我が子が不登校になってしまったとき、親御さんにとって悩ましいことは、お子さんの将来への不安だけではありません。代替案となるフリースクールや家庭教師などが、どれもかなり高額であることです。そのため、「なるべく平穏に、公立の学校で高校まで卒業してほしい」と願ってしまう親御さんが多いようです。
そんなご家庭の場合、ホームステイを受け入れることによって、不登校のお子さんを教育していくアイデアは、いかがでしょうか?
1 学生が学ぶべきことって、何だろう?
お子さんが不登校に陥ると、「早く学校に復帰させなくては!」と焦りを感じる親御さんは多いです。しかし、本当に普通学校に復帰させる必要性はあるのでしょうか?そもそも私たちは、何のために学校に通うのでしょうか?
1-1.学校に通うのはなぜ?職を得るため。まともな大人になるため。
学校教育というものがなぜ興り、義務化されたかと言えば、それは「農業に縛られず、自由に職業を得られるようになるため」でした。そういった理念から寺子屋は始まり、義務教育が確立されていったのです。
いつしか学校では、読み書き計算だけではなく礼儀や道徳も教えるようになりました。これは、社会に出たときに「ならず者だ」と思われないようにするためでした。
では、改めて考えてみましょう。義務教育を全うし、高校や大学を卒業すれば、確実に職を、良い職を得られるのでしょうか?大卒の22歳は皆、立派な人格者となっているのでしょうか?
答えは「NO」でしょう。
1-2.現在の普通教育は、「職を得る」「まともな大人になる」ことの役に立っていない!
近年は、有名な大学を出ても有名な企業には勤められないどころか、中小企業に勤めることすら危うい時代になってきています。小中の義務教育はもちろんのこと、高校・大学と
13年間頑張って勉強に励んでも、「職を得る」という目的は満足に果たせていないのです・・・。
また、「荒れた成人式」というものが定番のニュースとなりはじめて久しくなります。数十年前よりも大学進学率は増えたはずなのに、新成人の精神性は下がっているということです・・・。
1-3.すると、普通教育に通うことは、実はあまり重要ではない。
つまり、このようによくよく分析してみると、中学や高校・・・普通教育に通うことは、あまり重要な役割を果たしていないということがわかります。
不登校のお子さんもその親御さんも、「立派な大人になるためにはちゃんと学校に通わなくちゃ!」と思い煩う必要はないのかもしれません。
1-4.「高卒」の肩書は取ったほうが良いかも?
しかし、現在の日本の実情としては、「高卒」という肩書は取得しておいたほうが良いかもしれません。「中卒」や「高校中退」が最終学歴であると、アルバイトですら雇ってもらえないことが多いためです。
一般的な企業にアルバイトせずに生きていける道があるなら「高卒」肩書きすらも気にすることはないでしょうが、多くの子供にとって、とりあえず毎月数万~十数万円を稼ぐことのできるアルバイト就労の道くらいは、確保しておいたほうが良いかもしれません。
1-5.とはいえ、ムリに学校に通わなくても「高卒」の肩書は取れる。
ミレニアムの頃から物事の多様化は進んでいますが、それは教育においても然りです。今の時代、高校の種類は非常に多岐にわたっています。
定時制や通信教育、専門学校のような高校がたくさん登場してきました。学校に通っていないためにセンター試験で満足な点数を取れない子供でも、高校に通い、高卒の資格を取ることは可能なのです。
1-6.職を得るため、まともな大人になるために必要なことは?中学一年生程度の国語と算数。
では、改めて考えてみましょう。職を得るために、まともな大人になるために必要な勉強は何でしょうか?
ある教育学者は、「中学校1年生程度の読み書き計算が出来れば、一般的な会社で働くことは出来る」と述べています。
これは私たちの経験則から言って、大体正解だと感じられます。まったく勉強しないと社会労働は厳しいですが、四則演算とマイナスの計算、小数点や分数、パーセンテージの計算ができれば、あまり困ることはありません。読み書きについても、今の時代多くの人々は、学校の教科書で見る文字量よりも、マンガや本、テレビなどで見る文字量のほうが多くなっており、それらで国語の勉強を代用することは可能なのです。
中学一年生程度の読み書き計算であれば、普通学校はもちろんのこと、フリースクールに行かなくても、家庭教師を付けなくても、お子さんの独学や親御さんのホームティーチングで教えらるのではないでしょうか?
1-7.社会性や協調性も大切。でもそれも学校に行かなくても磨ける。
学校で学ぶことは、勉強だけではありません。他者との付き合い方や行事への取り組みもまた大切なことですね。しかしそれらにおいても、必ずしも普通学校に行く必要はないと言えます。