サービスや商品をやり取りする際には時折のキャンセルがつきものですが、Airbnb(エアビーアンドビー)でホストをしたり宿泊したりする際にもやはり、相手方からキャンセルされることはあります。キャンセルしたいときもありますね。
自分からキャンセルする際は違約金的な概念が発生しますから、それを払いたくないがために相手にキャンセルを求めたり、自分に非があるのに相手のせいにしたり…。キャンセルの当事者になると、思いのほか頭を悩ませることになりますから、エアビーアンドビーを活用するならあらかじめ、キャンセルの仕方やキャンセルされたときの対処法について、対策を練っておきましょう!
1 キャンセルを防ぎたいホストは、キャンセルポリシーを賢く選択しよう!
ゲストからキャンセルをされると収入が減ってしまいますし、せっかく準備したお部屋や空けた時間が無駄になってしまいますから、なるべく避けたいですよね。ゲストからのキャンセルを防ぐ方法などあるのでしょうか?あるのです!
それは、Airbnb(エアビーアンドビー)のリスティング(施設の詳細ページ)において、キャンセルポリシーを適切に設定しておくこと。
1-1.最初は自動的に「柔軟」に設定されている。希望に合わせて変更しておこう。
Airbnb(エアビーアンドビー)でリスティング(施設の詳細ページ)を作成すると、最初は自動的に「柔軟」に設定されています。この他にも「普通」と「厳格」があり、さらには「かなり厳格 30」「かなり厳格 60」「長期滞在」というものがありますが、とりあえずは「柔軟」「普通」「厳格」の3つを理解し、この中から希望に合うものを設定しましょう。
1-2.3つのキャンセルポリシーを理解しておこう。
(1)「柔軟」…チェックインまで24時間を切ってキャンセルされても、宿泊額100パーセントが返金される。
(2)「普通」…チェックインまで5日を切ってキャンセルされたら、1泊目分を全額、2泊目以降分は50パーセント返金される。チェックインより5日以上前にキャンセルされた場合、全額返金される。
(3)「厳格」…チェックインまで7日を切ってキャンセルされたら、一銭も返金はされない。チェックインより7日以上前にキャンセルされた場合、宿泊料金の50パーセントが返金される。
※ただし、いずれの場合もエアビーアンドビーサービス料(手数料)は返金されない。
わかりやすく説明すれば、上記のようになります。厳密にはもっと諸々の注釈がありますが、まずは「チェックインの何日前にキャンセルされたらどうなるか」という点だけに着目するのがわかりやすいでしょう。そして「柔軟」だと、前日のキャンセルでさえ全額返金が許されてしまい、気軽にキャンセルを申し出てくるゲストが増えてしまうので要注意です!
1-3.「柔軟」や「普通」に設定すると、キャンセルが増えてしまう!
ゲスト側の心理として、「キャンセル料金は掛かりません」と銘打つホストの物件に対しては、明確な旅程が決まっていなくても「とりあえず」で予約してしまうことが多くなります。一見すると予約が入りやすくなって良さそうですが、直前になってキャンセルされる回数が増えてしまうのです!
直前になってからキャンセルされてしまうと、新たに予約を獲得するのは難しいですよね。すると、キャンセルポリシーは「厳格」に設定しておくほうがホストにとっては都合が良いと言えます。
1-4.「厳格」にもデメリットがある。
しかし、「厳格」設定にもデメリットがあるのです!
1-4-1.「泊まらないんだから返金してよ!」と返金を強要してくるゲストも!
というのも、キャンセル料金が発生することに憤りを覚えるゲストが、「泊まらないんだから返金してよ!」とクレームしてくるケースが発生しています。ホスト側に非はないはずなのですが、クレーム騒動に付き合わなくはならなくなるかもしれません…。
このようなゲストに遭遇した場合、どうすれば良いのでしょうか?
1-4-2.「返金ポリシーを守ってください」とお願いしよう。
ゲスト側からすればたしかに、泊まらないのに料金を取られるのは不満に感じるのもわかります。けれどもそのゲストは、あなたのリスティング(施設の詳細ページ)を見て返金ポリシーを含めたあなたの民泊施設の条件で、予約をしたのです。「返金は為されない」ということに同意しているのですから、あとになって文句を言うのは筋が通りません。
ですから、「私の民泊は前から『厳格』の返金ポリシーで提示しており、あなたはそれに同意をされています。ですから、返金ポリシーを守ってください。」といったことを冷静に理路整然と、ゲストに伝えましょう。相手が外国人で伝えるのが難しい場合は、Airbnb(エアビーアンドビー)サイトの返金ポリシーに関するヘルプページのURLを貼り付け、読んでもらいましょう。
1-4-3.ゲストがだだをこね続けるなら、Airbnbの「問題解決センター」に仲裁してもらおう。
論理的に説得してもなおゲストがだだをこね続けるならば、Airbnb(エアビーアンドビー)の用意している「問題解決センター」に問い合わせをし、仲裁に入ってもらうと良いです。ゲストが不当にごねていること(あなたに非がないこと)をきちんと説明すれば、問題解決センターのスタッフがゲストを説得するか、強制的に支払いを完了させて(あなたの正当な収益を守って)くれます。
ワンポイントコラム◆Airbnbのサポートセンターはなかなか優秀!
ゲストが然るべき支払いをしてくれないときだけでなく、決済のシステムが不具合を起こして入金がされていなかったり、器物破損の被害をゲストからこうむってしまったときなど、Airbnb(エアビーアンドビー)の問題解決センターに問い合わせする機会は稀に出てくるでしょう。
企業のサポートセンターには、外注して適当なマニュアル対応だけをしているようなやる気の無さそうなところも少なくありませんが、エアビーアンドビーの問題解決センターはなかなか優秀!日本人が日本語で対応してくれるのはもちろんのこと、ただ受け身で待機しているだけでなく、「3日前の未入金の件、どうなりましたか?」などと電話を入れてくれたりして、細やかな配慮を感じさせます。
もちろんスタッフによって対応に個人差があるでしょうし、時期によっても雰囲気は変わっていくものでしょうが、何かあったら泣き寝入りせず、まずは期待を持って問題可決センターに問い合わせしてみることを、オススメしますよ!
1-4-4.クレーマーにむやみに迎合しないほうが良い!
さて、話を戻しましょう。
「泊まってないんだから返金してよ!」とゲストに強く要求されたとき、それに応じてしまうホストも少なくないようです。返金を断ると、ホストに非はないにも関わらず「このホストは最悪!」などと逆切れのレビューコメントをしていくゲストもいて、たしかにそういった惨事を防ぐためには、ゲストの要望に応じてあげたほうが良いとも言えます。
しかし、あまりにも誰も彼もが「泊まってないんだから返金してよ!」に応じてしまっていると、ゲストたちは、「ゴネれば返金してもらえる!」と思い込むようになってしまいかねません。
それでは何のためのキャンセルポリシーであり、何のための「厳格」設定なのでしょう?
キャンセルポリシーとは、他でもなくそうした、「泊まってないんだから返金してよ!」というクレームからホストを守るための制度なのですから、Airbnb(エアビーアンドビー)全体の調和を保つためにも、自分で決めたキャンセルポリシーの返金対応を貫き通すことが大切ではないでしょうか。
1-5.キャンセルポリシーの注釈を知っておこう。
キャンセルポリシーの大まかな概要は、トピック≪3つのキャンセルポリシーを理解しておこう。≫で述べた通りですが、厳密には細かな注釈が何か条も存在しています。それらも一通り把握しておいたほうが良いでしょう。
(1)ゲストがチェックインしなかった場合、清掃料金に関しては必ず返金されます。
(2)Airbnb(エアビーアンドビー)サービス料(手数料)は返金されません。
(3)いずれかのユーザーから苦情があった場合は、チェックイン後24時間以内にエアビーアンドビーにレポートしなければなりません。
(4)必要に応じてエアビーアンドビーが仲裁してくれます。また、エアビーアンドビーが最終決定権を持ちます。
(5)正式にキャンセルするには、ゲスト側の画面から「ダッシュボード」→「旅行」→「変更またはキャンセル」と進み、キャンセル確定ページでキャンセルボタンをクリックします。
(6)ゲスト返金ポリシー、酌量すべき事情、およびサービス利用規約に認められているその他の理由でエアビーアンドビーによるキャンセルが、キャンセルポリシーよりも優先される場合があります。これらの例外を確認しておきましょう。
(7)適用される税は回収・納付されます。
上記のうち特に、トラブルを問題解決センターに仲介してもらう場合、「チェックインから24時間以内」に問い合わせをしなければならないことを肝に銘じておきましょう。
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