Airbnb(エアビーアンドビー)などの民泊を営もうと考えるホストが一番最初に頭を悩ませることは、料金設定ではないでしょうか?「私の家なんぞ、そう高い値段で泊まってくれる人がいるとも思えないし、かといって、安くしすぎても利益が出ないし…。」誰しも同じような悩みを抱きます。
民泊代行業者に委託している人は、考えなくても業者が相場をリサーチして設定してくれるかもしれませんが、はたしてそれで、稼働率は順調かというと…??
大丈夫です!このページでは、料金設定で悩むそうしたホストたちの疑問を、幅広い視点から解決していきます。
1 料金設定の基本的な決め方はこの3つ。
Airbnb(エアビーアンドビー)民泊で、自分の部屋の料金設定をする際、参考にすべき一般的な方法が3つあります。まずはそれを、最初のトピックで解説していきましょう。
1-1.「スマートプライシング」機能はアテにならない?
実は、民泊の相場も何も知らなくても、ホストを始めることはできます。というのも、Airbnb(エアビーアンドビー)のサイトは、料金設定のためのナビゲートを自動的に行ってくれるからです。
1-1-1.リスティング作成時に、エアビーアンドビーがヒントをくれる。
まず1つ目のナビゲートは、リスティング作成時です。リスティングとは、Airbnb(エアビーアンドビー)上の施設の詳細ページのことですね。
リスティング作成画面の指示に従って、物件のタイプや地域、各種設備の有無を入力していくと、周辺地域の同じような施設をもとに、あなたの施設に適していると思われる価格を提示してくれます。これをそのまま採用してしまえば、とりあえず「無難な料金設定」にはなりますから、何もわからなければそこからスタートしても良いかもしれません。
1-1-2.ホスト参入時は相場より2~3割安い価格で様子を見るのが鉄則!
しかし、基本的には、初心者ホストさんがそのナビゲート価格をそのまま採用することは、オススメしません。というのも、他の多くの製品やサービスがそうであるように、民泊のお部屋もまた、最初は「オープニングセール」を行ったほうが良いからです。
オープニングセールを行うべき理由は、まずは宿泊実績を作り、レビューを幾つか獲得すること。そしてもう1つは、あなた自身が民泊でのおもてなしに慣れるため。価格が安ければ、多少ヘマをやらかしてもゲストは寛大に見てくれるので、まずは「研修期間」を設けましょう。
ちなみにこのオープニングセール価格は、相場(またはあなたが設定しようとしている価格)の2~3割安い値段とするのが一般的です。とにかくゲストユーザーたちの目を引きたい事情があるので、2割引きだとややパンチが弱いかもしれませんね。
1-1-3.「相場の価格」が繁盛する価格とは限らない!
さて、オープニングセールを1ヵ月も経験したなら、通常運転に入っても良いでしょう。
その場合も、Airbnb(エアビーアンドビー)の料金設定のページで「スマートプライシング」という機能をONにすると、周辺相場から割り出した平均価格を、一日ごとに、1円単位で割り出して自動設定してくれます。
しかし、この価格で予約が繁盛するかといったら、そうとも言えません!というのも、「相場の価格」や「平均価格」が、必ずしも繁盛する価格とは限らないためですね。平均的なことをやっても平均的な結果にしかなりませんし、2016年夏現在、日本のエアビーアンドビーの平均稼働率は50パーセントちょっとといった程度なので、スマートプライシング機能の価格を参考にしても、あまり良い結果にはならないでしょう。
1-2.周辺の相場を自力で調べてみよう。
料金設定における2つ目の方法は、周辺の相場を自力で調べてみるということです。「それじゃスマートプライジングと同じじゃないか!」とあなたは思うかもしれませんが、そうとも言えないのですよ。
1-2-1.機械的な統計は「場違いな値段」を加味(除外)することができない…。
というのも、民泊ホストの中には時々、場違いなほどに高い料金設定をする人がいるのです。たとえば日本人の平均年収や平均貯蓄といった統計が発表されたとき、私たちは首をかしげますよね?そうした価格は、一部のとびぬけた数字を持つ人によって妥当な額とはかけ離れてしまうから…。民泊の値段も同じことが言えます。
そのため、「自力で」調べることが大切なのです!
Airbnb(エアビーアンドビー)サイトの検索画面を開き、あなたの地域や物件タイプを入力してみましょう。できれば、簡易検索結果からさらに「フィルター」というボタンを押し、詳細な設定も行ってください。テレビがあるか無いか、ノートPC向けのワークスペースがあるか無いか、などの条件項目を、あなたの物件のとおりに入力します。
1-2-2.「平均相場」ではなく「妥当な価格」を割り出すべし!
すると、あなたの物件に似たような条件の物件が、いくつか表示されるでしょう。それらの料金を観察してみるのです。たとえば、5つの物件が2,000円という価格設定をしていて1つだけ4,000円の物件があるなら、「平均相場」は2,333円ということになりますが、「妥当な価格」は2,000円だということがわかりますね!
それらのライバル物件よりも優先的に予約してもらいたいと願うなら、さらに100円くらい値段を下げて設定したほうが良いでしょう。
1-3.民宿の値段を参考に…はもう古い!個室3,000円では予約は埋まらない。
2014年に日本でAirbnb(エアビーアンドビー)民泊経営ブームが起きた当初は、「個室の相場は3,000円」と言われていました。これは、民宿の相場が素泊まり1泊3,000円程度であるところからきています。しかし…?
1-3-1.最近(2016年)の相場は、個室と言えども2,000円程度。
今でも3,000円を個室民泊の基準と考えている人が少なくないようですが、この値段では予約はなかなかな埋まらないでしょう。というのも、日本のAirbnb(エアビーアンドビー)民泊はすでに飽和状態にあり、価格競争は激しく、個室と言えども2,000円程度が平均価格となってきているからです。
1-3-2.「まるまる貸切」タイプなら、「1泊4人で8,000円」と考えて。
ちなみに、「まるまる貸切」タイプでも同じようなことが言えます。以前は「1泊4人で10,000円」というのが相場でしたが、今やこの料金設定では顧客獲得競争には勝てず、「1泊4人で8,000円」程度がリアルな相場となっています。
もしあなたが、これから民泊参入をするつもりなのであれば、民泊代行業者の言う1泊15,000円や10,000円はリアルな数字ではないので、「1泊8,000円×月15日」で採算が取れるかどうかを基準に、慎重に検討しましょう。
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