さぁ、旅に出るぞー!
そう思ったときに、真っ先に調べるのは、「どこの観光地に行くか」ということでしょう。マチュピチュにモンサンミッシェルにアンコールワット…行きたい場所は尽きませんね!
そして、その次に調べるのは、「どこに泊まるか」その宿情報ではないでしょうか?
今や、世界中のどこにでも宿泊施設は存在し、主要な観光地ともなると、バラエティに富んださまざまなタイプの宿泊施設が、旅人たちを出迎えてくれます。
昔は、旅行と言えば、もっぱらその町・観光地を楽しむことを指しましたが、昨今はそうでもありません。【「宿泊施設での滞在時間」が、旅の1つのレジャーアクション】となっていて、「あの宿泊施設に泊まりたい!」という動機から旅を計画する人も、少なくありませんね。
1 宿泊施設のバリエーションは、旅のバリエーション!
日本の旅番組を見ていると、利用する宿泊施設はもっぱら「旅館」です。和風の部屋があり、温泉があって、豪華な会席料理がついてきて…。行き先が海外となると、今度は判を押したようにラグジュアリーホテル。ヨーロピアンな内装と紳士的なサービスで、お姫様キブンを味わうのが日本人のステイタス。
…と思いきや、純和風旅館やラグジュアリーホテルでくつろいでいるのはテレビの旅番組だけ(宣伝目的なのですね)であって、実際の旅行者たちの動向はというと、もっとバラエティに富んでいるのです。
宿泊施設には、想像以上にいろんなタイプがあります。どのタイプが良いという話ではなく、いろんなタイプの宿泊施設をエンジョイしてみることが、あなたの旅の充実度を100パーセントも200パーセントもアップさせてくれます!大げさじゃないんですよ?ホントに100パーセントも200パーセントも、違うのです!
1-1.旅を彩る宿泊施設、こんなにあるって知ってた?
まずは、どのような宿泊施設があるのか、項目だけを一気に紹介していきましょう。
①和風旅館
②シティホテル
③リゾートホテル
④民宿
⑤ペンション
⑥ビジネスホテル
⑦ゲストハウス(ユースホステル)
⑧民泊
⑨コンドミニアム
⑩コテージ
⑪バンガロー
⑫ロッジ
⑬キャンプ場
⑭ライダーハウス
⑮ウィークリーマンション
⑯WWOOF(ウーフ)
⑰ラブホテル
⑱モーテル
⑲宿坊
ライダーハウスってナニ!?WWOOFってナニ!?
って思ったでしょう?
どうです?こんなにたくさんの宿泊施設をすべて思い浮かべられた人は、そうそういないと思います。しかし実際、世の中にはこんなにも(厳密にはこれ以上に)多種多彩な宿泊施設があるのです!そして、それぞれに個性があり、それぞれに魅力があるのです!
それを知らないまま老いて死んでいくなんて、なんてもったいない!
1-2.ウィキペディアよりも詳しい!宿泊施設の徹底解説!
コンドミニアムって何だっけ?何でラブホテルが??
いろいろと気になっていることと思います。
ご要望にお応えして、1つ1つの項目を、詳しく解説してみましょう。
①和風旅館
日本人にとっては最もおなじみの、宿泊施設でしょう。温泉地にあることが多いですね。伝統的和風な雰囲気や手厚いおもてなし、そして豪華な会席料理が特徴です。
ちょっとした保養旅行は、この和風旅館が定番となっています。が、バブル世代より若い人々にとっては、和風旅館はあまり人気がありません。
②シティホテル
いわゆる一流有名ホテルのことです。都市の繁華街に位置することから、シティホテルと呼ばれています。
豪華でヨーロピアンな内装がウリで、お姫様キブンが最も味わえるのは、このシティホテルでしょう。
高級旅行の定番といったところですが、やはり和風旅館同様、バブル世代より若い人々には、あまり人気はありません。
③リゾートホテル
シティホテルと同じような、豪華さがウリのホテルですが、ビーチ前などのリゾート地にある場合、「リゾートホテル」と呼ばれます。
リゾートホテルはピンキリで、特に発展途上国の場合、3,000円程度の値段でもけっこう豪華なものが見つかります。
キレイな海を見に来たのに、ビーチに出ないでホテルのエスニック・バルコニーでくつろぐのは、ぜいたくというか、もったいないというか…
④民宿
海水浴場や観光地によくある、昔ながらの宿泊施設、それが民宿です。
部屋はたいてい和室で、年季の入った建物であることが多く、好んで民宿に泊まる人はあまり多くありません。しかし、沖縄離島など宿泊施設の少ない地域では、今でも重宝されています。
⑤ペンション
登場は民宿よりも古いものですが、洋風であるぶん、民宿よりもずっと人気があります。シティホテルよりは質素ですが、オーナー家族に人情や美的センスのあることが多く、愛好者が多いです。若い世代にもそこそこ人気があります。新しいペンションも、まだまだ誕生し続けています。
⑥ビジネスホテル
駅前の便利な場所に位置する、ビジネスマン向けのシンプルなホテルです。基本的には観光旅行者向けではありませんが、近年はオシャレな雰囲気のビジネスホテルも増えており、旅行に利用する人もちらほらと。駅前という利便性の良さを、上手く活かしましょう。
⑦ゲストハウス(ユースホステル)
ドミトリー(相部屋)を有することの多い、値段の安い簡素な宿です。
ゲストハウスの魅力は「交流」にあり、リビングで見知らぬ旅人たちと交流するのが好きでたまらないバックパッカーは、数知れず。小規模なものであれば、オーナーさんの人柄も魅力的なことが多く、おしゃべりすると楽しいです。
⑧民泊
民家に泊まることを指します。民宿に似ていますが、もっと規模が小さく、もっと普通の民家です。日本の場合、農村留学で農家に泊まり、農業体験をさせてもらうようなことが主流です。海外に目を向けると、Airbnb(エアビーアンドビー)による民泊が爆発的ブームを起こしています。その土地の文化を知れること、オーナーとの交流が魅力です。
⑨コンドミニアム
コンドミニアムは、温泉地やビーチリゾートによく見かけます。マンションを改装したようなもので、家族みんなで自宅のように過ごせます。キッチンが使えるので、旅館やホテルより好むという人も多いです。家族ではなくグループ旅行の場合も、旅館よりコンドミニアムのほうが過ごしやすいでしょう。
⑩コテージ
高原やビーチなどのリゾート地にあることの多い、小型の家のような宿泊施設です。 後述するバンガローとの違いは、水回りが共同であるか否か。コテージは普通、バス・トイレを含んでいます。「自炊機能がついた」とwikipediaには書いてありますが、自炊機能のないコテージも多いです。新婚旅行の定番で、カップルや夫婦に人気。オシャレさよりも静かを重視する人に。
⑪バンガロー
緑の多い観光地、またはビーチのそばにも多いでしょう。小型の家のような宿泊施設。
前述するバンガローとの違いは、水回りが共同であるか否か。バンガローはバス・トイレが共同です。つまり、設備的には質素なもので、しかしその分安いのが魅力。少年クラブのキャンプ活動などによく使われます。
自然の中にあって気持ちがよく、大人になってからも愛好し続ける層が、根強くいます。
⑫ロッジ
山頂、峠、麓などにある、いわゆる山小屋。僻地という環境のせいもあり、どちらかといえば簡素な設備の宿泊施設です。
まず間違いなく宿泊者は山好きなので、気の合う友人を作ることができ、話もはずむでしょう。
多くは家族経営のため、繁忙期の夏場だけ住み込みスタッフを募っていたりして、そういうのに応募して、ひと夏の青春をエンジョイしたりするのにも、もってこい。
⑬キャンプ場
山、川、海など、自然の多いところにある、おそらく最も簡素な宿泊施設。テントを張って寝泊りすることが主流ですが、バンガローを持ち併せているキャンプ場も多いです。
仲間や家族とわいわいバーベキューして、花火して、泥だらけになって遊びましょう!安いわりに思い出に残りやすい、コスパの良い宿泊施設と言えます。
⑭ライダーハウス
北海道に多く存在する、オートバイや自転車での旅行者を対象とした宿泊施設。
宿泊施設というよりも「場所を提供する」というニュアンスが強く、(男女は別だけれども)相部屋の雑魚寝が多いです。寝袋の持参が必要だったりします。
ゲストハウスよりもさらに安価で、やはり趣味友との交流が楽しい、交流系の宿です。
ちなみに、オートバイや自転車じゃない旅行者でも、泊まれることが多いです。
⑮ウィークリーマンション
ウィークリーマンションは普通、一時的な生活の場としての利用が多いのですが、沖縄などでは中期滞在の旅行者にも活用されています。コンドミニアムを好む層が、コンドミニアムを安値で借り続けるニュアンスです。
1つの町を拠点にじっくり観光したいなら、なかなか面白い選択肢です。自炊をすることで自然と生活者目線になるため、その土地のローカルな面がより楽しめます。
⑯WWOOF(ウーフ)
農業や酪農などのお手伝いをする代わりに寝食を提供してもらう、1ヶ月程度の中期滞在を中心とした宿泊施設。施設というよりは制度といったほうが正しく、寝泊りする場所は民家であることが多いです。
日本ではかなり無名ですが、ロンドンでは50年近い歴史があります。
農業やその土地のローカル面を、骨の髄まで体験できます。
⑰ラブホテル
ビックリするかもしれませんが、ラブホテルも、密かに観光旅行に利用されています。駐車場を設置しているところでは、車で旅行するカップルの利用も多いのです。
あいびき旅行と言えば和風旅館が定番というイメージですが、別に和風風情や会席料理に興味がなければ、音が筒抜けの旅館よりラブホテルのほうが、愛が盛り上がりやすいでしょう。
また、台湾では、普通のホテルのようにおばちゃんの団体客などが泊まったりします。
⑱モーテル
日本では、モーテルと言えばラブホテルと同じような意味合いで使われることが多いですが、生まれ故郷のアメリカでは違います。自動車からの利便性の良い国道沿いなどにある、安価なホテルを指します。
絶景を堪能しながらハイウェイを駆け抜けるドライブ旅行には、とても便利です。
アメリカでは別にセクシュアルな場所ではないので、赤面しなくて大丈夫です。
⑲宿坊
お寺や神社に併設されていることがあって、参拝者が寝泊りするための宿泊施設です。あまり見ることのない珍しいものですが、四国お遍路などやっていると、見かけることがあります。
無料で泊めてくれるわけではなく、むしろけっこうな料金を取りますが、寺社で夜を明かすというのはなかなか貴重でオツな体験です。
以上です。
山に行くならロッジで登山家と語り合い、川に行くならわんぱくにキャンプをし、北海道に行くなら未知なるライダーズハウスに潜入し、田舎に行くならWWOOFで農業体験に汗を流し…和風旅館やシティホテルばかりではなく、様々な宿泊施設にも目を向けてみると、旅行がとても彩り豊かになることでしょう!