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民泊が禁止されているケース-2


2 自治体が民泊を禁止しているケースもある!


世の中には、法令を決めている組織がたくさんあります。日本政府や法務省が定めるだけでなく、もっとローカルなところで定められ、それでも守らなければいけない法令というのがあるのです。


国の定める法律が最も強い権力を持ちそうに思えますがそうでもなく、国が許可をしていることでも地方自治体が「禁止!」という場合、禁止になってしまうことを知っておきましょう。


2-1.県、市、区、町、村・・・条例を決める自治体はたくさん。


住んでいる地域の民泊可否を調べる際、気をつけなければならないことが!それは、「自治体というのは幾つもある」ということ。


これは、日本には町の数が1,700もあって、という話ではなく、あなたが住んでいる土地だけでも、様々な自治体の管理下にあるということ。


たとえば大宮駅の前に住んでいるとすれば、そこは大門町という町かもしれませんが、大門町であるだけではありません。大宮区でもあり、さいたま市でもあり、埼玉県でもあるのです。埼玉県、さいたま市、大宮区、大門町どれか一つでも民泊を禁止する自治体があるなら、あなたは民泊経営が禁じれてしまうということ・・・。


2-2.現状では民泊禁止を掲げる自治体はまだそう多くないけれど・・・。


現状では、民泊を明確に禁止している自治体は多くありません。小さな自治体の条例で私たちの耳に届いていないものもあるかもしれませんが、大きく報道されているかぎりでは軽井沢くらいです。ただし、「否定的な見解」を示す自治体は、それ以外にもちらほらと・・・。2016年末現在の、否定的見解の主な自治体をまとめてみます。


(1)民泊を禁止している地域:軽井沢町。

(2)民泊に厳しい姿勢を見せている地域:京都市、広島市、台東区。

(3)2016年4月の民泊規制緩和に応じない地域:日本全国で35自治体。

(4)大阪府の民泊特区に同意しない地域:池田市、交野市、松原市、吹田市、堺市、東大阪市、高槻市、枚方市、豊中市。


2-3.歓迎していない自治体は多く、これからも増えていく可能性大。


「民泊禁止」と表明している自治体はまだ多くないものの、民泊を煙たがっている自治体は少なくありません。特に、「フロントの設置は義務」としている自治体は、要するに家主不在型民泊を排除したがっています。


また、民泊を禁止したりなんらかの規制をかけたりする自治体は、これからも増えていくでしょう。この風向きは、大衆心理に大きく影響されるもの。Airbnb(エアビーアンドビー)のホストたちがマナーの悪い経営を続け、トラブルが増えるなら、民泊を嫌う人も増え、その民意を反映して民泊に禁止・規制を訴える自治体は増えていきそう。


民泊ホスト一人ひとりが、自分のことだけ考えるのではなく、全体の利益や幸福を考えながら営むようにしていきたいですね。


2-4.民泊新法が制定されても同じこと。自治体の決定には逆らえない。


ここまでの記事を読んで、「え?日本政府は民泊を合法化しようとしてるでしょう?」と首をかしげている人もいるかもしれませんね。


その通り。2017年には「民泊新法」という新しい法律が誕生する予定で、これは旅館業法の許可を取得しなくても民泊経営をOKとする、かなり大胆な規制緩和になりそうです。


しかし、この民泊新法が制定されても、ハナシは同じ。お国様の決定よりも、自治体の条例のほうが強い効力を持つのです。民泊新法制定後も軽井沢では完全に民泊禁止でしょうし、台東区や堺市などではビジネス民泊の経営は難しいでしょう・・・。


2-5.自治体の民泊禁止条例を覆すのは、難しい・・・。


大丈夫さ!賃貸借契約やマンション管理規約のときのように、交渉でどうにかなるんでしょ?


と先を読んでいる読者さんは少なくないかもしれませんが、自治体の条例に関してはそう甘いものではないのです・・・。


賃貸借契約の場合は賃貸オーナー一人、マンション管理規約の場合はマンション世帯主数十人程度を説得すれば済みますが、相手が自治体となると人数が莫大に膨れ上がります!議論に要する時間も莫大なものとなるため、そもそも1人2人の規制緩和要請に自治体として応じてくれることは、少ないでしょう・・・。


2-6.望みがあるとすれば、地域の活性化を目的とする場合!


自治体規模を動かせる望みがあるとすれば、それは地域の活性化を目的としたプロジェクトとしての民泊事業でしょうか。


経済資源に乏しく仕事に困っている村や、過疎化が深刻で認知度を上げたい村・人を呼び込みたい村、珍しい地形などを活用して観光地化を目指す地域などは、希望があります。「民泊を許可してくれる」だけでなく、地域ぐるみで民泊を後押しするような超ポジティブな動きにさえ、なるかもしれません。


実際にそのような地域は少なくなく、日本のあちこちで民泊を利用した地域活性化はなされています。が、ただし、その多くは農家民泊によるもので、ただ人を泊めるだけのAirbnb(エアビーアンドビー)民泊に協力する自治体は、耳にしたことがありません。


2-7.秘策はイベントの招致!住民が民泊に慣れれば普遍化の道も。


最後に一つ、自治体ぐるみで民泊を積極化するためのとっておきの秘策を!


それは、「イベントを招致する」というもの。


「イベント民泊」という言葉をご存じですか?これは特殊な民泊の一種で、ねぷた祭りのような伝統的なお祭りなど、大勢の観光客が訪れるイベントのときだけ限定の民泊です。これを取り仕切るのは自治体側で、自治体が民泊家庭の募集を掛けるので、つまり自治体から禁止されるということはありません!


すでにそのようなイベント民泊が実施されている地域ならその機会に乗っかれば良いですし、お住まいの地域に存在していないなら、イベント民泊が実施されるような大きなイベントを興してしまうというのはどうでしょう?まぁ大変な作業にはなりますが、近年は村おこし町おこし、地域活性の一環で、こうした取り組みを個人から呼びかけている事例も少なくないですよね。


たとえば、このようなイベントはいかがでしょうか?


(1)地方なら、広大な敷地に簡素なイベント会場を設営して野外フェスを開催し、アイドルや有名バンドなどを呼び込む。数千人規模でも宿泊施設が足りなくなる地域は多いはず。

(2)地域の特産物を活かし、「富士宮焼きそばマラソン」など開催する。イベントマラソンは近年どこも好評ですね。

(3)ウルトラクイズのような、テレビの大型企画を招致する。これもテレビクルーに出演者など、大勢の宿泊ニーズが生じます。

(4)さっぽろ雪まつりのような芸術イベントを真似てみる。大きなアートの設営は莫大な予算が必要になりますが、一般人が作るタイプならアート経費は節約できます。アートの盛んな町ならさっぽろ雪まつり並みの大イベントにできるかも?

(5)アニメや映画の「聖地巡礼」のイベントを企画する。近年、アニメや映画の舞台となった地域を訪れる、いわゆる「聖地巡礼」と呼ばれる小旅行が流行っています。その作品の監督や声優さんなどを呼び、大きなイベントをすれば、短期間に数千人規模にはなるかもしれません。


こうした、地方発のユニークなイベントは、地方創生の立役者として非常にニーズが高く成果も高いので、企画して役場に持ち込んでみると、案外すんなりことが運ぶかも?また、イベント民泊に参加する人・慣れる人が増えることで、Airbnb(エアビーアンドビー)のような上自営業の民泊も容認できる人が増えてくれることでしょう。


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