
ファミリーマンション投資のメリットとリスク。
ワンルームマンションが非常に成功しやすい、初心者に優しい投資だということはわかりました。
では、3LDKや4LDkなどファミリー向けマンションの不動産投資はどうでしょうか。
メリットやリスクを考察していきましょう。
物件選びや運用に失敗すると大損を被ることも!知識を蓄えてから!
ファミリーマンションは、ワンルームマンションよりも家賃が高くなります。そのぶん利幅も大きそうで魅力的に思えますが、実際にはワンルームマンションよりも難易度の高い投資となります。
不動産投資の初心者がいきなり手を出すのは控えましょう。充分な知識を付けてからにすべきです。不動産投資会社にお勧め物件を紹介してもらう場合でも、知識を付けてからのほうが良いです。
ファミリーマンションの入居者は、賃貸でなく買ってしまう。
ファミリー世帯においても、東京や大都市はまだまだ増加傾向が続きそうです。ファミリー向けマンションそのものについては、まだまだ飽和していない商品です。しかし、こと「不動産投資」となると、話は違ってきます。
ファミリー世帯は、マンションを欲するとき、賃貸よりも購入を希望する人が多くなります。単身者にとってワンルームマンションは数年程度の仮の住まいですが、ほとんどのファミリーにとってファミリー向けマンションは終の棲家(ついのすみか)になるからです。賃貸は購入よりも月額で3割くらい高くなるため、よほど特殊なポリシーを持つ人や一時的な転勤でもない限り、「購入」を選びます。
するとファミリー向けマンションでは、賃貸者をあてにした不動産投資をしても、思うように入居者が集まらない懸念があるのです。
不動産系のニュースで、「ファミリー向けのマンションの販売が好調」といった旨のものを見ても、すぐには喜ばないようにしましょう。「販売」が好調なだけで、「賃貸」が好調とは限りません。同じく「建設ラッシュが続いている」といったニュースが流れているとしても、それが賃貸需要の増加を意味しているとは限りないので、注意が必要です。
ファミリーマンションは維持管理の費用がかさむ。
ファミリー向けマンションは、ワンルームに比べて維持管理の費用がかさみます。
たとえば入退去時に壁紙を張り替えるとなると、その面積は膨大なものに。費用がかさむだけでなく、施工に日数を要するため、空室の期間も長くなってしまいます。単身者に比べてキッチンや浴室、トイレの使用量が多いため、そうした大型リフォームの頻度も増します。そしてファミリーマンション向けの設備は、ワンルーム用の設備よりも高額になります。
ファミリーマンションは購入費用が高いが賃貸料は高くない。
ファミリー向けマンションは、ワンルームマンションの2倍くらいの値段がします。ワンルームマンションは1,500万円程度で、ファミリー向けマンションは3,000万円程度ですね。投資者にとって、2倍の資金を要します。
しかし、貸し出す際の家賃はワンルームマンションの2倍にはなりません。ワンルームマンションは7万円程度ですが、ファミリー向けマンションは13万円くらいです。
このように、掛けた費用に対して利益は比例せず、あまり割がよくないのです。
ファミリーマンションで投資を行うなら、緻密な戦略が必要。
このように、勝ちが保証できるような投資ではないため、不動産投資会社がファミリー向けマンションをメイン商材に扱うことは少ないです。そして不動産投資会社がファミリー向けマンションを勧めてくることもあまり無いでしょう。
そんな中でファミリー向けマンションで不動産投資を行うなら、あなた自身が不動産投資をよく勉強し、自分の眼力で良物件を選び、緻密な戦力を持って運用する必要があります。
かなりの知識やスキルが必要なうえにギャンブル性が高いため、ファミリー向けマンション投資は中級者以上のものと言えます。
ライバルが少ないので、知恵があるなら面白い。
すると、ファミリー向けマンションで不動産投資を行う人はそう多くなりません。
ライバルが少ないため、穴場物件の選定の知恵があるなら、収益性の高い面白い商材となります。
相場より安く売りだされている物件を見極めたり、これから需要の伸びるエリアを見極めたりするスキルが要りますが、不動産投資の情報を毎日のように漁っていると、自然とこうした眼力はついてきます。
「いずれ自分が住めばいいや」と思えているとファミリーマンション投資はやりやすい。
損益を被りやすいファミリー向けマンション投資。その欠点を穴埋めする対策として最も有効なのが、「自分で住む」ということです。
もし入居者が思うように現れず空室期間が続くなら、あなたの家族が住んでしまえばよいのです。そうすれば、その物件への投資は損になりません。
あなたと家族全員が、住む場所に対して柔軟な考えを持てるなら良いのですが。
生命保険代わりに不動産投資する人に、新築ファミリーマンションは人気。
不動産投資が生命保険の代わりになるという話は、聞いたことがありますか?
ローンを組んで購入することで、死亡補償が付きます。もしあなたがローン返済の最中に死んでしまったとしても、残りのローンは免除され、しかもマンション物件は奥さん・ご家族のもとに残ります。この物件で生活を送ることも出来ますし、売ってまとまったお金を得たり、賃貸に出して長期的な収入源にすることも出来るのです。
ワンルームマンションも死亡補償は付きますが、それが残っても家族が住むことはできませんし、保険料としてはあまり高くならないため、もっぱらファミリー向けマンションが人気です。
誰かしら親族が住めるため、1戸ならファミリーマンションへの投資はリスク低。
ファミリー向けマンションはややリスクの高い投資商材ですが、1戸程度なら投資リスクは低いです。
不動産投資のリスクとは、入居者がいなくて家賃収入が入ってこなくなることですよね。しかし、1戸程度なら、親族の誰かにお願いすれば、住んでくれる人がいるでしょう。友人知人にもお願いすれば、まず間違いなく1家族くらいはみつかります。
すると、空室が続き家賃収入がまるで無い、ということには、まずならないでしょう。
これが3戸、5戸と手を出してしまう場合、さすがに親族知人に頭を下げても住んでくれる人を確保するのは難しくなり、赤字リスクが高くなります。
ファミリーマンション投資で最も重要なスキルは「人脈」である。
ファミリー向けマンション投資のノウハウについて、投資サイトでは様々な人が様々に難しいことを言います。それらも間違いではないのでしょうが、しかし実は、ファミリー向けマンションで不動産投資を行うにあたって、最も有効なスキルは「人脈」なのです。
不動産投資でやらなければならないことは「入居者を確保すること」です。それさえ出来れば、修繕費用などは家賃収入からまかなえますし、ローンはじき完済できます。「入居者を確保すること」だけが問題なのです。
しかし、人脈が豊かならこの問題は簡単に解決します。
「東京の山手線沿線にある好立地のマンションなんだけど、住んでくれない?」とお願いすれば、その近辺で家を探していた人は、かなり前向きに検討してくれます。得体の知れない大家さんから借りるよりも、気心の知れた友人から借りるほうが、気分がずっと楽だからです。お互いに相手に配慮をするため、破損やトラブルも起きにくくなります。悪意に基づいた家賃滞納も絶対に起こらないでしょう。
今の時代は、FacebookなどのSNSで日本各地に友人を作ることが容易です。すると、あなたの地元以外の地域に投資用ファミリーマンションを買っても、知り合いで入居者を確保することは容易です。
人付き合いは大切にしておきましょう。
たくさん遊ぶというよりも、善い人であるべきです。信頼のおける人物であるべきです。
また、あなたが投資したい価格層の友人を多く作っておくべきです。8,000万円、1億円の高級マンションで投資を行いたいなら、そこに住めるだけの富裕層の友人に打診しなければ、承諾をもらえるわけもありません。逆に、富裕層に対して2,000~3,000万円のマンションを打診しても、断られてしまうでしょう。