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大家さん必見!民泊経営投資で空き部屋解消!-2


2 世界ではなぜ、エアビーアンドビーホストは拡大し続けている?


通常、サービスや経済の動向は、どこの国でも同じような軌道を描きます。たとえば、昨今の中国の好景気や「爆買い」ブーム(それにともなう他国民からのひんしゅく…)などは、高度経済期に日本がたどった道とよく似ています。


さて、本社創立から6年遅れて支社設立となった日本Airbnb(エアビーアンドビー)。つまり、この法則でいうならば、アメリカやヨーロッパなどエアビーアンドビー先進国では、数年前に今の日本と同じようなことが起きているはずですね。


いいえ、そうでもないのです!世界規模で言えばエアビーアンドビーは、大したトラブルにも見舞われず、右肩上がりの成長を続けています。日本と世界のこの差は、どうして生じているのでしょうか?


2-1.欧米人にとってエアビーアンドビーはビジネスではない。


もはや世界192カ国、200万件以上の物件数、6,000万件以上の宿泊実績を超えるモンスタービジネスに達したAirbnb(エアビーアンドビー)ですが、その実、エアビーアンドビーはビジネスではないのです。


「FacebookはビジネスだがFacebookユーザーはビジネス用途ではない」といった構図があるように、エアビーアンドビーもまた、母体はビジネスの一種であれども、そこに集うユーザーたちの意識は「ビジネス参画」とは異なります。ご存じでしたか?欧米人にとってエアビーアンドビーは、「ホームステイ体験という趣味」なのです。


2-2.「部屋貸し業」ではなく「ホームステイ体験」を楽しんでいる。


意外かもしれませんが、Airbnb(エアビーアンドビー)を理解するうえで最も重要な点が、ここにあります!


エアビーアンドビーの隆盛を牽引してきた欧米人にとって、エアビーアンドビーとは、「部屋貸しビジネス」ではなく、「ホームステイ体験の仲介所」なのです。ホストとして参加しているユーザーにおいても、「ビジネスに参画している」という観念は低く、「ホームステイの場を提供している」だけ。そのため、おしなべて宿泊価格は安く設けられており、「お小遣い程度の収入」で彼らは満足しています。


彼らにとって、「ホームステイの交流」こそが主目的であり、金銭収入が得られるかどうかは、大きな問題ではありません。


2-3.「民泊代行業者」など、海外にはほとんど存在しない。


交流こそが彼らの目的であるため、民泊代行業者なるものに接客を肩代わりしてもらってまでしてホスト運営しているような外国人は、ほとんど居ません。もちろん、Airbnb(エアビーアンドビー)経営のために高騰した家賃のアパートを無理して借りてくる人もいません。そのため彼らは、「赤字に陥ることがない」のです。


ビジネスとして成功する、競争するという意識もないため、わざわざ高額の受講料を払ってまでして民泊セミナーに参加するような観念はなく、ホスト各々が、自らの過去のペンション宿泊や友人もてなしの体験を参考に、好き好きにマイペースに、部屋を作り、もてなしをしています。


2-4.近所からのクレームも少なく、社会問題化することも少ない。


海外では、常に管理者の在住する「ホームステイ型」民泊が主流ですから、ゲスト/ホスト間でのトラブルは少なく、当然、ホストと近隣住民とのトラブルも少ないのです。ましてや社会問題化するようなことにはなりません。


日本よりもむしろ凶悪な犯罪が起こることがあるのですが、それはあくまで一部のことであるため、Airbnb(エアビーアンドビー)全体が嫌われたり禁止されたりといった風潮には、ならないのです。


日本とはかなり違う風が吹いていることが、おわかりいただけるでしょう。


2-5.シェアリングエコノミーの典型例だということ。赤字も撤退もない。


儲けるために100万円も賭けてAirbnb(エアビーアンドビー)起業するような人は、海外にはほとんど居ないのです。「すでに持っているものを貸すことで安価に営み、そのおかげで消費者は安くサービスを受けられる」という、シェアリングエコノミーの典型的な好例を、海外のエアビーアンドビー・ユーザーたちは展開しています。


そのため、月収250万円などと大きく儲けるホストも居ない反面、赤字に陥る恐怖におびえることもありません。クレームによって営業停止に追い込まれることもなく、ライバル同士で嫌がらせし合うようなことなどもちろんなく、和やかなムードで輪は広がり続けているのです。(パリやバンコクなど、一部の地域では日本と同じような状況になっていますが…。)


2-6.日本のエアビーアンドビーはまだ成熟期に入っていない。


ちなみに、世界全体での構成をみると、日本で主流の家主不在型民泊は、全体の2割ほどにすぎません。8割は、儲けなどあまり気にしないホームステイ型民泊なのです。これに対して日本は、7割が家主不在型民泊であり、ホームステイ型民泊は3割ほどしかありません。ほぼ逆転しています。


Airbnb(エアビーアンドビー)の創始者は、日本のこのビジネス至上主義なエアビーアンドビー市場を憂い、嘆いていますが、また、こうも分析しています。「黎明期を引っ張るのがビジネス目的の人たちであるのは、仕方のない部分もある。しかし、エアビーアンドビーというシステムの認知度が拡大していくにつれ、ホームステイ型民泊が主流となっていくだろう。」


さて、日本のエアビーアンドビー市場が成熟してくるのは、いつのことでしょうか…。

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