親御さんが一人暮らしをしていると、家族としては心配なものです。本人はまだ「平気だよ」と気丈に笑っていても、一人暮らしに無理が出始めていることがあるでしょう。
一人暮らしから老人ホームに移行すべきタイミングには、幾つかの目安のサインがあります。
たとえば「脱水症状」で入退院を繰り返すなら、一人暮らしは限界でしょう。
なぜ脱水症状?「のどが渇いた」を感じなくなっている。
なぜ脱水症状が一人暮らし限界のサインなのでしょうか?
「認知症の人はご飯を食べたかどうかがわからなくなる」という話は聞いたことがあるはずです。
このように認知症が始まると、五感が麻痺して感じなくなってきます。のどの渇きもそれを自覚しないため、体が脱水症状を起こして病院に運ばれるまでになってしまうのです。
1度ならず2度も脱水症状によって病院に運ばれた、入院をした、というのであれば、もう一人暮らしは限界です。老人ホームで暮らしを見守ってもらうべきです。
熱中症、誤嚥性肺炎なども。
脱水症状だけではありません。熱中症も、認知症の深まりによって五感が鈍り、生活をコントロールできなくなっている懸念が大きいです。
暑いのに部屋のクーラーを付けずに生活を続けて熱中症になる高齢者が、毎年ニュースになります。「暑い」ということを体が感じ取れなくなっており、誰かが客観的に室温コントロールをしてあげなければならない状況に陥っているのです。
誤嚥性肺炎を起こすなら、咀嚼や飲み込む力がかなり弱まっています。
認知症が進むと老人ホーム選びが困難に!早めに動こう。
脱水症状、熱中症、誤嚥性肺炎などで病院にお世話になることが増えたなら、認知症が発症し始めている可能性が高いです。
認知症が進んでしまうと、老人ホームを内見したり、比較検討することが出来なくなってしまいます。そうなると状況はなおさら複雑化し、介護も酷になってしまいます・・・
「一人暮らしはもう無理だよ」と力強く言い切り説得し、早めに老人ホーム選びをはじめましょう。
いかがでしたか?
認知症の諸症状について、頭に入れておきましょう。
親御さんが一人暮らしをしている場合、生活の様子をすべて見ることは出来ませんから、ちょっとした報告や家の中の様子、言動や表情から推測をする必要があります。
そして認知症が確定的なら、もう気ままに一人暮らしをさせるのは無理があります。
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