「若い頃に留学ホームステイを経験し、自分も若い世代に恩返ししたくなった!」
「ホームステイで外国人を受け入れれば、英語の練習ができると気づいちゃった!」
「病気を持っていて働きに出られないので、家でできる仕事が欲しい!」
様々な理由により、ホームステイのホストファミリーをやってみたいなと思っている人は、少なくないことと思います。ホストファミリーの類をやるには様々なアプローチがあるのですが、どのやり方が一番手軽で、ハードルが低いのでしょう?
このページでは、ホームステイのホストファミリーにチャレンジする人に向けて、具体的で多角的なアイデアとその善し悪しを、解説していきます。
1 Airbnb(エアビーアンドビー)民泊はなぜ流行ったのか?
ホームステイに類する概念は、かなり昔からありました。もはや起源がいつであるかもわからないくらい古く、それはホテル(商業宿泊施設)の登場よりもさらに古いものです。しかしホームステイや民泊は、アウトローな宿泊手段としてずっと日陰者でした。それがここ2~3年で、急速に脚光を浴びるようになりましたが、その立役者は、なんと言ってもアメリカ発の民泊仲介サイト・Airbnbでしょう。
1-1.Airbnb(エアビーアンドビー)が誇る、圧倒的な認知度と集客力!
民泊をこれほどまでに有名にしたツールは、これまで無かったでしょう。日本人は民泊という、他人の家に泊まる(他人を家に泊める)行為をあまり好まない傾向にある国民性ですが、それでも爆発的に普及したのは、すでに世界中でAirbnb民泊が大流行を博していたからですね。宿泊者としての利用者候補が大勢いるため、民泊を営み始めさえすれば、順調に客足が伸びていくという嬉しい土壌がありました。
インターネットにおけるサイトツールもプロモーションも今ふうで、世界での、特に欧米先進諸国での認知度は、日本よりもずっとずっと高いのをご存じでしたか?
また、黎明期はすでに過ぎ去り、Airbnbを真似たりアレンジしたりするサイト(会社)も続々登場してきています。Airbnbの人気にあやかり、それらのサイトもまた、順調にすそ野を広げ続けていますね。
1-2.Airbnb(エアビーアンドビー)は両刃の剣!弊害も生んでしまっている。
しかし日本においては、Airbnbは必ずしもヒーローとは言えません。ご存知のとおり、様々なトラブルが起き、近隣住民までをも巻き込んでおり、Airbnbに良い印象を持たない人も増えてきてしまいました。また、その影響から、民泊やホームステイ全般に対して、煙たい顔をする人も増えてきてしまっています。
1-3.良質な民泊と悪質な民泊があることを、把握しておこう。
日本でAirbnb(エアビーアンドビー)がお騒がせ者になってしまった理由は、日本におけるAirbnbが、投機的な(お金儲けばかりが目的の)経営者たちにもてはやされたためでした。「ホスト不在型民泊」と呼ばれるそれらは、宿泊施設にホストもスタッフもいないために宿泊客への充分なケアができませんし、宿泊客も好き放題するようになってしまったのです。そもそも、ホストの居ない民泊というのは、民泊とは呼べませんよね。民泊とは、「民家に泊まること」を指す言葉ですから。
それに対して、「ホームステイ型民泊」と呼ばれるタイプがあります。これは、従来の語学留学者をもてなしているホストファミリーのように、暖かく優しくお客さんをもてなし、トラブルなどもほとんど起こさずに感動的な出会いを生み続けているのです。
あなたが営みたいのは、どちらの民泊でしょう?きっと、後者の「ホームステイ民泊」ですよね。
2 ホームステイの形態ごとのメリット・デメリット。
今の時代にホームステイのホストファミリーを始めるとすれば、その形態は5タイプほど挙げることができます。それぞれにメリット・デメリットがありますので、分析してみましょう。
1.非営利的なホームステイ機関に登録して、集客するタイプ。
2.自分でホームページを作り、自分で集客をするタイプ。
3.留学生受け入れをしている近くの大学に登録して、集客するタイプ。
4.旅行会社と提携して集客するタイプ。
5.Airbnb(エアビーアンドビー)を活用して集客するタイプ。
では、以上5タイプそれぞれについて、メリット・デメリットを具体的に挙げ、経営のイメージがしやすいように解説してみましょう。
2-1.非営利的なホームステイ機関に登録して、集客するタイプ。
世の中には、○○社団法人ホームステイ協会ですとか、○○財団法人ホストファミリー研究所といったような、利益追及を目的とはしていないホームステイ仲介機関が存在します。昔ながらのホームステイの仲介スタイルですね。インターネットで検索すれば、たくさん出てきますから探してみてください。
◆メリット
①非営利系の仲介機関に登録するメリットは、社会的な立場が良好なことです。同じ民泊でも、ご近所さんに悪く言われることはそうそう無いでしょう。
②また、Airbnb(エアビーアンドビー)などの商業民泊はマンションや団地など集合住宅では禁じられることが多い一方、非営利系のホストファミリーの場合、管理組合や大家さんに禁じられたという報告事例は、ほとんど見受けられません。
③受け入れる留学生の素性がハッキリしているのも、大きなメリットと言えます。一般的に、英検のようなものに合格していたりなど、学校の決めた基準を満たした生徒しか派遣されてきませんから、素性はハッキリしており、また、マナーも良い傾向にあるのです。
④協会がサポートしてくれるため、トラブルが起きたときにも安心です。たいていの協会は、アドバイザーのようなスタッフを配備しており、あなたが何かホームステイ運営上で困ったときに、相談に乗ってくれます。留学生とのいざこざにも、間に入ってくれるでしょう。
◆デメリット
①報酬があまり良くないです。ほとんどの場合、非営利系のホストファミリーはボランティアです。報酬が出るとしても、1日500円ですとか1週間10,000円といった程度のところが多く、食費などの経費でほとんどが帳消しになってしまいますね。
欧米諸国などでは、留学生受け入れのホストファミリーで生計を立てている人々もいますが、日本ではかなり厳しいと言えます。追及するなら、留学生用の部屋を3つくらい用意し、かつ報酬額の高めな仲介機関を選ぶことで、月額20万円くらいの収益は上げられないこともないですね。
②食事の提供が義務付けられるので大変です。条件はケースによってまちまちですが、最低でも夕食だけは毎晩提供することになるでしょう。毎日のお弁当も、朝早く起きて作らなければならないことが多いです。夫婦が共働きだとかなり厳しいものがあるでしょうし、専業主婦(主夫)が常駐しているとしても、受け入れ中は泊りがけでの外出が難しくなるので、不自由ですね。
③常に英語でコミュニケーションし続けなければならない可能性が高いのも、デメリットの1つと言えそうです。この手の留学生はほとんどが日本語学習を目的としており、多少の日本語を知っているとしても、ペラペラであることはまずありません。さらに長期スパンの受け入れであることが多いです。するといつも、英語でのやりとりや、曖昧な意思疎通によるストレスを感じながら、生活し続けることになってしまうでしょう。
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