3 農家民泊で受け入れた外国人ゲスト、どこまでサポートすれば良いの?
最後は農家民泊についてです。農家民泊で受け入れた外国人ゲスト、どこまでサポートすれば良いのでしょうか?
3-1.農家民泊では「体験コンテンツ」の提供が必須!
農家民泊は、ただ農家が民泊を受け入れればよいというものではありません。一般的に「農家民泊」の看板を掲げるなら、寝床の提供だけでなく、「体験コンテンツ」の提供が期待されています。
「体験コンテンツ」とは何でしょうか?田植えや野菜の収穫など、農業体験が最も主流。ほかには、自家製の収穫物を使った料理教室や、近所の自然を散策したりするような自然レジャーもOKです。農家以外の家庭が農家民泊を営むこともあり、その場合は当然、酪農や漁業など、その家庭が得意とする職業体験をレクチャーすることになります。
この「体験コンテンツ」の提供は、少なからずその職業に精通した人が担う必要がありますよね。すると、本業の仕事がおろそかになってしまうことは覚悟を!とはいえ、体験コンテンツは一般的に、1日2時間程度が主流。この程度なら、本業の進捗にそう大きな影響は出ないでしょう。また、農家民泊の場合は収益が大きいので、同じ職業に精通している親族などにお給料を払ってレクチャーしてもらう手も。
3-2.食事のサポートもほぼ必須と考えて!ただし、「一緒に料理」もアリ。
農家民泊の場合も、基本的には寝床の提供だけでなく食事の提供が含まれます。夕食と朝食の2食を付けるのが一般的。つまり、農業などの労働をしている大人だけでなく、家事を担っている大人もゲストサポートに回る必要が出てきますから、一人暮らしの農家さんでは厳しいかもしれません。
とはいえ農家民泊の場合、旅館業法や食品衛生法の許可をしっかりと取らない限り、食事を有償でもてなすと法律違反になってしまうのです。そのため多くの農家民泊では、「ゲストと一緒に食事を作る」という方法を取っています。これなら法律には違反しません。
3-3.農家民泊に求めらるのは「有意義な田舎時間」のサポート。
農家民泊ならではのサポート内容としては、これが挙げられるでしょう。
農家民泊のゲストは、田舎の農家で「田舎の農家らしい時間」を過ごしたがっているのです。これはちょっと曖昧なものではありますが、農家さんの普段の暮らしの中に、ゲストを混ぜてあげるような感じでしょうか。
食事をするときには、作って給仕しておしまいではなく、一緒に食事をして、そしてゆっくりと語らいましょう。煮物に入っている珍しいお野菜について説明してあげたり、囲炉裏の使い方を教えてあげたりしてください。12月はいつも、夕食後にしめ縄作りをするんだというのであれば、そのしめ縄作りにゲストを誘ってみるのはどうでしょうか?「仕事を押し付ける」のではなく、「一緒に楽しむ」「体験させてあげる」ことが大切です。
「ありのままの暮らしを見せる」とも言えますが、これは簡単なようで難しいかもしれません。見せるのが恥ずかしいこともありますよね。そうした人間味のあること、田舎臭いことを隠さずに見せられるオープンさが、農家民泊のホストには重要なスキルと言えるかも?
3-4.対話が大切。だけど外国人ゲストは少ないので、英語への心配は少ない。
上述したように、農家民泊では、ゲストとの対話やコミュニケーションが非常に重要になりますし、そこに多くの時間・労力が割かれます。すると、「外国人とどうやって交流すればいいんだ!?」と困ってしまう人も多いかもしれませんね。
その点、農家民泊ではあまり心配は要りません。というのも、農家民泊は、外国人のゲストはあまり居ないからです。現状では日本人の利用者がもっぱらで、英語対応などはあまり考える必要はないでしょう。
ただし、地域によっては外国人ゲストへの宣伝を盛んに行っているところもありますし、より多くの収益を得るためには外国人への対応力を強化し、外国人を呼び込んだほうが良いかもしれません。
3-5.子供の相手は大丈夫?農家民泊は学生の利用が多い。
農家民泊は、修学旅行生の利用することが多いのも、1つの大きな特徴です。どこかの学校の提携民泊となったなら、毎日5~6人もの中学生・高校生がやってきて、お世話することになるでしょう。
子供は大人ほど聞き分けがよくなく、マナーも不充分ですね。大声ではしゃぎ立てることも少なくありません。さらには、学校から強制されてきているため、農家や農業体験に興味が無かったり、毛嫌いしている子も含まれています。そのような子にも対応をしなければならないので、子供嫌いな方には難しいかも・・・。
ただし、子供たちがワガママに振舞った場合、それをガマンする必要はないのです!よその子であっても、「それはいけないことよ」と注意してあげましょう。学校側はそうした情操教育も期待しています。
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