不動産売買という投資に興味を持ったとき、情報サイトや投資家ブログなど眺めてみると、「リフォームを掛けてから売却した」「お洒落にリノベーションしてから売却した」と書かれているものが多いです。
不動産売却やワンルーム賃貸投資よりもリスクが大きなもので、それはリフォームに大金を注ぎ込むからではないのか、思ってしまいますが、ではリフォームをせずに売却益を出していくことは出来ないものなのでしょうか?
地価上昇の先見の明があるなら、リフォームなしでも可能ではある。
リフォームに経費を掛けずに不動産売買で利益を出していく、という投資も、可能ではあります。
そのためには、「このエリアはこれから確実に地価が上がる」「この辺りはこれから確実に人気が出る」という未来予測に長けていることが必須です。
不動産情報サイトに次から次へと情報記事が上がり、不動産ブロガーがあちこちで独自に記事を書いて熱弁を振るうのは、まさにこの、「次はどのエリアで価値が上がるか」を分析して書き立てることにニーズが大きいからです。
たとえば、大阪万博やカジノ構想に向けて大阪の地価は上がるでしょう。
たとえば、大阪というエリアはこれから地価が上昇していく可能性が高いと言えます。ひょっとすると東京以上に地価上昇の勢いが良いかもしれません。
それは、大阪万博やIR構想カジノリゾートの着工によって、大阪に世界中から大勢の人が押し寄せる可能性が高いからです。万博もカジノも、運んでくるのは旅行者に過ぎませんが、旅行者が多い地域には経済施設も必要になります。それを動かすには働き手も必要で、つまりは居住人口も増えます。
すると、今大阪で古いビルを1億円で買えば、1年後にはそれが1.2億円で売れるかも、という目算が立ちます。
こうしたことを分析して、リフォームなどあまりせずに売買ばかりを繰り返す投資家もいます。
しかしそう単純な話でもない・・・
「大阪で物件を買えば確実に儲かるじゃないか!」とお思いになったでしょうか。しかし、そう単純な話でもないのです。
大阪万博、カジノリゾートといった全国区的なニュースは、大勢の投資家に知られます。大勢の投資家が着目します。そうしてもし、大勢の投資家が大阪にたくさんのビルやマンションを建てたら…?それらの何割かは、飽和しすぎてもう売れない、ということも起こり得るのです。
1億円で買ったビルが、8,000万円まで値下げしないと買い手が見つからない、ということも起こり得るのです。
そのため、投資家は一般的に、あまり皆が知らない穴場なエリアを探そうとします。穴場なエリアで売買投資を行おうとします。
中古ではなく新築を買って、新築のまま売る、という人々もいる。
不動産売買投資を行う人の中には、中古物件ではなく新築物件を買い、新築のまますぐに他者に売って利益を出そうとする人もいます。
たとえば東京の一等地のタワマンなどにはこうした物件も多いものです。
「六本木ヒルズの近くのタワマンだ。確実に人気が出るだろう」などと踏むと、1億円もするタワマンを一室購入します。そしてすぐに1.2億円で売りに出しても、相場より高くなってしまったその物件を買う人は存在したりするのです。
いかがでしたか?
リフォームを介在しなくても、不動産売買を行うことは出来ます。
しかし一般的に、周辺エリアの相場から5,000万円程度だと推察できるマンションを6,000万円で買ってくれる人はあまりいないものです。
そのため不動産売買というものは、中古の物件を買ってリフォームし、見栄えや快適性能を良くしてから売るのです。