3 外国人ゲストが日本の冬で大変なのは、骨まで凍るほどの寒さ!
さて、外国人ゲストが喜びそうなおもてなしコンテンツはわかりました。次は、外国人ゲストを冬の日本でもてなす際の注意点です。最も驚異的なのは、寒さ!
「南国ならまだしも、アメリカやヨーロッパなら寒さはそう変わらないでしょ?」と思いますか?そうでもないのです!日本の寒さの実情を知り、そして対策を講じておきましょう。
3-1.緯度が同じくらいなのにどうして!?気温以上に寒く感じる日本の冬!
アメリカの大都市やヨーロッパの主要国は、日本とだいたい同じくらいの緯度に位置しています。そのため、気温自体はそう変わらないのですが、外国人からすると日本の冬は、とてもとても寒く感じます!いったい、なぜなのでしょうか!?
3-2.日本の家屋は海外に比べて、寒さへの対策が充分ではない…。
日本の家屋は、世界的に見てもとても高額です。そのぶんハイテクな設備や親切なバリアフリーなども充実しているのですが、なぜか、寒さへの対策だけはお粗末…。これは、一戸建てを中心に、木造家屋で特に顕著となっています。
建てたときから三重窓が備わっているなら、家屋全体に寒さ対策が充実している可能性が高いですが、そうでないならあなたの家は、外国人ゲストにとって寒い家だと思ってください。ただし、鉄骨鉄筋コンクリートのマンションならいくぶんマシです。
3-3.暖房の考え方も日本と海外では違う。乾燥が深刻なのも厄介。
欧米では一般的に、セントラルヒーティングというシステムを使って、家全体を常に暖かく保っています。しかし日本の場合、部屋や空間ごとにストーブやエアコンを置き、そこに入るごとにスイッチを入れるのが一般的。そのため、外出から戻った後やろうかに出たとき、トイレに入ったときなど、外国人からすれば「寒いわ!」ということになってしまうのです…。
また、エアコンやストーブを中心に、日本の暖房器具は極度に乾燥するのも厄介!そもそも外気自体が欧米よりも乾燥しているのに、そのうえ暖房器具でさらに乾燥が悪化してしまうため、ノドを痛めたりなど体調を崩してしまう外国人ゲストは少なくないでしょう。
3-4.日本の暖房は火事の危険性が高いことにも注意を!
欧米で主流のセントラルヒーティングやオイルヒーターは、火事を招くようなことはほとんどありません。それに対し、日本の暖房器具は火や電熱線がむき出しになっていたり、家に灯油の容器を常備したりと、火事の危険性が高いのです。私たち日本人はその扱いに慣れていますが、外国人ゲストは不慣れですので、注意を払ってあげましょう。石油ストーブだけでなく、電気ストーブなども危ないということです。
3-5.外国人ゲストへの対応を強化するなら、オイルヒーターと加湿器を。
セントラルヒーティングは大掛かりな設置が必要なので、日本の家庭で導入するのはとても困難です(請け負っている業者はあります)。外国の暖房環境に近づけてあげたいと願う場合には、オイルヒーターを導入すると良いでしょう。じゃばらのような形をした床置き型の暖房で、大きめの家電量販店なら見つかるハズ。
また、深刻な乾燥への対策として、加湿器を設置してあげると良いです。加湿器は日本でも普及が進んでおり、価格も安価になってきていますから、導入は難しくないですね。
3-6.観光外出の際には、「一枚多く着ていきな!」と声かけしてあげよう。
日本の防寒対策がおろそかなのは、家庭家屋だけではありません。電車の駅についても同様で、構内にせよプラットホームにせよ、外国よりも寒いです!そのため、外国人ゲストが自国で外出するときのイメージで日本を観光するなら、思った以上に寒くて辛い思いをするでしょう。
ですから、ホストファミリーのあなたが、「日本の駅はあなたの国の駅よりもきっと寒いわ!洋服を1枚多く着ていきな!」などと、忠告してあげるようにしてください。使い捨てカイロのことを教えてあげるのも良いですね。
3-7.湯船に浸からせてあげよう。
一般的に日本以外の国の人々は、入浴といえばシャワーを浴びることであり、湯船に浸かることはあまりありません。それが旅行中ともなれば、なおさらのことです。それを体験的に知っており、「ホームステイの外国人ゲストにはシャワーだけ貸せば充分だろう」と考えているホストさんは少なくないでしょう。
しかし冬に関しては、想像以上の日本の寒さに参っている外国人ゲストも少なくないはず!ゆっくり湯船に浸かれば体の芯まで温まることを私たち日本人はよく理解していますから、「良かったら湯船もどうぞ」と、勧めてあげると親切ですね。