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民泊経営投資の主要客層は?Airbnbで日本を旅する外国人-1



「民泊」という言葉を一気に一般用語に押し上げ、何かと話題を振りまいているAirbnb(エアビーアンドビー)。2015年の経済波及効果は、日本だけでもついに5,000億円を突破しました。それだけ多くの人々に利用され、リピートされているということですね。


「え?あの人騒がせなエアビーアンドビーが!?」と首をかしげたくなる人もいるかもしれません。たしかに、日本ではエアビーアンドビーと言えばトラブルメーカーの印象が強いですね。しかし、ご存じでしたか?欧米先進国を中心した海外の国々では、エアビーアンドビーはもっと称賛され、好印象を持たれているのです。



1 日本は、エアビーアンドビーでもガラパゴス化してしまった!


「ガラパゴス化」という言葉をご存じですね?携帯電話やカーナビなどが、日本だけ、世界基準とは異なる方向に孤立化しているような状況を指します。実はAirbnb(エアビーアンドビー)に関しても、そのようなガラパゴス化が見受けられます。


1-1.外国人が称賛しているのは、「ホームステイ民泊」というスタイル。


海外で一世を風靡したAirbnb(エアビーアンドビー)民泊の特徴は、「ホームステイ」でした。普通の民家に宿泊して、ホストファミリーと談笑したり食事したりするのです。しかも、安い値段で。


海外でエアビーアンドビーが爆発的にヒットした理由は、まさにこれなのです。「旅行しながら現地の人と話せるなんて、楽しいじゃないか!現地の文化を垣間見れるなんて、楽しいじゃないか!」「しかもホテルよりも、ゲストハウスよりも安いのかい?一石三鳥じゃないか!」と。これはたしかに、人気が出るのもうなずけます。


1-2.ホームステイ民泊は、ホテルの一種というよりは「宿泊機能も備えた文化的レジャー」!


「ホームステイ民泊」は、とてもインパクトがありました。


ホテルやペンションはすでに星の数ほどあふれかえっているわけですが、それらに無かった魅力を、エアビーアンドビー民泊は市場に投入したということなのです!欧米先進国の旅行愛好者たちにとって、エアビーアンドビー民泊施設というのは、「ホテルの一種」というよりも、「宿泊機能も備えた文化的レジャー」なのですね。


1-3.Airbnbのもう一つの奇抜な個性が、「風変わりな宿泊施設」の数々!


Airbnb(エアビーアンドビー)が開拓した個性は、もう1つありました。それは、お城やツリーハウスに代表されるような、「風変わりな宿泊施設」の数々です。


泊まれるお城というのはこれまでもそれなりにありましたが、ツリーハウスや廃列車の宿泊施設など、聞いたこともありませんよね!どこの国にせよ、旅館業法は宿泊施設に一定の基準を設けているため、トイレを持たないツリーハウスなどがエクスペディアや「地球の歩き方」のホテルリストに載ることは、不可能だったのです。


1-4.ホテルではなく民泊だったからこそ、これほどユニークな文化を築けた。


しかしAirbnb(エアビーアンドビー)は、「ホテル」ではなく「民泊」というカテゴリーで参入したため、旅館業法の諸々の制約から、自由になれたのです!そうして、これまで家族や友人だけでひっそりと楽しんでいたツリーハウスや廃列車といったものを、アグレッシブな旅行者たちに広く開放する人々が現れました。


なるほどエアビーアンドビーは、ホテル業界に大きな風穴を開け、旅行をユニークなものにした功労者として、絶大な支持を受けるようになったのですね。


ね、ワクワクするでしょう?


1-5.日本の場合、「楽に儲かるビジネス」という噂から普及したにすぎない…。


対して、日本はどうだったのでしょう?


2014年にAirbnb(エアビーアンドビー)の日本支社が設立されたことで、日本のエアビーアンドビー物件も急増しはじめました。しかし日本の場合、「家さえ借りてくれば素人でもホテル経営ができるぞ!」という、なんともビジネスチックで拝金主義的な動機だった(なホストが多かった)のです。


彼らは、エアビーアンドビーの個性がホームステイ風情にあることも知らず、またホームステイ交流の楽しさも知りません。そして、日本人の好むホテル観をそのままエアビーアンドビー物件にあてはめ、ホテルのようなベッドやインテリアをかき集め、「ホテルのような部屋」を作り出して、開業していったのです。ツリーハウスや廃列車とは真逆の「非・個性」と言えますね。


1-6.あふれかえったのは、「高かろう悪かろう」の投機型民泊施設…。


いや、サービスもホテル並みならまた違ったのかもしれませんが、それもまた失敗しました。


なにしろ彼らの経営動機は、「楽して不動産収入を得たい」といったものであったため、ホテルに似せたのはあくまでビジュアルだけで、コンシェルジュのようなサービスなど微塵も行いはしませんでした。サービスが薄いどころか、「スタッフは不在」だったのですからタチが悪いですね。これがいわゆる、「家主不在型民泊」「投機型民泊」と言われるタイプのものです。


1-7.投機型民泊は、ホストもゲストもトラブルを起こす、悪循環の連鎖に陥る…。


外国人が慣れない日本に泊まりにきて、スタッフのいない施設に泊まったらどうなるでしょうか?


言わずもがなです!外国人の彼らは、エアコンのリモコンに書かれている「暖房」の文字さえ読めませんし、お風呂の給湯パネルの「呼び出し」すら読めませんから、それは困難やトラブルが頻発します!そうして「不親切な施設だな」と思えば、報復として必要以上に汚したまま帰りたくもなるでしょう。


挙げ句、日本のAirbnb(エアビーアンドビー)は、ホスト側とゲストが互いに不親切をぶつけ合い、トラブルの連鎖を巻き起こすことになってしまいました。


1-8.投機型民泊の雰囲気は、日本人大衆にもウケなかった。


また、宿泊者側として見た場合にも、日本人にとってのAirbnb(エアビーアンドビー)民泊の見え方は世界と異なりました。


日本人の多くは宿泊施設に対して、ホテルのようなオシャレさゴージャスさと、キメ細やかな接客を期待しています。しかし日本で一般的な投機型民泊の場合、ゴージャスさはホテルに劣りますし接客のキメ細かさはないということで、魅力を見出せないのです。ホームステイ的な魅力を知っている日本人旅行者も少しは居ますが、ホームステイ型民泊の施設も日本は少ないため、この層もあまり盛り上がれません。


このように、誤解と悪循環が重なり、日本人にとってエアビーアンドビー民泊は、「単なるトラブルメーカー」といったイメージになってしまったのです。



このまま日本は、エアビーアンドビー熱は下火となり、消えていってしまうのでしょうか…?いえいえ、それはもったいない!この記事を読んだ、エアビーアンドビー民泊の本当の魅力を理解した人だけでも、エアビーアンドビーを楽しく活用すべきです!

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