
2 民泊に必要な家具・家電は?
当ページは民泊についての具体的なやり方で特集していますが、第2トピックは用意すべき家具家電について解説しましょう。
2-1.簡易宿所規約に則って営業しようと思うなら、とても大変!
民泊を、民宿やゲストハウスのレベルで本格的に営もうと考えるなら、用意しなければならない設備のハードルは上がります!簡易宿所規約では、宿泊者に快適な宿泊環境を保証するために、幾つかの制限を設けているのです。
(1)延べ床面積が33㎡(約18畳)以上あること。
(2)2段ベッドの上下段の間隔が1m以上あること。
(3)適当な大きさのお風呂があること。(近場に銭湯があれば免除)
(4)宿泊者5人につき1台の洗面台があること。
(5)宿泊者数5人につき男性用1つ、女性用1つ計2つのトイレがあること。
(6)その他、各地方自治体の定める基準をクリアしていること。
このうち(1)の延べ床面積に関しては、民泊の場合は「一人あたり3.3㎡」に緩和されたので、あまり問題はありません。(2)や(3)も問題ないでしょう。しかし(4)や(5)はどうでしょうか?普通の民家で2つ以上の洗面台、4つ以上のトイレをクリアするのは非常に困難ですね!結局、「民泊」のレベルだと、簡易宿所規約をクリアして合法的に運営するのはほとんど無理難題と言えます。そのためほとんどすべての民泊施設が、無断で営業しているのが実情なのです。
2-2.オーソドックスな民泊に必要な家具家電は、普通の暮らしと同じ。
ホテルの場合、客室ごとに冷蔵庫が設置されていたりゲストハウスでも個々人ごとに貴重品ロッカーが設けられていたりしますが、民泊の場合、特別な設備は別に必要ありません。
・ベッド(布団)
・照明
・エアコン
・スタンドミラー
・テーブルセット
・電子レンジ
・洗濯機
・ドライヤー
・清潔なバスタオル
この程度があれば、とりあえずクレームを受けることなく運営することはできます。もちろん、テレビやデスク、カーテンなどのアイテムがあったほうが親切ではありますが、どれも一般家庭にあるものであり、容易に思いつくものですね。
2-3.Airbnb民泊をするなら、Wi-Fiは必須!ポケットWi-Fiもあったほうが良い。
民泊の中でも、Airbnb(エアビーアンドビー)民泊を営むということであれば、Wi-Fi環境は必須と言えます。外国人旅行者は回線の繋がる携帯電話を持っていないことが多く、Wi-Fiでインターネットを繋げたいのです。また、競争が激化してきている関係上、さらにポケットWi-Fiを、しかも無償で貸し出すことが主流となってきていますから、これも必需品と考えましょう。
2-4.長期滞在者を受け入れたいなら、さらに「自分の部屋」に近づけて。
外国人留学生系のホームステイやAirbnb(エアビーアンドビー)を介した長期滞在者を受け入れたいと考えるなら、客室にベッドがポツンと置いてあるだけではやはり不充分です。
もう少し、家具家電を充実させたいところ。と言っても、やはり特殊なものは必要なく、あなたの部屋やあなたのお子さんの部屋を作る感覚でしょうか。
・洋服ダンス
・ハンガーラック
・作業用デスク
・ラグ、ソファ、クッションなどくつろげるもの。
・テレビ
・カーテン
・ベッドランプ
・本棚
2-5.さらにあると喜ばれるのはこんなモノ。
宿泊ゲストの満足度や快適さに配慮するなら、さらにこんなアイテムを用意しておくと喜ばれるでしょう。
・英語表記の路線図
・周辺のガイドブック
・Wi-Fiの中継器(Wi-Fiの電波を強化するもの)
・海外のコンセントに対応した変換プラグ
Wi-Fiの中継器というのはあまりメジャーな品物ではありませんが、大きめの家電量販店やパソコン系のネットショップで簡単に見つかります。3,000円くらいからあり、高級品を買う必要性はあまりありません。変換プラグは基本、旅行者が各自で用意してくるものですが、持っていないゲストや失くしてしまうゲストがおり、客間に1つ常備しておいてあげると非常に喜ばれますよ。
2-6.使い捨てのアメニティグッズは必要ない。
Airbnb(エアビーアンドビー)のノウハウサイトやAirbnbの各リスティング(お部屋の詳細ページ)を眺めていると、ホテルや旅館のごとく、小分けのシャンプー、使い捨ての歯ブラシ、コーム、カミソリなどを必須としているところが見受けられます。
しかし、民泊にこれらはあまり必要ありません。彼らはホテル風なことをやりたいがためにこれらのグッズを用意しますが、実情として、使い捨てアメニティは「過剰サービス」と言えそう。無いよりはあったほうが嬉しいかもしれませんが、シャンプーなどは皆、お気に入りのものを持参していますし、それがあるがために値段が割り増しされるくらいなら、500円安く提供するほうがゲスト心理としては嬉しいようですよ。
ウェルカムドリンク(電気ポットとスティックコーヒーなどを客間に置いておく)についても同様で、ホストのサービス精神として置くなら良いですが、そのために宿泊料金を上乗せするなら、置かないほうが良いです。