
2 農家民泊ではどんな体験プログラムが楽しめるの?
「農家民泊」という言葉を聞くと、もっぱら農業だけが提供されているものかと想像してしまいますが、そんなことはないのです。日本各地で繰り広げられている農家民泊では、驚くほどバラエティに富んだ体験プログラムの数々が提供されています!しかも、1つの農家さんでも複数のプログラムを用意していることが多いですし、天候や季節によって衣替えしたり、また、利用者のニーズに柔軟に応じてくれる農家さんも多いのが嬉しいところ。
本当に、驚くほど豊富です!一例をご紹介しましょう。
2-1.農業体験…最もオーソドックスな農家民泊の王道。
最もオーソドックスなのがこれ。畑や田んぼでの農業体験です。野菜や果物がどのように実っているか、目で見て肌で触れることで、私たちはより一層、食生活を大切にするようになるでしょう。
(1)農作業体験。(植え付けや草刈り、耕しなど。最も土と触れ合え、農業体験をした実感が得られる。)
(2)野菜の収穫。(服が汚れにくく汗もかきにくいため、入門者に人気。季節ごとに違った野菜と向き合える。)
(3)田植え。(もちろん、手作業での田植え。泥だらけになりながら、私たちの主食・コメ作りを知る!)
(4)稲刈り。(鎌を使うため危険度は高いですが、農家さんの苦労を知るためにも、ぜひとも体験したい!)
(5)果物の収穫。(摘んだそばから食べられるものも多く、女性に人気。)
2-2.森の恵み体験…自然にふれあいたい人にオススメ。
野山を歩いたり、または原生している食用植物を採集するようなプログラムもメジャーです。自然にふれあいたい人にオススメで、あまり体を動かせない高齢者に、特に人気が高いコンテンツ。
(1)里山散策。(ちょっとした野山をハイキング。歩きながら木の実や虫のレクチャーを受けられるかも?)
(2)タケノコ狩り。(春ならぜひタケノコ探しを!タケノコが竹の幼生であると知らない子は多いかも?)
(3)山菜・野草摘み。(食べられる草がたくさんあることを知りながら山菜を摘もう。摘みたてを天ぷらなどにしてすぐ食べる体験が、付随していることが多い。)
(4)間伐体験。(森林の中で実際に木を伐ります。森林の役割などもレクチャーしてもらえるでしょう。)
(5)しいたけ収穫。(しいたけがどのように原生しているか、知らない子供は多いことでしょう。)
2-3.郷土料理体験…女性はやっぱり、料理や名産品に舌鼓?
その土地土地で採れる野菜や名産品の調理・加工を体験します。デパ地下の物産展で買うよりもずっと美味しいので、感動してしまうことでしょう!田舎の手作り料理って、とっても美味しいのです!特に、自分で収穫した野菜を自分で調理して食べる体験によって、野菜嫌いが治ってしまうお子さんは多いのだとか!
(1)獲りたて食材を一緒に調理。(農家民泊は食事が付きますが、それを宿泊客が一緒に作るプランも多いです。摘みたての野草がどんなに美味しいか、知ってる!?)
(2)郷土料理教室。(鮭のちゃんちゃん焼きやひつまぶし、千枚漬けなど、郷土料理の作り方を学びます。)
(3)そば打ち。(うどんの原料小麦粉は一般的ですが、そば粉は見たことある!?もちろん、打ったそばは食べられるでしょう。手打ちのそばがどんなに美味しいことか!)
(4)梅の加工。(梅酒や梅ジュースを作ります。あなたのお子さん、梅干しじゃない梅を見たことありますか?)
(5)餅つき。(昔ながらの杵や臼を使って、本格餅つき体験。地域の素材を練りこんで、草餅など変わり種も食べられるかも?)
(6)竹めし作り。(竹の空洞部分にお米を詰めて、たき火にくべてごはんを炊く非常にユニークな体験。竹の香りとおこげの隠し味で感動するほど美味しい!)
(7)味噌作り。(毎日使う調味料、手作りの技術を学んでおいては?一生モノのスキルです!)
2-4.手作り体験…自給自足に興味があるならいろいろ学んでみよう!
日用品は工場で作られるもの・お金で買ってくるものというのが常識の昨今ですが、元々はなんでも、各家庭で手作りされていました。特に自給自足に興味のある人は、野菜作りだけでなく衣類や日用品の手作りスキルもマスターしておきたいですね。
(1)押し花加工。(色とりどりの花を摘んできて押し花に。さらにその押し花を、しおりなどの日用雑貨に加工できるかも。)
(2)なめこの植菌。(自分の手でほだ木に菌を植えこみます。ほだ木は持ち帰ってさらに飼育・観察。育てばもちろん食べられます。)
(3)木工細工。(伐採した木がどんどん小さく加工されている様子を学び、さらに端木で工作をしましょう。みずみずしい木の香り、知ってる?)
(4)炭焼き。(バーベキューなどで使う木炭がどのように作られるか、大人も知らないのでは!?)
(5)草木染め。(自給自足愛好者に大人気!様々な草木で色とりどりに染めましょう。オリジナルの柄を作るのが楽しい。)
(6)わら草履作り。(わらがあればクツが作れるんです!昔懐かしいわら草履作りもマスターしておきたいですね。)
(7)竹細工。(竹を使って、おはしやおもちゃなどの日用品作りを体験させてくれるところは多いです。)
2-5.遊び体験…お子さんが幼いうちにぜひ、大自然と古き良き日本の原風景を!
作ることも労働もせず、遊んだり和んだりする体験プログラムも充実しています。帰省する田舎を持たない都会っ子たちには特に人気ですし、ぜひ幼いうちに大自然との戯れを体験させてあげたいものですね。本格的な自然と触れ合っただけで、涙を流して感動してしまう子もいるのだとか…!
(1)ホタル観賞。(虫の声を聴きながら眺めるホタルの光は、とても幻想的で美しいものです。)
(2)川遊び。(滝つぼダイビングなど、遊びに適したポイントまで連れていってくれます。海よりも地形の変化に富んだ川遊びに、子供たちは病みつきになるかも!?)
(3)魚釣り・つかみどり。(川の渓流で魚を釣ったり、つかみどりするプログラムも人気。うまく捕まえられなかったら、お昼ご飯はナシかも!?)
(4)リバーラフティング。(大きなゴムボートにみんなで乗って、力を合わせて急流を漕ぎ下っていくスポーツです。遊園地のジェットコースターより100倍楽しい!)
(5)カブトムシ採集。(都会ではなかなかお目にかかれない天然のカブトムシを、朝早く飛び起きて捕まえにいきましょう。ちょっと遊んだら、野にかえしてあげると良いかも。)
(6)紅葉観賞。(紅葉の季節には紅葉観賞を堪能するハイキングもあります。森林の中の360度の紅葉は、言葉にならない絶景です!)
2-6.農業以外の第一次産業体験…農業以外にも体験したい日本の誇る伝統技術。
こうした体験レジャーを一般的に「農家民泊」と呼んでいますが、実際には農家さん以外も受け入れを行っています。漁業、畜産、林業などが多く、さらにはそば打ちや食品加工の小工場、伝統芸能のお師匠さんや伝統工芸の職人さんなども。
(1)船舶漁。(筋骨たくましい漁師さんとともに漁船に乗り込み、船舶漁を体験します。私たちが普段食べるお魚は、こんなふうに漁獲されているのですね。)
(2)酪農。(乳牛の世話や乳しぼりを体験できます。牛だけでなく、ヤギの酪農が体験できるところも。)
(3)食品加工。(実際には機械を使っているところが多いですが、昔ながらの手法を宿泊客にレクチャーしてくれます。)
(4)伝統芸能。(能や雅楽、津軽三味線などの第一人者が、汗の飛び散る距離で卓越した技を見せてくれます。もちろん習うことも!)
(5)伝統工芸。(木彫り、焼き物、ガラス細工などの各地の伝統工芸を体験できます。お祭りの道具や神具を作るところも。)