2-2.民泊やAirbnb(エアビーアンドビー)のデメリット。
デメリットについても、まずはわかりやすく端的に、箇条書きにしてみましょう。
①品質が保証されていないため、善し悪しに差がある。
②問い合わせやチェックインが面倒くさいことがある。
③トラブル報道が多いから、心配。
それでは1つ1つ、詳しく解説していきます。
①品質が保証されていないため、善し悪しに差がある。
民泊施設はほとんどの場合、他の宿泊施設とは異なり、役所や衛生局の認可を得ていません。
防災設備や避難経路の確保などは徹底されていませんし、設備もまちまちです。
いや、基本的にどの施設も、ひととおりの設備が揃ってはいるでしょう。【設備に関しては、日本の民泊は世界で一番と言ってよいほど、充実しています。また、清潔度も世界一と思われるレベルです。】
しかし、すべての民泊施設が誰かにチェックを受けたわけではないので、中には例外もあるのです。古い民家を借りてきて冗談半分に営業しているようなところもあり、エアコンが無かったりカーテンが無かったりすることはままあります。
ただし、【リスティング(Airbnb上の施設紹介ページ)の写真や設備リストを見れば、その民泊にどんな設備があってどんな設備が無いのか、だいたい把握できます。】
一番気を付けたいのは、シェアルーム・タイプの施設の場合です。
シェアルームとは、他のお客さんと同じ部屋に寝る相部屋であったり、家のリビングにベッドが置かれているようなタイプの部屋を指します。
相部屋物件の場合、1つの家で10人以上を収容していることがあります。しかし、物件自体は普通の一軒家やマンション(であることが多い)ですから、トイレやシャワーが1つしか無かったりすることもあるのです。一軒家の場合、2階建てならトイレを2つ備えていることも多いですが、シャワーを2つ持っている家というのは、なかなか無いですよね。
そうした点ではやはり、似たような施設でもゲストハウスには敵わず、不便・不快な思いをする可能性があります。
なお、最近になって、アパマンハウスや大京建設などの不動産大手企業が、民泊事業に参入してきました。こうした大手企業は、豊富な資金力を駆使して、建物の改造が容易です。相部屋でもトイレやシャワーをたくさん備えたゲストハウス的な施設を用意してくるのではないかと思われます。
②問い合わせやチェックインが面倒くさいことがある。
エクスペディアやBooking.comなどのホテルサイトの場合、宿泊利用客は、特に質問がなければ予約さえすれば、手続きは完了しますね。
しかし、Airbnb(エアビーアンドビー)をはじめとした民泊仲介サイトの場合、基本的に、宿泊客と家主との間で、多少の確認のやりとりがなされます。
あなた(宿泊客)がプロフィールに顔写真を載せていないならば、「おそれいりますが、身元のわからない方はお泊めできません。顔写真の登録やID認証を済ませてからまたお申し込みください。」などと言われるでしょう。
泊まるのはあくまで民家ですから、家主はあなたが信頼に値する人物かどうか、慎重に見極める必要があるのです。(事前のやり取り無しで予約を完了させられるように、設定している家主もいます。)
また、予約が確定したあとも、チェックインの時間を報告したり、Airbnb以外の連絡先を報告し合ったり、ということも必要になるでしょう。チェックインする時間を、家主の都合に合わせて調整しなければならない場合もあります。「家主の仕事が終わるまでカフェで待機」などということも、ありうるのです。
③トラブル報道が多いから、心配。
この項目については、デメリットの説明というよりも誤解を解く意味合いが強いです。
Airbnb(エアビーアンドビー)にまつわるトラブルとしては、「写真と実物が違っていた!」「リスティングに書かれてものが使えなかった!」「レビューの評価と事実の違いが大きい!」「盗撮に遭った!」などなどありますが、【ほとんどのトラブルは、民泊に限らず他の宿泊施設でも日常的に起きているもの】ですね。
【「リスティングに書かれてあることと違う!」という問題を防ぐには、投機目的で経営している民泊を避けること】です。投機型民泊は、不誠実なところが多いです。インテリアに懲りすぎているところは投機目的のところが多いので、見栄えの良さよりも暖かみを感じる民泊を選びましょう。
【「ゲストをおもてなしすることが楽しいんだよ!」という思いがにじみ出ている民泊を選べば、トラブルが起きることはそうそうありません。むしろホテルやゲストハウスなどよりも少ないくらい】です。