが欠点ですが、その欠点を、「レンズを交換する必要がない」というスペックで克服してしまったのが、このCANONキヤノン PowerShot G5 Xですね!
CANONキヤノンがなかなかミラーレス一眼カメラの開発に着手しなかったのは、つまりミラーレス一眼カメラのミドルクラス程度のスペックであればコンパクトデジカメで充分再現出来てしまうという、この卓越した濃縮技術ゆえだったのでしょう。実際問題として、特殊なレンズに交換することを求めないのであれば、ミラーレス一眼カメラよりもCANONキヤノン PowerShot G5 Xのほうが小さくて高性能で、しかも安価です。
万能性の高い一台を求めている人には、CANONキヤノン PowerShot G5 Xですね。
・第4位 SONYソニー サイバーショット DSC-RX100M5

第4位は、SONYソニーの超ハイスペックコンデジ、サイバーショット DSC-RX100M5。
このカメラは、「一眼レフ並み」を飛び越えて、「一眼レフ以上」の性能を垣間見せるのが大きな特徴です!
SONYソニー サイバーショット DSC-RX100M5が特に強いのは、シャッター性能。
AF(オートフォーカス)性能は0.05秒で、これは1インチ型センサー機として世界最速であるだけでなく、並み居る一眼レフカメラよりも速いです。オートフォーカスのフォーカスポイントはなんと315点を誇り、これも一眼レフカメラのハイエンドすら凌駕する高スペック。連写性能は、最高24コマ/秒で、最大150枚、6.3秒間もの長い間、連写をし続けることができます。最高1/32000秒の驚速シャッタースピードも相まって、DSC-RX100M5はスポーツ撮影において、獅子奮迅の活躍を見せるでしょう。
動画機能にも非常に面白いものがあり、最大960fps(40倍)のスーパースローモーション撮影を可能としています。これは、プロ用の動画専門機材でしか撮影できなかった特殊映像表現です!それをコンパクトデジカメの極小ボディで実現してしまったことが、さらに驚きですね。
コンパクトデジカメなのでレンズは交換できませんが、そこはあまり問題にならないでしょう。
(35mm換算で)広角24mm~望遠70mm(約2.9倍)と、優秀な広角アングルかつ充分な望遠性能を持ち、F値は広角端でF1.8、望遠端でもF2.8です。一眼レフカメラでこの性能のレンズを買おうとすれば、80,000円くらいは要するでしょうか。
レンズと言えば、何気に便利なのが「ステップズーム」機能です。
ステップズームとは、ズーム時の倍率を5段階(24/28/35/50/70mm相当)に固定できるもので、「右に3段階回せば50mm画角になる」などと明確にわかるので、ズーム調整が非常にスムーズに行えます。一般的なコンパクトデジカメのズームは、一眼レフカメラのレンズよりも調整がしにくく、最広角と最望遠の極値を行ったりきたり・・・ということになりがちですよね。
あくまで専門家向けの機種なのかと思えばそうでもなく、自撮りに便利な180℃可動式のモニターや、スマートホンとの連携機能、インスタグラマーも嬉しい多彩なアートフィルターなど、便利機能も充実しています。ファインダーも、XGA OLED Tru-Finder(トゥルー ファインダー)という高性能なものを搭載しており、しかもポップアップ式なので普段はかさばらないのも嬉しいですね。
・第5位 OLYMPUSオリンパス Tough TG-5

第5位として紹介するのは、OLYMPUSオリンパスのTough TG-5。価格は上記5機種の中で最も安いのですが、しかしある意味では、この機種が最も「優等生」と言えるかもしれません!
カメラは、撮った写真の画質の良さも重要ですが、今の時代においては「どこにでも持ち運べる・どこでも撮れる」ということがとても求められています。そうした意味でいうと、防水カメラというのは、ミラーレス一眼カメラよりもコンデジよりも、さらに2回りも3回りも「どこでもOK」なのです!
普通のコンデジでは、軽くてポケットに入るとはいっても、スキューバダイビングやシュノーケルはおろか、波打ち際にすら持ってはいけません。しかし OLYMPUSオリンパスのTough TG-5なら、水の中、しかも水深15mの深世界にまで同行してくれます。それだけではなく、山の上にも岩場にも、砂漠にも雪山にもついてこられる優れた堅牢さを誇るのが、この OLYMPUSオリンパスのTough TG-5なのです!
防水カメラも堅牢カメラも他にもあるにはあるのですが、 OLYMPUSオリンパスのTough TG-5はさらに、カメラとしての性能にも優れているから驚きです!
レンズは、コンデジにしてF2.0の超高性能。焦点距離は広角25mm~100mm(約3倍ズーム)。一般的にコンパクトデジカメはボケ味のある写真が苦手ですが、OLYMPUSオリンパスのTough TG-5はマクロモードの搭載により、むしろそこらの一眼レフよりも豊かなボケ味のある写真が撮れます!接写は1cmまで可能で、登山中の珍しい昆虫や草花はもちろんのこと、レストランの美味しそうな料理も大迫力に写ります。
動画性能は最新の4K画質、連写性能は秒間20コマまで撮影可能。手ぶれ補正機能を搭載し、上級者には欠かせないRAW形式にも対応しています。
さらに、ライトユーザーにニーズの高いスマートホンとの連携機能も備え、撮ったそばからすぐにSNSにアップできるばかりか、スマートホンをリモコンとして撮影することも。アートフィルターは14種と充実しており、インスタグラム映えする芸術的な写真もバラエティ豊かに楽しめます。
2017年6月上旬の発売から、現在8月下旬の2カ月以上、価格.comの売れ筋ランキングでずっと2位をキープしている大人気機種です。防水カメラという特殊機種が売り上げランキングの上位に立ち、しかもそれを長いことキープし続けるのは異例です!それだけ、防水・堅牢以外の面でも高性能で優秀なカメラであるということですね。
カメラをどこにでも連れていきたいと願ったとき、これほど万能性が高いカメラはありません。
2.コンパクトデジカメを買うときに気を付けたい注意点は?
上記に挙げた5機種以外のコンパクトデジカメが気になっている人も、多いかもしれません。色々なカメラがあり、色々なニーズがありますから、それも当然なことです。しかし、どんな特徴のカメラを選ぶにしても、選ぶ際に気をつけておくべきことというのは、やはりあります。カメラ選びに失敗しないよう、特に初心者の方はご注目ください。
特筆すべき注意点は、以下の4つです。
(1)画素数やズーム倍率などの数字にあまりとらわないこと!
(2)レンズ交換をするつもりがないなら、ミラーレス一眼カメラよりもコンデジがオススメ!
(3)どうせコンデジを買うなら、40,000円くらいは出すとスマホとの差が実感できる。
(4)ボケ味の写真にこだわりがないなら、センサーサイズはあまり気にしなくてOK。
それぞれの注意点を、もっと詳しく解説しましょう。
2-(1)画素数やズーム倍率などの数字にあまりとらわないこと!
「画素数はあまり画質の良さに関係ない」ということが専門家から警鐘されていますが、いまだにCMでは画素数の高さが真っ先にアピールされ、そして画素数の高いカメラに飛びついてしまう消費者が多いもよう・・・。カメラの画素数は、よほどのプロ用途でもない限り、800万画素もあれば充分です。
カメラには、画素数以外にもアピールポイントがたくさんありますから、画素数以外のポイントにも色々と目を向けてみましょう。たとえば、画素数が2000万あることよりも、ファインダーが付いているカメラのほうがずっと役に立ってくれます。
他にも、ズーム倍率にも要注意です。コンパクトデジカメには、光学30倍ズームなどとすさまじいズーム性能を謳うものがありますが、倍率が高ければ良いというものでもないのです。倍率が高すぎると、望遠撮影時の画像がとてもブレやすく、「大きく見えてはいるけれどキレイには撮れない」という無意味なことになりがち・・・。それならば、10倍ズームでもずっと実用性の高い機種があるかもしれませんよ。
2-(2)レンズ交換をするつもりがないなら、ミラーレス一眼カメラよりもコンデジがオススメ!
次は、ミラーレス一眼カメラの購入を検討している方に知っておいていただきたいことです。
コンパクトデジカメでも、特に10万円前後の高価格帯は、非常に力の入った高性能な機種が多いです。その高性能っぷりは、よもするとミラーレス一眼カメラの性能を凌駕するほど。
さらにミラーレス一眼カメラよりも小さくて軽いのですから、もしあなたが、レンズ交換をする気があまりない、というタイプの人なのであれば、コンパクトデジカメもぜひ選択肢に入れてみましょう。
2-(3)どうせコンデジを買うなら、40,000円くらいは出すとスマホとの差が実感できる。
コンパクトデジカメの最大のライバルは、なんといってもスマートホンです。スマートホンのカメラ性能は年々上がってきており、そして携帯性やSNSとの連携面などでコンデジを上回るので、今やコンパクトデジカメは、「スマートホンのような機能を搭載する」という逆追いの現象が起き始めています。すると、20,000~30,000円の価格帯のコンデジでは、スマートホンのカメラ機能よりもあまりアドバンテージがないのが実情です。
しかしこれが、同じコンデジでも40,000円以上のミドルクラスになってくると、話が違ってくるのです。非常に大きくて良質なレンズを積んだ一眼レフのようなカメラや、ファインダー付きのカメラなど、スマートホンカメラではとても追いつけない性能を誇る機種が増えてきます。スマートホンと同じようなカメラを2台持っていてもあまり意味がありませんから、どうせコンパクトデジカメを購入するなら、40,000円くらいの予算は組んで、高性能なカメラを選んでみるのがオススメです。このランキングで言えば、CANONキヤノンのPowerShot G5 Xや5位のOLYMPUSオリンパス Tough TG-5が該当しますね。
2-(4)ボケ味の写真にこだわりがないなら、センサーサイズはあまり気にしなくてOK。
カメラの性能についてこだわり始めると、「センサーサイズの大きい機種が良いんだよ」と耳にタコが出来るくらい言われることでしょう。これはあながち間違ってはいないのですが、しかし、パンフォーカスの(近くから多くまですべてにピントを合わせた)風景写真を撮る場合、センサーサイズの大きさはあまり関係ないのです。いや、関係ないどころか、小さいほうが撮りやすいとさえ言えます。(センサーサイズの大きなカメラはパンフォーカスがしにくいのです。)
他にも、暗い場所での撮影はセンサーサイズの大きなカメラのほうが強いとは言えるのですが、このあたりはISOの設定などである程度カバーできます。
センサーサイズの大きなカメラは、どうしても大きく重くなってしまいますし、価格も大きく跳ね上がるので、ボケ味のある写真にあまりこだわっていないなら、センサーサイズの大小は気にせずにカメラを選びましょう。また、センサーサイズが小さくでも、マクロ撮影機能に強い機種なら、むしろその辺の一眼レフカメラよりもずっと迫力のあるボケ味写真が撮れます。このランキングのOLYMPUSオリンパス Tough TG-5などもマクロ機能が強いですね。
3.コンパクトデジカメはなぜ、こんなにも進化した?
ライトユーザー向けの廉価品という印象が拭えなかったコンパクトデジカメは、なぜここ数年でこんなにも進化したのでしょうか?
3-1.スマートホンのカメラ機能の充実が、コンデジの尻を引っぱたいた!
最たる要因は、スマートホンのカメラの性能が充実してきたことが挙げられるでしょう。
スマートホンのカメラと似たり寄ったりの性能では誰もコンパクトデジカメに見向きもしなくなってしまうため、カメラメーカー各社は、スマートホンより2回りくらいは魅力がある商品作りを、という意気込みでコンパクトデジカメの性能を引き上げ、アイデアを詰め込んだのです。
3-2.SIGMAシグマがオートで簡単に撮影できる最強画質のコンデジを投入したから。
2つ目の要因は、日本の職人気質メーカーであるSIGMAシグマが、ついにオート撮影可能なお手軽カメラをデジタルコンパクトの市場に投入したからです。
「中判センサー並み」というすさまじい表現力のカメラを、オート操作で簡単に撮れる仕様で出したことから、CANONキヤノンやSONYソニーをはじめ、各メーカーは本気で青ざめたはずです。こうなってくるともう、1年に1歩ずつのバージョンアップでは追いつきようもないので、各社、「1インチセンサーでも一眼レフ並みの画質を!」といった大規模な改革に挑み、それが各社のコンパクトデジカメの画質向上につながっているようです。
3-3.ミラーレス一眼カメラの登場により、小型化の技術が急速に発達した。
もう1つ、コンパクトデジカメの進化に影響を与えたが、ミラーレス一眼カメラの登場でしょう。
これまでは、一眼レフカメラの1kgくらいの大きなボディの中でカメラ作りをすれば良いと考えていたところに、「半分くらいのサイズで一眼レフ並みのものを作る!」という新しい波がきます。これにより各社の技術者は、あらゆる技術、あらゆるパーツにおいて小型化を研究しました。これが各メーカーの小型化技術を押し上げ、これまではコンパクトデジカメのサイズでは積めなかったパーツや性能を、搭載できるようになりました。
3-4.「高性能な製品はコンデジの棚には無い」という考えはもう捨てよう!
SIGMAシグマのdp1 Quattroが象徴するように、コンパクトデジカメの市場にも高性能な機種は登場しうるのです。
これまで、カメラの性能はもっぱらセンサーサイズが左右すると考えられてきました。そのため小さなセンサーしか積めないコンデジは不利だとされていたのですが、しかし、センサーサイズ以外にも画質を向上させる手段はいくつもあり、場合によってはよりユーザーに好まれる画質・性能を果たすこともできるのです。
市場はあまりにも小型・軽量へのニーズが大きく、しかし日本の優秀な技術者たちはそれに応える力量を持っているため、これからまだまだ、ミラーレス一眼カメラやコンパクトデジカメの性能は一眼レフカメラに近付いていくでしょう。そればかりか、コンデジのサイズでは不可能なことを違う角度から達成しようと研究しているうちに、一眼レフカメラよりもさらに高画質になってしまう可能性すらあります。パソコンの記憶装置であるSSDが、HDDよりも小さいうえに高性能であるように。
ハイスペックカメラを好む皆さんは、これからはコンパクトデジカメのニュースにも気を配りましょう。
いかがでしたか?
コンパクトデジカメの進化っぷりは、おそらく皆さんの想像以上だったことと思います。今回はタイプの違う5機種を選びましたが、他にも素晴らしいコンデジ機種はたくさんあります。
「カメラは一眼レフ!」というこだわりを手放して、一度コンパクトデジカメの商品棚をゆっくり回ってみると、想像以上の収穫があるかもしれませんよ。カメラが一段と、楽しくなるでしょう。
一眼レフとは違うベクトルで、確実にコンパクトデジカメは高性能化を遂げています。