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民泊物件には一般的に自炊用キッチンがある?長期滞在に向く?-4


3 民泊の自炊滞在。何を準備すればよい?


さて、記事タイトルの内容にようやくたどり着きました。

どうしてトピックを2つも割いて、長々と施設選びのコツについてを解説したのか…その理由は簡単です。

特にこれといって、準備すべきものなど無いのです。

民泊での自炊の場合、出発する際に忘れずに持っていくべきものなど、およそ何1つとしてありません。

ゲストハウスの場合、キッチンのある施設と無い施設がまちまちですから、無いゲストハウスでの滞在を見込んで、電熱線や小鍋、電気ケトルやスプーン・フォーク、コップなどを常備している人も少なくないでしょうが、民泊の場合、その必要はないのです。

※ただし例外はあります。Airbnb(エアビーアンドビー)の中には、テント泊や車中泊、改造された廃列車など、特殊な施設が提供されていることがあります。それらの場合、キチンを備えていないこともあるでしょう。


3-1.まずは施設のキッチンを見て、使えるものを確認。それから買い物。


アドバイスとしては、まずは「施設のキッチンを見てみること」です。

そして、あなたが使うことのできる道具や調味料がどれなのか、確認をしましょう。そうすれば、無駄な買い物をしなくて済みます。砂糖・塩だけでなく、サラダ油も自由に使わせてくれるところがありますし、お米や玉子を支給してくれる太っ腹なオーナーもいるかもしれません。


逆に、「使えないもの」もしっかり確認しておきましょう。電子レンジがないのに冷凍されたグラタンなど買ってきても、食べられなくて無駄になってしまいます。



4 旅行中の自炊のメリット。文化体験編。


トピック4からは、自炊にあまり興味のない人に向けてのコラムです。旅行先での自炊の楽しさに、ぜひ気づいてください!


さて、あなたにとって、Airbnb(エアビーアンドビー)などの民泊を利用する理由は、何でしょう?


「その国(土地)の文化を経験したい。」

「宿泊費(旅費)を節約なるべくしたい。」


大抵の人は、この2つのうちのどちらか、または両方が該当することでしょう。であればやはり、食事を自炊でまかなうことは、とても有意義と言えますよ。


4-1.宮廷料理や高級料理店には、その国(土地)らしさは薄い。


当たり前のことですが、案外旅行者は気づいていないようです。

たとえば日本人がベトナムに行くなら、日程のほとんどを、ベトナム宮廷料理やガイドブックで有名な高級料理店に行きますね。そこで「ベトナム料理」を注文し、ベトナム料理を食べた気になっているのですが、実はそれらは、あまりベトナムらしい料理ではないのです。

それもそうです。宮廷で王族が食べている料理というのは、ベトナムの一般家庭で食べているものとはずいぶん掛け離れているのです。同じ春巻きでも具材はまったく異なりますし、同じ揚げ物でも揚げている食材がぜんぜん違います。

彼らは、ベトナムに行ったのに、「ベトナムらしい料理」は食べずに帰ってきてしまうことになるのです!たくさんのお金を注いでいますが、それは「ベトナムらしさ」に注いだのではなく、「高級品」に注いだだけです。


これは、宮廷料理ではない外国人向けの高級料理店でも、ほぼ同じことが言えます。

外国人向けの料理店では、味付けが外国人向けにアレンジされていたりします。さらに高級料理店の場合、「創作料理」といったニュアンスに近くなってしまっています。オシャレでしょうし美味しいでしょうから、外国人観光客の多くはご満悦ですが、やはり、「ベトナムらしさ」はあまり体験できていないのです。


4-2.最もその国(土地)らしい料理は家庭料理にあり!


あなたが本当に、その国(土地)らしい料理を体験したいのであれば、パックツアーやガイドブックが紹介している高級料理店ではなく、地元民しか入らないような質素な食堂に入ったほうが良いのです。そして、それよりもさらに、市場やスーパーに出向いて自ら食材を買い込んだほうが、より「その国(土地)らしさ」を堪能できるのです!


もちろん、食材は地のものでも料理は難しいですね。しかし民泊なら、それを教えてくれるホストファミリーがそばにいます。横について、料理を教えてもらえばよいのです。

民泊のホストファミリーをやるような人というのはたいていが心優しいので、「料理を教えて!」とお願いすれば、快く応じてくれるでしょう。

その滞在が長期なのであればなおさら、簡単なものからコツコツと、料理を教わるのが粋です。


4-3.外国の料理は、思いのほか難しくない。


「私には料理なんて!」と思いますか?

実は、私たち日本の和食というのは、世界でも有数に、「複雑な料理」です。たかだか味噌汁を作るだけでもわざわざダシ取りなどという作業をするのを見て、外国人の人々は仰天するくらいです。

外国の料理は、「煮込むだけ」「炒めるだけ」といったシンプルがものが意外にも多いので、思いのほか簡単に、マスターすることができてしまうでしょう。


あなたが女性であるなら特に、日本での料理生活において、世界各国の様々な料理を、すでに一通り作ったことがあるのではないでしょうか。あとは細かい投入順序や隠し味を教わったり、新鮮な地の食材を放り込んだりするだけで、いつも作っているものよりもっと本格的な味に仕上がるハズ!


また、各国の料理は、「食材そのもの」が個性を出していることもあります。

そのため、スーパーや市場に行って、テキトウに名産品を買い集めてきて、サラダやスープのようなシンプルなものを作ってみるだけでも、その国っぽさが味わえたりしますよ。

たとえばフィンランドに行って、トナカイの肉を食べてみるとしても、ヘタに高級料理店で食べるよりも、味付けをされていない食肉を買ってきて塩コショウで素焼きをするくらいのほうが、「トナカイ肉の個性」は際立つでしょう。


4-4.食材を買ってきてそのままかじるだけでも、その土地の食文化を味わえる。


野菜も、いろいろ買ってきてシンプルな味付けで食べてみましょう。ドレッシングも、塩すら要らないかもしれません。

たとえば、イタリアやトルコでトマトを食べてみると、あなたは目をまん丸くするかもしれません。驚くほど甘くて美味しいからです!日本のスーパーで高級ブランドとして売られているような甘さ(美味しさ)が、本場の国では最安値の普及品でも、味わえたりします。

たとえばバナナは、南米で食べると、まだあまり熟れていなくても、驚くほど甘いです。


4-5.料理が苦手でもお手軽クッキングで楽しめる。


料理が得意でないという人も、とにかくスーパーや市場に行って好きな食材を買い込んできましょう。

スライスしてパンに挟めば、それだけでサンドイッチが出来上がります。

クノールのようなインスタントのスープを買ってきて、好きな食材を放り込めば、その土地っぽいスープの出来上がりです。

そこにゆでたパスタを入れれば、主食にもなります。

日本でやると味気ないですが、食材が珍しくなったり新鮮な美味しいものに変わるだけで、じゅうぶん美味しく、連日の飲食にも耐えられるものになりますよ。


4-6.民泊の真骨頂!ホストファミリーに料理をおねだりしてみよう。


また、料理ベタな人にはこんなアイデアもあります。

好きな食材を買ってきて民泊のホストに渡し、「これで何か料理を作って!」とお願いしてみるのです。きっと、笑顔で応じてくれるでしょう。


少しの自炊すら難しく感じるなら、またはおねだりすることが心苦しいなら、軽食1食分程度の金額(先進国なら5ドル分くらい)を渡し、「あなたの家の夕食を私にも食べさせて!」とお願いしてみましょう。

対価を払えば毎晩でも作ってくれるでしょうし、あなたも頼みやすくなりますね。


これは、外食とは似て非なるものなのです!やはり家庭で作る料理のほうが、何にせよ美味しいです。また、あなたのために食材や味付けを微調整してくれたりもするでしょう。

普通の飲食店よりも安く、しかし美味しく食べられる、画期的な裏技です!



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