大衆の消費が「モノ」から「コト」へシフトしていく中で、農家民泊や農業体験をメインディッシュとした観光レジャーが流行ってきています。これは日本人に対してだけでなく、訪日外国人にも波及していて、明るい未来を感じさせますね!
そう。農家民泊や農業体験、地方創生については日本政府も力を入れたがっている分野です。法律の改定や特区の制定をしてのバックアップが続いていますから、地方の活性や収入安定を希望する農家さん方は、見逃せませんよ!
当ページでは、農家民泊の現状やさらなる発展への課題、それをクリアする具体的な解決案などを徹底詳述していきます。もちろん、どこよりも詳しくわかりやすく、です!
1 やって損することはない!農家民泊は手軽でメリットフルな副業。
おそらくどこの農家さんも、「農家民泊」という言葉を聞いたことがあることでしょう。今や日本のあちこちの地域で、農家民泊や農家民宿を推進するプロジェクトが立ち上がっています。
「やってみようかな」「ウチには無理だろう」未だ二の足を踏んでいる農家さんも多いことでしょうが、農家民泊は手軽なわりにメリットの多いもので、やって損することはありません!
1-1.農業なんてダサい?いえいえ、ニーズはけっこうあるんです!
「農業なんてダサい!」そう感じている日本人が多いことは事実でしょう。農業離れの深刻さがそれを裏付けています。しかしその反面、「農業をちょっと体験してみたい」「里山でのんびりしたい」「農家の暮らしを見てみたい」そう感じている人々が大勢いるのもまた、事実なのです。1990年ごろから始まった農村各地の農家民泊プロジェクトは、2000年代中ごろから実を結びはじめ、大衆に認知されるくらいの成長を見せていますよ!
1-2.「農家民泊」なら参入はカンタン!「農家民宿」だとやや難しい…。
ちょっとややこしいのですが、「農家民泊」「農家民宿」という、一文字違いの似たような言葉があります。
「農家民宿」は民宿なので、旅館業法の規定をクリアする必要があります。農家民宿は規制緩和の恩恵を受けており、普通の民宿よりも規定は緩いのですが、それでも数十万、数百万円のリフォームは避けられませんし、難しい書類を書かなければなりません。コスト回収のために、安定経営の苦心もしなければ。
しかし、「農家民泊」なら敷居はぐっと低くなるのです!空いた部屋が1つでもあり、提供できる農業体験や自然遊びが1つでもあれば、およそどこの農家さんでも始められます。リフォームも要りませんしほとんどコストが掛からないため、年に1組しか予約が入らないとしても、別に困ることはありません。ね、カンタンでしょう?
1-3.普通のスキルで充分!それでも1泊30,000円程度の収入に。
農家民泊では、農業体験を中心とした「体験プログラム」を用意する必要があります。といっても、素人にプチ体験をさせてあげる程度のものですから、普通の農業スキルがあればそれでもう充分なのです。特別な資格を取る必要もなければ、地域で一番の技術者である必要もありません。
農家民泊では、1人1泊7,000円程度が相場となっています。家族連れなど4人程度のグループでの参加が多いので、すると、7,000円×4人=28,000。1泊で30,000円近い収入に!食事の提供や農業体験(体験プログラム)の手間はありますが、Airbnb(エアビーアンドビー)などの普通の民泊が1人1泊3,000円も取れないことと比較すると、とても利益率の高い事業と言えるでしょう。
1-4.え?農業をやってない?それでも大丈夫なんです!
驚くかもしれませんが、農業をやっていない家庭でも、農家民泊を営むことができます。というのも、農家民泊で提供されている体験プログラムは非常に多岐にわたっていて、農業には全く限定されていません。
干物や漬物などの食品加工でもかまいませんし、竹とんぼやでんでん太鼓など手作りおもちゃのレクチャーでも大丈夫です。近所の自然を散策することでもかまいませんし、お祭りの和太鼓練習を見学させるようなことでも良いでしょう。漁村なら漁業を、酪農家なら酪農を、林業家なら林業の体験を、胸を張って提供してあげてください。
ね?誰でもできそうでしょう?
1-5.集客の心配も、一人で抱え込まなくて大丈夫!地域の協会や農家民泊の仲介サイトを活用しよう。
事業をやるときは、集客が上手くいくかということがとても心配になりますよね。顔が広いわけでもないし、新聞に公告を打つほどお金はないし、ホームページなんて作れないし…。それでも大丈夫なんです!
まずは、役場などに出向いて、お住まいの地域に農家民泊の推進協会のようなものが無いか尋ねてみましょう。そのような協会があるならば、あなたの農家民泊もホームページやパンフレットに載せてもらうことができるはず。あなたは写真や意気込みコメントなどを提供するだけで、あとは協会の人が作成してくれます。一般的に、登録料などもかかりません。
そのような協会が地域に存在しないならば、インターネットを開きましょう。「とまりーな」というサイトが日本全国の農家民泊をとりまとめて、宣伝と予約管理を行っています。消防局の許可取得なども、とまりーながサポートしてくれますよ。
1-6.忙しくても大丈夫。マイペースに経営できます。
普通、宿泊施設というのは365日毎日営業しますよね。休みを取るとしても年に数日程度でしょう。しかし農家民泊の場合、毎日のれんをかけ続ける必要はありません。自治体の協会に加盟するとしても、営業/休業は各農家さんの自由が尊重されるケースが多く、忙しいときに無理にお客さんを受け入れたりしなくても良いのです。
また、農業体験などの体験プログラムも、2時間程度が主流ですから、そんなに負担にはならないでしょう。どうしても忙しいときには、親戚やご近所さんにピンチヒッターを頼んでいる農家さんも多いですよ。
1-7.孫が来るのは楽しい?それなら農家民泊に向いています!
農家民泊はマイペースに運営することができますが、逆を言えば、毎日予約で埋め尽くしたいと願ってもそれは難しいかもしれません。「お小遣い稼ぎに」と考えるのが妥当で、「毎月30万円を!」などと気張ると、とても苦しい思いをするでしょう。
ビジネスと考えるよりも、日常にスパイスを添えるようなものと考えるのが良いです。お孫さんが遊びにくると家の中が明るく楽しくなるように、農家民泊のゲストが泊りに来ると、思わず笑顔がほころび、気分もウキウキと若返るはず!あなたの家だけでなく、地域全体に人の往来も活発になり、あちこちに花が咲くような恩恵を得られるでしょう。