昨今、空き家の有効活用を検討している人はとても増えています。それもそのはず、日本にはもはや900万戸に迫るほどのものすごい数の空き家が散在しており、その「あっちもこっちも幽霊屋敷」の惨状を憂いて、国は「空き家対策特別措置法」という法律の設置まで急いだほど。この法律、幽霊屋敷やゴミ屋敷を撤収するだけでなく、空き家の活用者を金銭的に支援する内容まで含んでいるのです。
空き家の活用法にはカフェの開店やギャラリーの開設など様々な案がありますが、最も支持されているのは民泊物件への転用ではないでしょうか。なにしろ、訪日外国人観光客がどんどん増え続けている今のご時世、民泊のニーズはとても高いのですから!
しかし空き家の民泊活用には気を付けなければならないこともたくさんあります。当記事では、空き家民泊の注意点と準備の仕方について、詳しく解説していきましょう。
1 一石二鳥どころか四鳥も五鳥も!空き家の民泊転用はとてもメリットフル。
空き家を民泊転用することは、皆さんが思っている以上にメリットフル!さて、どのようなメリットがあるのでしょうか?
(1)放置されていた空き家が収入に変わる!
(2)「従来の6倍」の固定資産税を背負わなくて済む。
(3)町の中から幽霊屋敷やゴミ屋敷が減る!
(4)あちこちに宿泊施設が増えれば、旅行者たちは大助かり!
(5)ホテルを建設しなくても訪日外国人観光客の増加に対応できる!国としても大助かり。
1-(1).放置されていた空き家が収入に変わる!
まずはもっともわかりやすいメリットが、収入でしょう。
ほんの数年前までは、空き家を民泊にしてもほとんど鳴かず飛ばずなものでした。しかし今は違います!というのも、ご存知Airbnb(エアビーアンドビー)という民泊仲介サイトが、日本のみならず世界中を席巻しているから。それにより、民泊の需要は非常に拡大しているのです。
集客や宣伝という、これまで事業の初心者には難しいハードルだったことも、エアビーアンドビーなどのサイトに登録すれば簡単に行うことができますよ。
30万!50万!といった月収を得るのはとても難しいですが、30,000円、50,000円程度のおこづかいなら、案外誰でも容易に得られます。ホームステイ型民泊の場合さらに、先行投資やランニングコストもほとんど掛からないのがうれしいところ。
1-(2).「従来の6倍」の固定資産税を背負わなくて済む。
深刻な空き家の増殖に対して、日本政府が固定資産税引き上げを慣行したのは記憶に新しいことでしょう。「空き家対策特別措置法」が施行されたのは平成27年5月26日のことですが、これにより、「特定空き家」に該当される迷惑度の高い空き家にいたっては、支払うべき固定資産税が「従来の6倍の額」に膨れ上がったのです!
民泊として再び命を吹き込み、人が出入りするようになれば、6倍もの額を払う必要はなくなります。
1-(3).町の中から幽霊屋敷やゴミ屋敷が減る!
あなたのお住まいの近所にも、窓ガラスが割れ、雑草が伸び放題になり、壁のあちこちには黒いシミができ、ガラの悪い若者たちがたむろし・・・というような、気味の悪い幽霊屋敷やゴミ屋敷がありませんか?
家は、使わなくなったからといって、費用や思い出などの理由からなかなか取り壊せない
もの。それなら放置も取り壊しもせずに民泊に活用すれば、町から幽霊屋敷やゴミ屋敷を減らすことができますね。町は明るくなり、人の往来も活発になりますから、特に放置空き家の多い過疎地域にとっては、社会的メリットも大きいでしょう。
1-(4).あちこちに宿泊施設が増えれば、旅行者たちは大助かり!
空き家が民泊施設に変わることは、旅行者たちにとっても大助かりです。従来の宿泊施設は、観光地や大きな駅の前など、限られた場所にしか存在していませんでした。しかし旅行者の中には、もっとマイナーでローカルな場所に赴きたい人もいます。そのような人たちにとって、民家しかないような地域に宿泊施設が出現するのはとてもありがたいこと。
また、民泊は一般的にホテルや旅館よりも安価ですから、宿泊費用を節約したい旅行者にとってはさらにありがたいのです。
1-(5).ホテルを建設しなくても訪日外国人観光客の増加に対応できる!国としても大助かり。
昨今、日本にやってくる外国人観光客がとても増えているのはご存知ですよね?その右肩上がりっぷりたるや、日本政府が目標としていた「2020年までに年間2000万人を!」という目標が、2016年にすでに達成されてしまったほど。日本政府は低迷する経済のカンフル剤として、「外国人による消費」に期待しており、オリンピックの招致や英語看板の増設、フリーWi-Fiスポットの拡充などあの手この手を打っていますが、呼んでおいて情けないことに、宿泊施設が足りていないのです・・・。
2020年の東京オリンピック年には年間4000万人(2016年の倍!)の外国人観光客を受け入れるつもりでいるのに、ホテルの建設がそれに追いつくはずもなく・・・。そんな状況にあって、大々的な建設や投資を必要としない民泊施設の増加は、日本政府にとって救世主のごとくありがたいものとなっています。