3 金銭面以外にもある、代行業者利用の民泊不動産投資デメリット
代行業者を利用することのデメリットは、金銭的なリスクだけではありません。
トピック3では、それを解説していきます。
3-1 代行業者利用が、トラブルの種になることもある。
民泊代行業者は、一般的に民泊業務の熟練者ですから、基本的には、無知なシロウトが作業するよりも、迅速・正確です。
しかし、あらゆる業務に関して、迅速・正確であれば良いというものでも無いのです。
いかに代行業者が多岐に渡った業務を代行するといっても、基本的に、どの代行プランでも、ゲストの滞在時は管理者は不在になります。すると、「管理者(=監視者)がいない」という状況に漬け込んで、マナーの悪いゲストは、大声で騒いだり、ルール違反を犯したりすることがあります(これが決して少なくないのです!)。
テレビで取りざたされたAirbnb(エアビーアンドビー)のトラブルは、その多くが、投資型ホストによる管理者不在物件なのです。専門知識の豊富な代行業者が、種々の作業は行っていたでしょうが、それでも、トラブルが起きているのです。日本において、政界・法政界・大衆からAirbnbに厳しい目が向けられるようになったのは、代行業者利用物件がトラブルを多発してしまったからなのです。これは、「トラブル対応をも代行業者に肩代わりしてもらえばそれで良いじゃないか」という問題では済まされないでしょう。
また、たとえば、問い合わせ対応の代行を頼んだ場合、彼らがあなたの都合の悪い時間に、ゲストのチェックインを同意してしまったとしたら。
あなたは、「その時間は都合が悪いよ」と、ゲストにではなく代行業者に告げ、そこからようやく、ゲストに報告されます。こうした伝言ゲームを繰り返しいると、時間だけが無駄に経過し、ゲストもホストも混乱していきます。
3-2 代行業者を利用した物件は、ゲストの反応がよくない。
私は、家主同居型の民泊を運営していますが、ゲストから、他の民泊ホスト(物件)のグチを聞かされることが多々あります。その大部分は、民泊代行業者による対応の、味気無さや不信感についてです。
「カギの受け渡しは弟が対応します」と言われて行ってみたら、その受け渡し担当者は、「社長に頼まれました」と口にしたそうです。「弟」というのは嘘だったわけです。
このように、リスティング作成者、問い合わせ対応者、カギ受け渡し人などがそれぞれ別の人物となると、ゲストは不安になります。話が違う、話が合わないといったことが、実際に頻発します。
この不安・不信感は、リスティング作成や問い合わせ対応などを、さもホストが自ら行っているかのような記述がなされている場合に、最高潮に達します。サギのようなものですから、良い気分ではないでしょう。
ホストは口ベタなのに問い合わせ対応が気さくだったり饒舌だったりすると、来訪したゲストはやはり、騙された気分になります。
また、リスティング作成や写真撮影などを依頼する場合、それによってあまりにリスティングが整いすぎていると、「あ、これはシロウトじゃなく業者が書いているな」とゲストは察します。そしてその、シロウトらしからぬ雰囲気に、げんなりすることがあります。
手作り感があることのほうが、喜ばれる場合も少なくないのです。
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