2 ペナルティを設けて、ゲストにシャンとしてもらおう。
正直なところ、トピック1でお話した「キレイを保つ」を心がけるだけで、民泊ゲストの散らかし問題はほぼ完全に解決します。私たちはホームステイタイプ(家主在住型)の民泊ホストとして、これまでに40人以上のゲストをもてなしてきましたが、そのうちの誰一人として、施設を汚く扱ったゲストはいません!0/40です!
しかも、すべてのゲストが、チェックアウトの際に布団をキレイにたたんで帰ってくれたくらいです。布団たたみなどゲストの義務ではありませんし、一言もお願いしたことはありませんが、それでも皆さんが、それをやって帰ってくれました。
やはり「相手を変えるなら自分から」なのですね。
それでもどうしても散らかし問題が深刻なら、次の手立てを考えましょう。
有効な手段になりうるのは、「ゲストにペナルティを課すこと」です。
2-1.弁償金を課して、責任はゲスト自身に取ってもらう。
たいていの汚れは、掃除か洗濯によって解決しますし、それは日常家事の延長線上でまかなえてしまうことですね。しかし、カーペットや布団を酷く汚されてしまうと、クリーニングに出す必要が出てくるでしょう。しかも、服とは異なり数百円では済まないのです!
地域や店によって違いますが、布団やカーペットのクリーニングには6,000円くらいは掛かります。これはちょっと「いいですよ、気にしないでください!」と涼しい顔で自腹を切れる範疇ではありませんね。
そのため、あらかじめ、弁償のルールを作っておきましょう。
「布団やカーペットを汚された場合、クリーニング代として6,000円を頂戴します。」
といった具合です。
場合によっては、10,000円、20,000円と、もっと高い値段を付けても良いかもしれません。
それはゲストに背筋を伸ばしてもらう意味合いもありますが、実際問題として、6,000円では済まないかもしれないためです。
なにしろ民泊は、次々に新しいゲストが訪れますね。すると、クリーニングに出していると、次のゲストの来訪までに間に合わない事態が出てくるでしょう。それを解決するためには、「買いなおす」必要が出てきます。
ですから、「クリーニングに掛かる費用」ではなく、「買い替えに掛かる費用」を設定しておくほうが良いかもしれません。
2-2.お酒を飲むと部屋は汚れやすいので、釘刺しをしておこう。
民泊のお部屋をキレイに保ちたいなら、ゲストには禁酒を徹底してもらうのが効果的です。
しかし、お酒を禁じてしまうと客足が遠のくかもしれませんし、ホストファミリーが毎日晩酌をしたりする家庭なら、ゲストにだけお酒を禁じるのも気まずいですね。
そうした場合、「お酒によるそそう」はゲスト自ら責任を取ってもらうようにしましょう。
・泥酔して吐いた場合、清掃料として別途3,000円を頂戴します。
・滞在中にお酒を飲まれる場合、追加料金として1泊につき1,000円頂戴します。
などいった具合です。
お酒を飲むゲストは、吐いたりこぼしたりすることが無いとしても、食品をやたらと買い込んできがちで、やはりゴミが増え、家の中が散らかり、始末の手間が増えます。
酔っ払うと、「汚す」以外にも「壊す」危険性も膨らみますね。それにも注意が必要です。
2-3.ある程度の掃除は、ゲストに自分でやってもらうようにしよう。
ホテルの場合、日中の外出時にスタッフがシーツとタオルを新調し、部屋の掃除をするのが当たり前です。しかし民泊の場合、そうでもありません。毎日掃除や交換を行うホストも居るかもしれませんが、一般的には、ゲストがチェックアウトするまでは、ホストはむやみに立ち入らないでしょう。ゲストもまた、民泊を利用する場合、毎日部屋に立ち入られることをあまり望まないでしょう。
それはそれで、管理の手間が減るからかまわないのですが、「お家をキレイに保つ」という観点から言えば、少々不安です。汚れもニオイも、溜まれば溜まるほど、落ちにくくなってしまいますよね。
これを解決する方法は、ゲストに「掃除ルール」を課すことです。
たとえば、バスタオルは3日に1度は洗い替えをしてもらいましょう。布団のシーツも1週間に1度は洗い替えしたいですね。その洗濯までをもゲストに頼まないにしても、洗濯カゴに出してもらって、新しいものと交換してもらうことは重要です。
客室の床の清掃は、週に1度くらいは掃除機をかけてもらいましょう。ゴミはちょくちょくキッチンなどに持ってきてもらいたいところ。また、ニオイもかなり重要な問題ですから、日中に外出する際には、窓を開けて換気してもらうと良いです。
ゲストが長期滞在する場合には、「掃除ルール」は特に重要になります!絶対にルール化しておいたほうが良いくらいです。掃除に無頓着な人は、何も言わなければ1ヶ月でも2ヶ月もしないようです。
ただし、あなたがもし、ホテル並みの高い料金を取っているなら、ゲストに掃除をさせるべきではありませんね。「日中はホストファミリーが立ち入って掃除をします」と断りを入れ、頂戴している料金の分、責任を持って掃除をすべきです。
目安として、個室タイプで4,000円、まるまる貸切タイプで15,000円も取っているなら、ゲストに掃除をさせるべきではないでしょう。
2-4.寝具の汚れや悪臭が気になるなら、「夜シャワー」をルール化しよう。
ペナルティとは異なりますが…
特に、ドミトリー(相部屋)系の効率重視な民泊をやっている場合、掛け布団のカバーを洗い替えしていないホストは少なくないでしょう。
その場合、ゲストがシャワーを浴びずに眠ってしまうと、布団の汚れや悪臭が急速に進みます。掛け布団のカバーを洗い替えしているとしても、肌掛け毛布では同じことが起こりますね。
これが問題になるようであれば、やはりゲストには、「夜就寝する前にシャワーを浴びてください!」とルール化しておくことが有効です。
寝袋を貸し出すタイプの民泊でも、同じことが言えます。
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