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民泊経営をする上で知っておきたい民泊のルール-2


3 ルールは守る・守らせる!迷惑をかけない民泊運営を心掛けよう!


繰り返しますが、あなたの民泊運営の存続について最も大きな影響力を持つのは、実質的には法律よりも法令よりも、「近隣住民の声」です。クレームを受けることが最も民泊禁止に直結しやすいので、クレームを受けない・周囲の人々に嫌われない運営を心掛けましょう。


そのためには、どのようなことに気を付けたら良いのでしょうか?


3-1.ハウスルールをしっかり作り、ゲストに遵守してもらおう。


近隣住民に民泊を認めてもらうには、あなたとゲストが協力して、良いマナーを継続し続けることが大切です。民泊ゲストには外国人が多いため、「常識」や「言わなくてもわかるでしょ」は通じません。ハウスルールをしっかり作り、読んでもらい、遵守してもらうよう徹底しましょう。


3-2.必ず押さえておきたいハウスルール10選!


ハウスルールは、民泊ホストの環境や感性に合わせて独自に制定すれば良いものですが、トラブルやクレームを防ぐために最低限押さえておきたいものが、幾つかはあります。


このようなルールを制定しておくのはいかがでしょうか。


(1)パーティは禁止です!

(2)夜10時以降は静かに過ごしてください。客室内であっても通話の声に注意してください。

(3)マンションの共有エリアでは、大声で談笑しないでください。

(4)ベランダもタバコは禁止です。

(5)泥酔しないようにしてください。

(6)ゴミ出しのルールは絶対に守ってください。ゴミは勝手に出さないでください。

(7)朝晩は、スーツケースを引きずる音にも注意を払ってください。

(8)トイレが詰まると上下左右の住民にも迷惑がかかります!トイレットペーパー以外のものは絶対に流さないでください!

(9)音楽や映画を鑑賞するときは、音量に注意してください。

(10)館内でマンション住民とすれ違ったら、必ずあいさつをしてください。


3-3.民泊ホストが守るべきルールもある。


民泊運営でトラブルが起きたり周辺住民に迷惑を掛けてしまったとき、その原因をすべて民泊ゲストに押し付けるのは間違っています。多くの場合、民泊ホストが事前に配慮をしていれば、トラブルは防ぐことができるのです。


これは、ルールというよりもマナーというニュアンスのほうが正しいかもしれませんが、マナーを守ることが、民泊ホストにとって重要なルールです。


3-4.必ず押さえておきたい民泊ホストのルール10選。


トラブルや迷惑を起こさないために、こうしたことを自分にルール化し、遵守するようにしましょう。


(1)賃貸借契約やマンション管理規約を無視せず、必ず同意を得る。

(2)「パーティOK」の設定には絶対にしない。

(3)特に集合住宅の場合、できればタバコとお酒も禁止にする。

(4)「今すぐ予約」はOFFにし、問い合わせの内容やプロフィール、レビューなどを参照して、ちょっとでも心配なゲストはお断りする。

(5)不正な高レビュー稼ぎ、不正な集客はしない。

(6)利益にこだわりすぎない。利益の話ばかりしていると、近隣住民からヒンシュクを買いやすいです。

(7)ゴミの分別・ゴミ出しはゲストに任せずホストがやる。家主不在型民泊の場合も、ホストか代行業者が責任を持つ。

(8)家主不在型民泊の場合、よほど気を付けないとトラブルが頻発することを心得る。

(9)家主不在型の場合、代行業者や友人知人、隣人などに時々監視に入ってもらい、トラブルを未然に防ぐ。

(10)民泊ゲストのルール違反に対して、臆せず注意する。



4 民泊を守っていくために、ホストが心掛けていくべきことは?


実は今、民泊事業はちょっとした危機に直面しています。経営が出来なくなるかもしれないのです。


そのカギを握っているのは、日本政府の法令制定次第と思っている人が多いようなのですが、実はそうではありません。法令の面では、民泊新法は大幅な規制緩和が実現しますが、世論が民泊を嫌うなら、一挙に民泊が禁止されてしまう懸念をはらんでいるのです・・・。


これを防ぐために、私たち民泊ホストはどうすれば良いのでしょうか?


4-1.留学生ホームステイのように、ヒューマニズムを大切にしよう。


民泊という文化は昔から存在していたのですが、違法扱いや批判をされはじめたのは、Airbnb(エアビーアンドビー)民泊が台頭しはじめたここ2年ほどのことです。


それまではなぜ、民泊は叩かれることが無かったのでしょうか?


従来の民泊は、もっぱら留学生を受け入れるホームステイが主流でした。そしてこの民泊は、ボランティアや社会貢献の側面がとても強いものだったのです。留学生受け入れのホストファミリーは、完全ボランティアであることも少なくありません。謝礼を貰っていても、多くは施しの労に対して圧倒的に少ない見返りです。これまで民泊とは、利益にこだわらずに人助けする人々によって支えられてきたのです。


そうした社会的意義の高さゆえ、日本政府をはじめ各行政は、留学生受け入れホームステイを特例として、旅館業法という厳しいルールの管轄から外してきたのです。


Airbnb(エアビーアンドビー)などで民泊受け入れを行う場合も、社会貢献や精神的意義、少なからずのボランティア精神を大切にしましょう。ルールをしっかり守り・守らせ、周囲から尊敬されるような取り組みを心掛けましょう。


4-2.「シェアリングエコノミー」の本質を理解しよう。


民泊は、新時代のビジネス「シェアリングエコノミーの代表格」とよく表現されます。しかし、日本人の多くは、シェアリングエコノミーの本質をあまり理解していないようです。


「Airbnb(エアビーアンドビー)経営で月収50万!」「不動産ビジネスの新形態!」といった思考は、シェアリングエコノミーの思想とは一致していません。シェアリングエコノミーとは、「余っているものを差し出すことで助け合う」といった精神的な側面があります。「儲けること」より「助け合うこと」が重要であり、「ビジネス」である前に「社会活動」なのです。


諸外国では、シェアリングエコノミーも民泊も、こうした側面から活動されているのですが、日本の民泊業界は「助け合う」どころか、他人の迷惑も顧みずに利益を追求するようなホストばかりなのが現状・・・。これではヒンシュクを買い、規制されたり石を投げつけられたりするのも当然ですね。


「助け合いのシェアリングエコノミー」を実践するホストが増えれば、民泊の未来も明るくなるでしょう。

そのほうが結果的に、長期にわたって安定収入が得られます。

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