
足元がおぼつかなくなったり、認知症の気配が出てきたりすると、デイサービスなど介護施設を活用してリハビリに励む日々になります。それは在宅介護でも老人ホーム入居でも同じことであるはずですが、老人ホームに入居することでみるみる元気になる高齢者は多いです。なぜなのでしょうか?
老人ホームなら毎日リハビリが出来る。
在宅介護では、費用の問題、介護保険の問題などからデイサービスに通うのは週の半分程度でしょう。そして自宅にいる日はリハビリを張り切ることの難しい親御さんが多いものです。
しかし老人ホームに入居すると、すぐそこにリハビリ器具があり、背中を押してくれる理学療法士がいます。自然と毎日リハビリに励むことになります。
体を動かせば動かすほど、老化し始めた体はもとに戻っていきますから、自宅生活との差が大きく出るのです。
人とのコミュニケーションは脳をとても活性化させる!
老人ホームは、家族ではない入居さんやスタッフと毎日コミュニケーションをします。レクリエーションをして楽しんだり、興奮したりする機会も多くなります。
こうした対人コミュニケーションは、脳をとても活性化させます!
在宅で家族と過ごすと、どうしても無愛想・無気力になってしまいがちで、やはり心のハリにも大きな差が出ます。
また、家族には甘えていたことも、施設の中では「自分でやろう」と気張ることが多くなります。自立どころか、お友達の世話をしたりもするでしょう。それにより脳も体も若さを取り戻します。
要介護度が低くても、毎日脳と体のリハビリが出来る。
在宅介護だと、どうしても要介護度に基づく介護保険支給額とにらめっこしながらデイサービスの利用頻度を決めてしまいます。要介護度2のうちは「週2回でいいか」というふうになってしまいます。
しかし老人ホームでは、要介護度が低いうちから毎日充実した脳と体のリハビリが出来ます。
リハビリ運動を嫌がる親御さんでも、レクリエーションを夢中で楽しんだり、入居さんとのおしゃべりを夢中で楽しんだりする人は多いものです。それだけでも脳や体のリハビリになります。
いかがでしたか?
「ギリギリまで在宅介護でしのぐ!」という考え方は、ご家族の負担の面でも、親御さんの健康の面でも、あまり好ましい判断ではないのですね。
要介護認定がなくても入れる老人ホームは多いです。そしてその費用は年金でまかなえますから、「在宅介護が正義!」と思い込まずに、柔軟に老人ホーム入居を検討しましょう。