自宅で不動産収入を得たい!ホストファミリーとは?-1
- acousticlife111
- 2023年12月16日
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民泊の経営を検討するとき、どこまでゲストに手を差し伸べるべきか、迷ってしまうことがありますね。特に日本は、ホームステイの文化があまり根付いていないため、詳しい情報がなかなか入ってきません。ホストファミリーとしての在り方に悩んでいる人は少なくないことでしょう。
このページでは、ホストファミリーとは何なのか?言葉の意味を手始めにその役割や意義、メリットまで、様々な角度から徹底究明していきます。
1 言葉の意味から考える、ホストファミリーとは?
まずは辞書を引いて、言葉上の意味から考えてみましょう。
1-1.ホストファミリーとは、ホームステイを受け入れ、世話をする家族のこと。
あなたの予想通りでつまらない結果かもしれませんが、言葉の意味は字の通りです。ホストファミリーとは何かと問えば、それは「ホームステイを受け入れ、世話をする家族のこと」を指します。
1-2.ホストとは「家主」のことではなく、「家庭」のこと?
しかし、一つ意外な結果がありました。
ホストファミリーについてウィキペディアで調べてみると、このような説明になっています。
「ホームステイを受け入れる家庭のことをホストと呼び、その家族のことをホストファミリーと呼ぶ。」
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊のイメージからすると、ホストとは家主やオーナーのことを指すように感じますが、実際には「家庭」のことを指すようです。そしてその家族のことを、ホストファミリーと呼ぶのです。
1-3.「私は民泊のホストです」という表現は、厳密に言えば正しくない?
すると、「私は民泊のホストです」という表現は、厳密に言えば正しくないことになります。
「私の家庭は民泊のホストです。」「私は民泊のホストファミリーです。」といった表現のほうが正確と言えるでしょう。
ただし、日本人の大半は(民泊の)「ホスト」という言葉を「家主」のことを指して用いていますから、混乱を防ぐためにも、「家主」の意味で用いたほうが良さそうです。
2 役割から考える、ホストファミリーとは?
次は、ホストファミリーの役割について考察していきます。Airbnb(エアビーアンドビー)の影響により、日本にもホストファミリーは大勢いますが、実はその大半は、「ホストファミリー」の役割は果たしていません・・・。
2-1.Airbnbホストの大半は「ホストファミリー」ではない!?
私たちは、民泊の家主をしていればその人をホスト(ファミリー)と呼びますが、言葉の定義から言えば、それは必ずしも正しくはありません。
ホストファミリーとは、「ホームステイを受け入れ、世話をする家族のこと」を指すのでれば、家主不在型民泊のホスト(家主)は、ホストファミリーではないことになります。彼らはゲストの世話をしていませんから。また、家庭ではない場所にゲストを泊めても、それは「受け入れている」というニュアンスとは異なるでしょう。
2-2.ホームステイ型民泊を営んでいる人だけが「ホストファミリー」であるということ。
つまり、ホストファミリーを名乗れるのは、ホームステイ型民泊を営んでいる人だけということになります。これはもちろん、Airbnb(エアビーアンドビー)民泊に限ったことではなく、留学生を受け入れるタイプの民泊も、農家民泊も、イベント時に緊急発動されるイベント民泊も、同様です。
家主不在型民泊を営んでいる人々は、民泊で月収50万を稼いでいても、スーパーホストの称号を持っていても、「ホストファミリーとは何たるか」を知らない(体現していない)のです。彼らは「事業者」ではあっても、「ホストファミリー」ではありません。
2-3.ホストファミリーとは、ゲストを「家族のように受け入れる」人たち。
昔から日本にある民泊・留学生向けホームステイでは、ホストファミリーに対してこうしたコンセプトを義務付けています。
「ゲストを家族の一員のように受け入れてください。」
一般的に、ホストファミリーを志すなら、赤の他人であるゲストのことを家族の一員のように受け入れる慈愛や優しさを備えている必要があるのです。Airbnb(エアビーアンドビー)民泊の場合、こうしたコンセプトはなく、「客と店員」といった関係性でも構わないのですが、ゲストから高評価を得られる優秀なホストファミリーを目指すなら、エアビーアンドビー民泊でもやはり、少なからず「家族のように」ゲストを受け入れる懐の広さが必要になってきます。
2-4.ホストファミリーとは、注意することも役割の1つ。
これも、留学生受け入れをしているホストファミリーの方々なら心得ているはずですが、ホストファミリーは「家庭に受け入れること」「家族のように接すること」が重要です。
「お客様は神様です」とひれ伏すのではなく、ゲストに対し「我が家のルールはこうだからね」と対等に、フランクに、容赦なく注意したり教育したりすることが、重要なのです。それによりゲストは、日本の「リアルな文化」を知ることができます。茶道や着物のような形骸化されててしまった文化ではなく、現代日本人の本当の文化や生活習慣を学ぶことができるのです。
これは、特に日本に長期的に関わっていきたいと考えるゲストや、日本を深く知りたいと望んでいるゲストにとって、非常に重要で有意義なこと。そして、「我が家のルールはこうだからね」と家族の一員として対等に受け入れられたなら、その家庭では民泊トラブルなどほとんど起きないはずなのです。
2-5.ホストファミリーとは、ゲストにその国の生活体験・文化体験を提供する人。
民泊のホストファミリーは、ホテルのスタッフとは決定的に違います。
本来、民泊のホストファミリーの役目は、ゲストにその国の生活体験や文化体験を提供することなのです。留学生を受け入れるホストファミリーの方々は、少なからずこうした意識を持っていることでしょう。
Airbnb(エアビーアンドビー)のホストの場合、ただ寝室の提供と清掃だけをすればよいと考えている人が少なくないようですが、それならやはり、たとえホームステイ型民泊であるとしても、「宿泊施設のスタッフ」にすぎず、「ホストファミリー」には至れていません。
2-6.ホストファミリーとは、ときには食事を提供する人。
「もてなす」という言葉はどのような意味でしょうか?
大辞林(第三版)では「ごちそうを出すなどして、心をこめて客を接待すること」と説明しています。
「もてなす」ということは、頂戴した対価と等しいサービスを提供することではないのです。高額な報酬をもらって手厚いサービスを施すこととも異なります。
素泊まり宿と同じくらいの報酬しか貰っていなくとも、食事を提供したり車で迎えに行ってあげたり、天丼の調理法を教えてあげたりするようなことが、「もてなし」です。
真のホストファミリーとは、そのようなプラスαの施しを楽しんで行える人を指します。
2-7.ホストファミリーとは、完全なボランティアで受け入れることもある。
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊では無報酬でゲストを受け入れることはまずありませんが、それ以前のホームステイでは報酬を貰わずに、完全なボランティアで受け入れることも少なからずありました。
特に留学生を受け入れるホームステイでは、3カ月や6カ月などと長期に渡って、かつ食事を毎日提供しながらも、報酬の出ないケースがあります。出るとしても、食材費のたしにもならないような少額しか支給されないこともあるのです。姉妹都市からやってくる外国のイベント旅行者を受け入れる地域の民泊プロジェクトなども、無報酬で募集をかけていることがよくあります。
ホームステイやホストファミリーが社会で一目置かれる存在となったのは、そのようにボランティアをもいとわずに、見知らぬ外国人をもてなし続けた人々がいたからなのです!
様々な観点から、必ずしも完全ボランティアでの受け入れを推奨はしませんが、ホストファミリーをやるなら、「時には無報酬でも別にかまわないよ」と言えるだけの懐の深さは持ちあわせていたほうが、良いかもしれません。