「聖地巡り」という言葉が近年流行っています。アニメの舞台になった地を訪れて写真を撮ったり、その作品の世界に浸ることを指す言葉ですね。
しかし、概念自体は結構昔からありました。スタジオジブリ作品、宮崎アニメの作品の舞台になったと言われる風景を観に行く人は、90年代から大勢います。あなたもそれに憧れていますか?
ジブリ映画の舞台と言われている国や観光地、どどんと一挙にご紹介します!
天空の城ラピュタの舞台はどこ?
その1:カンボジアのベンメリア遺跡
「天空の城ラピュタ」のモチーフになったと噂される場所はたくさんあります。その中で最も有名なのは、カンボジアにあるベンメリア遺跡。アンコールワット遺跡群の1つです。
アンコール遺跡群の多くは近隣に密集しているため、トゥクトゥク(簡易タクシー)をチャーターすることで気軽に周ることができます。でもベンメリア遺跡は別。ちょっと離れた郊外にあるため、ミニバンをチャーターしていくことになります。
多くの日本人は、タケオゲストハウスなどゲストハウスが組むミニバンツアーで出かけます。ミニバンはその費用を人数で割るため、ベンメリア観光を希望する人の多いゲストハウスで仲間を募りましょう。
朽ち果てた雰囲気がウリのこの遺跡は、足場がやや不安定なところもあるので、しっかりスニーカーをはいていきましょう。
天空の城ラピュタの舞台はどこ?
その2:カンボジアのタプロム遺跡
アンコール遺跡群の中にはもう1つ、「天空の城ラピュタ」のモチーフになったのではと噂される遺跡があります!それがタプロム遺跡。スポアンというガジュマルの木が遺跡に絡みつき、他にはない壮麗な景観を生み出しています!中はかなり入り組んだ迷路で、パズーやシータのようにラピュタ城の地下中枢を探検しているような気分になりますよ!
タプロム遺跡は容易に行けます。トゥトゥクの組む1Dayツアーの中に組み込まれているでしょう。
これは1日に6~7カ所の遺跡を周るプランですが、別にそうしなければならないわけではありません。もしあなたがタプロム遺跡のムードを気に入ったら、2時間でも3時間でも探検し続けたり写真を撮り続けると楽しいですよ♪
天空の城ラピュタの舞台はどこ?
その3:オーストラリアのパロネラパーク
オーストラリアのケアンズにも、「天空の城ラピュタ」のモチーフになったと噂される観光地があります。パロネラパークです。
廃墟のお城にツタが絡みつき、こちらもラピュタっぽい景観を作りだしていますね!
オーストラリア旅行は高いイメージがりますが、近年はジェットスターがケアンズまでの直行便を就航しています。これを使えば往復50,000円くらいでオーストラリアに行けますよ!
魔女の宅急便の舞台はどこ?
その1:スウェーデンのストックホルム
魔女の宅急便で、キキが魔女修行のためにやってきた大きな街。このヨーロピアンな華やかな街の舞台と言われているのが、北欧スウェーデンの首都ストックホルムです。
北欧は、誠実で上品な文化を持つ国。啓蒙性の強い宮崎駿さんが、視聴者を北欧好きにするために、ストックホルムの街を選んだのかもしれませんね。
治安もよく清潔で、パリやローマなどの西欧の大都市とは少し雰囲気が違います。バブル世代はパリやローマを好みますが、平成世代はストックホルムや北欧の街のほうが好きかもしれませんね。
魔女の宅急便の舞台はどこ?
その2:クロアチアのドブロヴニク
「アドリア海の真珠」と呼ばれる、クロアチアの美しい旧市街ドブロヴニク。オレンジ色の屋根がキレイに並ぶ光景は、こちらのほうが魔女の宅急便をほうふつとさせるかもしれませんね。街にはキレイな海もあり、観光しに行くならステキな思い出が作れそうです♪
街は迷路のような構造を持っていますが、おそれないで、迷い込んでみて!物語はいつだって、迷い込んだ路地裏の先にあるもので・・・!
魔女の宅急便の舞台はどこ?
その3:スウェーデンのヴィスビュー
ストックホルムと並んで、ジブリが公式に「モデルである」と発表しているのが、おなじくスウェーデンのヴィスビューです。
ストックホルムから南に200kmほど下ったところにある島で、島だけに本島よりも中世の面影を色濃く残しています。
キキが空から眺める全景はストックホルムで、町角の細かい風景はヴィスビューがモデルになったのかもしれませんね。
日帰りで行けないこともないですが、1泊はして、ゆっくりと城壁街の町並みを散策するとよいですよ♪
ハウルの動く城の舞台はどこ?
その1:フランスのコルマール
ハウルの動く城で、ソフィたちが暮らす美しい町並み。そのモデルと言われいるのは、フランスのアルザス地方にあるコルマールです。
色とりどりのカベが木組みで装飾されている様子がとても印象的で、たしかにハウルの動く城でもこんな描写がありますね!
ウッディでナチュラル、町はとてものどかで、パリやロンドンの大都市とはまた違った魅力があります。
風の谷のナウシカの舞台はどこ?
その1:パキスタンのフンザ
「風の谷のナウシカ」でナウシカたちが穏やかに暮らす平和な集落「風の谷」。ここのモデルと言われいるのが、パキスタンのフンザです。
6~7,000m級の険しい山々に囲まれた盆地で、「世界最後の桃源郷」とも呼ばれていますね。旅行者がたどりつくのも大変で、イスラマバードからバスで20時間ほども揺れなければなりません。それゆえ、バックパッカーや冒険家くらいしか訪れるのことのない、まさに秘境。
だからこそ行きたくなりますね!
そしてこんな山深き土地だからこそ、風の谷の住民のように優しく純粋な人々が多いのです。フンザの人々は英語を話せるので、訪れることが出来たならぜひ、暖かい交流もしてみてくださいね♪
風の谷のナウシカの舞台はどこ?
その2:オーストラリアのカタ・ジュカ
「風の谷」という名前を持った荒野が、実はオーストラリアにあります!
原住民族アボリジニ―の聖地ウルルから30キロほどの場所にある岩石群が「風の谷(カタ・ジュカ)」と呼ばれているのです。
赤茶けた大地はたしかに、風の谷のナウシカを思わせるところがありますね。
風の谷のナウシカの舞台はどこ?
その3:ウクライナのシュワージュ(腐海)
「風の谷のナウシカ」には、腐海という独特の地形が登場します。毒素を持った海ですね。実は地球には、同じく「腐海」と呼ばれる地形があるのです!ウクライナのシュワージュがそれ。アゾフ海の西岸に広がっています。
シュワージュの水深はとても浅く、0.5~1mほど。深い場所でも3.5mほどしかありません。
シルトと呼ばれる砕屑物の地形を海水が覆って、腐海を作っています。夏になって干上がると、シルトと海水は化学変化を起こして、強烈な悪臭を放ちます。これが腐海と呼ばれる所以ですね。
世界を旅した宮崎駿さんは、このシュワージュを知っており、腐海のモデルにしたと発言しています。
もののけ姫の舞台はどこ?
その1:鹿児島県の屋久島
もののけ姫で描かれる、深く神秘的な森の舞台は、日本にある屋久島です。鹿児島県沖南方60kmほどのところにある、人の住む島です。
島全体がジャングルのような場所というわけではなく、沿岸は人が住み、開拓され、観光地整備もされていますよ。辺境の地というわけではなく、誰でも観光に訪れることができます。島の中心にある山に分け入っていくと、もののけ姫のような美しい森にお目にかかることができるわけです!
樹齢7,000年を超えると言われる縄文杉は、残念ながら柵が作られてしまい抱きしめることが出来なくなってしまいましたが、荘厳で美しい、神秘的な深い森は今でも誰でもお目にかかることができます!
屋久島は、1993年に世界遺産にも登録されていますね。
もののけ姫の舞台はどこ?
その2:秋田県・青森県の白神山地
もののけ姫のモデルと言われる美しい森が、日本にもう1つあります。それは東北地方の白神山地。青森県と秋田県にまたがるようにして立地している、標高1,000mほどの高地です。
こちらはブナの天然林が、人の影響をあまり受けない原始的な姿をとどめて人々を圧倒しています。深い木々の気高い姿に、日本人は魂レベルで感動してしまいますね!
こちらも1993年に世界遺産に認定されています。日本初の世界遺産が白神山地です。
いかがでしたか?
今回は主に、ジブリ初期の作品から舞台となった国・観光地を紹介しました。ジブリ後期の作品にも、モデルとされる町や建物があります。
しかしまずは、スケールの大きな風景を持つこれらの国や観光地に行ってみてください!きっと映画と同じくらい、いえ、それ以上にあなたを感動させてくれますよ♪
今度はあなたが、物語の主人公になってくださいね^^