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田舎の不動産投資!伊江島の民泊から読む魅力と経済効果-1


あなたは「伊江島」をご存知でしょうか?おそらく、相当の沖縄フリークでもない限り、ピンとはこないでしょう。え?沖縄フリークではないけど知ってる?そんなあなたはきっと、民泊の愛好者では!?


そう。伊江島は、民泊が盛んなことで有名です。民泊と言っても、Airbnb(エアビーアンドビー)などを用いた部屋貸しメインの民泊ではなく、農業体験や自然体験、そしてホストファミリーとのふんだんな交流を持ち味とする、いわゆる「農家民泊」の第一人者。


伊江島はなぜ人気を博することになったのでしょうか?そしてそれによる島への経済効果や恩恵はどのようなものだったのでしょうか?


修学旅行に農家民泊を検討している中学・高校の教育関係者の方や、町おこしに農家民泊プロジェクトを検討している自治体の方々は必見です!



1 伊江島民泊はなぜ人気?伊江島民泊の特徴を大分析!


今ではずいぶんと増えてきた、修学旅行生をも受け入れる農家民泊。数ある中で伊江島農家民泊が人気を博する理由は、いったいどこにあるのでしょうか?


1-1.伊江島ってどこ?美ら海水族館の対岸に見える小さな小さな離島。


伊江島は、沖縄に数多くある離島の中の1つです。沖縄中部、美ら水族館が有名な本部(もとぶ)の港からフェリーで約30分。アクセス抜群!とは言えませんが、立地としては良好。


というのも、那覇空港から近いと沖縄も喧騒が激しいため、旅行の目的地としては那覇や空港やらやや離れているくらいがちょうど良いです。伊江島訪問の起点となる名護までは高速バスが走っており、伊江島への船の帰着点となる本部は美ら海水族館やエメラルドビーチという定番観光スポットを持っているため、伊江島は、立地としてはかなり良好と言えます。


1-2.伊江島はなぜ農家民泊を始めたの?戦争の傷跡を自力で癒してきた島民が、過疎の危機にも「自力」で立ち上がった。


第二次世界大戦の後、畑も家もなくなり焼け野原になってしまった伊江島・・・。島の人々は生きる希望を捨てず、助け合いながら一生懸命に畑を開墾し、酪農にはげみました。その努力たるや、今では沖縄でトップクラスの第一次産業地域になったほど。


しかし、沖縄の中でも高齢者割り合いが多い伊江島は、再び壁にぶつかります。過疎化です。


過疎化していく島を再び盛り返すために、どんな島おこしが有効だろうか?安易に税金で大型リゾートホテルなどの「箱モノ」を建設するのではなく、今ある人やモノを活かすべきだ!伊江島の人々は、そう考えたのでした。(※今ではリゾートホテルも島の駅もあります。)


伊江島には高校がありません。そのため、島の子供たちは高校進学の年になると島を出ていく定め・・・。内地に住む私たちには想像もできませんが、この島は代々、「15歳で親元から自立する」という厳しい習慣を続けてきたのです!


しかし幸い、使わなくなった子供部屋があり、子供の世話をし足りなくてウズウズしているおじぃおばぁ、おとぅおかぁがいます。沖縄で一番の農業や酪農もある。それなら修学旅行生を受けいれて、離島生活や平和学習をしてもらおうじゃないか!


そうやって、伊江島の農家民泊プロジェクトは幕を開けました。まだ内地でも農家民泊流行の起きていない2003年、最初の試験的受け入れが開始します。


1-3.伊江島農家民泊ならでは!魅力あふれる多彩な特徴。


伊江島の農家民泊にはどんな特徴があるのでしょうか?こうして並べてみると、たしかに農家民泊に望まれる要素が150パーセントくらいは網羅されており、派手な宣伝をしなくても学校側のクチコミでどんどん広がっていくというのは、うなずけます!


(1)農業にとどまらず、たくさんの第一次産業が体験できる。

(2)とてもキレイな海があり、また、たくさんのマリンレジャーも楽しめる。

(3)戦争史跡があり、平和学習をすることも可能。

(4)一島一村。小さな離島ならではのとても素朴な風景が楽しめる。

(5)民家同士が近い位置にあり、伊江島特有の文化や交流が満喫しやすい。

(6)三線はもちろんのこと、内地にはない琉球文化が体験できる。

(7)わが子を15歳で自立させるための教育をしてきているので、子育てが上手。

(8)島の中心には霊山があり、信仰を垣間見ることもできる。

(9)離島であるため、船の旅も楽しめる。

(10)万が一離島や農家民泊が楽しめなくても、対岸に美ら海美術館やエメラルドビーチがある。


1-3-(1).農業にとどまらず、たくさんの第一次産業が体験できる。


島民たちの戦後のたくましい復興努力の甲斐あって、伊江島は農業が沖縄トップクラスです。それだけにとどまらず、たくさんの第一次産業があります。種類が豊富であるぶん、たくさんの学校のニーズに応えられ、大勢の生徒の興味に応えることができるのは非常に大きな強み。


また、同じ農業にしても、内地ではあまり見られないさとうきびやゴーヤ、マンゴーなどに触れられることは体験者にとって新鮮で楽しく、お得感がありますね。


●主な体験コンテンツ

・農業体験:さとうきび、花き(かき)(菊)、ゴーヤ、冬瓜、マンゴー、島らっきょう、ジーマミ(ピーナツ)栽培など。

・漁業体験:オキナワスギ、ヤイトハタ養殖など。

・畜産業体験:伊江島牛の飼育、ヤギ・ポニーの世話、乗馬など。

・工芸体験:貝殻細工、陶芸など。

・芸能体験:伊江島民謡、沖縄民謡、三線、二才踊り(にせうどぅい)など。


1-3-(2).とてもキレイな海があり、また、たくさんのマリンレジャーも楽しめる。


沖縄にはターコイズ色に輝く美しいビーチがたくさんありますが、伊江島にももちろん、美しい海が!沖縄本島の西海岸は、観光客が多くて騒がしいビーチが多く、また、そんなにキレイな色をしていないものも多いのですが、伊江島のビーチは文句なしに美しいもの!離島ゆえに観光客もそう多くはありません。


その割りにマリンレジャーは充実しており、遊びを求める年ごろの中学生・高校生のレジャー欲もしっかり満たせるのは嬉しい限り。


・ドラゴンボート

・シーカヤック

・シュノーケリング

・海中観光船


もちろん、それぞれのレジャーに経験豊富なインストラクターがおり、安全に楽しむことが可能です。


1-3-(3).戦争史跡があり、平和学習をすることも可能。


これまで沖縄の修学旅行における平和学習は、本島南部にあるひめゆりの塔がもっぱらでした。しかし、伊江島には独自の戦争史跡があるので、わざわざ本島の南部に寄らなくても、ここだけで平和学習も行うことができてしまいます。


伊江島の戦争史跡の有名なものとしては、公益質屋、伊江島補助飛行場、団結道場、ニーバンガジマルなど。


1-3-(4).小さな離島ならではのとても素朴な風景が楽しめる。


また、離島ゆえ都市化は進んでおらず、とても素朴で自然豊かな風景が楽しめます。海がキレイなのはもちろんのこと、島の中心には城山(グスクヤマ)という山があり、またニャティヤ洞窟という自然洞窟まで!自転車でサイクリングしながら、沖縄特有の植物に触れたり道端のヤギや牛にあいさつするだけでも飽きません。


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