
4 意外にも、レビューはあまりアテにならない?
Airbnb(エアビーアンドビー)も、他のホテル検索サイトと同じように、宿泊利用者のレビューというものを用意しています。一般的にはレビューを読むことで、悪質業者かどうか、見分けようと考えますよね。しかし、Airbnbの場合、レビューを参考にするなら少々コツが要ります。
4-1.レビューの星の数はアテにならない。
星の数が多いからといって、家主同居型の物件とは限らないのです。
一般的に、家主同居型の施設のほうが星の数は多く付く傾向はありますが、そもそも家主不在型の施設を好んで選んでいるお客さんもいるので、彼らにとって「家主が何も対応してくれない」ということはあまり不満点にはならず、高い評価を付けることもあります。
また、民泊代行業者やAirbnb(エアビーアンドビー)ノウハウサイトは、「ぜひ評価を★★★★★にしてください!」と図々しいお願いをするようなテクニックを多用します。そのおねだりにつられて、実情よりも高い評価を付けてしまうお客さんも、少なくないのです。
4-2.レビューを見るなら、コメント内容を熟読しましょう。
★の数よりも参考になるのが、「コメント内容」です。
コメント内容のほうには、「何が良かったか」その理由について具体的に記載されていることが多いので、あなたの望む長所があるかどうか、わかりやすいのです。
たとえば、「シャワールームとか少々汚いけど、オレは寝られればそれで充分だから文句はないです」などというコメントと共に★★★★★が付けられているなら、清潔派の人にとっては、あまり快適ではないということです。
4-3.外国人と日本人では、感じ方がけっこう違う。
外国人と日本人では、同じ施設に泊まっても、その満足度や印象がけっこう異なるのです。
外国人はどこの国の人にせよ、日本人ほどは潔癖でも神経質でもありません。そのため、けっこうポンポンと★★★★★を付けたり、「Great!」などとコメントしたりします。
また、古くて汚い施設でも、日本家屋というだけで、彼らにとっては高評価に繋がったりします。
そのため、日本人のコメントのほうがずっと参考になりますし、また、日本人からの評価と外国人からの評価にずいぶん差があるなら、その施設の快適度は、要注意ですね。
5 悪質業者を減らすために、あなたができること。
悪質業者の問題は、悪質業者にだけ解決できるものだと、思い込んでいませんか?
そんなことはありません!
悪質業者を減らして快適な民泊ばかりの世の中にするために、宿泊利用者側であるあなたにも、できることがあります!
5-1.やることはカンタン。悪質業者を選ばないこと。
とてもカンタンな理屈として、経営者は、赤字が続けばのれんを下ろします。お客さんの入らない民泊施設は、閉店するということです。
ですからまずは、悪質業者であることの多い「家主不在型」民泊を利用しないようにしましょう。割引キャンペーンなどやっていて値段がすごく安いとしても、泊まらないようにするのです。
また、何かの事情で悪質業者の民泊に泊まってしまった場合には、レビューに容赦なく厳しいコメントを残しておきましょう。それによって、あなた以降にその施設のリスティング(Airbnb上の施設の詳細ページ)を眺めた人は、「泊まるはヤメよう」と考えやすくなるでしょう。
世の中の事業というのは、ほとんどが消費者のニーズに左右されて栄枯盛衰しています。なので、あなたの「泊まらない」というアクションや厳しいクチコミは、あなたが思っている以上に、世界を変える効果があるのです!
6 家主不在型の民泊は、駆逐されていく流れにはある。
これは誰にとっても朗報ですが、家主不在型の民泊施設は、駆逐されていく流れにあります。民泊の悪質業者は、確実に減っていくでしょう。
6-1.悪質業者の民泊に困っているのは、あなた(宿泊客)だけではない。
家主不在型の民泊施設が一概に悪質業者とは言い切れませんが、家主不在型の施設でトラブルが多発しているのは、あからさまな事実です。それは宿泊利用者側の不愉快だけでなく、民泊の経営者側も、そしてご近所住宅の迷惑問題にもなっています。
良質な民泊を運営しているホームステイ型の家主さんは、冤罪で批判されているような惨状ですし、それにより民泊全体が禁止されるなら、宿泊ユーザーの皆さんにとっても悲しいことです。
悪質業者の民泊がのさばっていることは、思った以上に深刻で迷惑なことなのです。
6-2.日本政府が法律で、家主不在型民泊を駆逐する。
そのため、2016年に入り日本政府は、「家主不在型の民泊を、営業停止にする!」と正式に宣言しました。
民泊全体に関しては、新たに民泊法を作ることで規制をゆるくし、保護・推進していくのですが、悪質業者は許しません。チェックイン(カギの受け渡し)を無人で対応している民泊施設は、規制され、営業が差し止められます。
このような規制強化によって、中小規模の投資家による「家主不在型」民泊は、激減していくでしょう。
6-3.家主同居型のおもてなしある民泊が、主流となっていく。
その結果、ホームステイ型のおもてなしある民泊施設が残り、それが主流となっていくでしょう。みんなが安心して泊まれる民泊施設ばかりになれば、日本人の民泊宿泊利用者ももっともっと増えていくことでしょう。
民泊は、優良な施設をきちんと選ぶことさえできれば、とても魅力的で有意義で、素晴らしい滞在体験となります。現代日本が忘れ去ってしまった人情にあふれた体験ですから、家主も宿泊利用者もタッグを組んで協力して、素晴らしい民泊文化を築いていきたいですね。