特に不動産投資の初心者にとって、「家賃30年保証」などと謳うサブリースというシステムは、とても魅力的に感じて思わず飛びついてしまいがちです。
しかし、サブリースはメリットばかりじゃないのでご用心!
サブリースには免責期間が設けられていることが多い。
空室リスクを防ぐためにある、と思われているサブリースなのですが、運用期間のすべてを家賃保証してくれるわけではありません。
「運用開始から3か月間」や「退去から3か月間」などが免責期間として規定されていることが多く、その期間の家賃は支払ってもらえないのです。
支払ってもらえない期間があるばかりか、よりによって最も空室リスクの高い期間が免責期間になっていたりして、騙された気持ちにすらなることがあります。
30年間ずっと家賃が同額なわけでもない。
「30年一括借り上げ」などと、30年程度の保証期間が設けられているものが多いです。
しかし、新築当初の家賃を30年間保障してくれるわけではありません。
建物の劣化や相場の下落に合わせて支払われる家賃も下落していきます。一般的に、2年後ごとに家賃は見直しされていきます。
もちろんマージンも差し引かれる。
そして、サブリースを契約することで手数料・マージンが差し引かれます。
結果、赤字の懸念は下がるとしても、収益はとても薄くなってしまうのです。
それが自分の目的に合致しているかどうか、慎重に検討すべきです。
「入居率98!」などと言っているならサブリースは必要ない。
あなたが契約する不動産業者が「当社の紹介物件は入居率98!」などと高い入居率維持をアピールしているなら、サブリースで家賃保証してもらう必要などないことになります。
入居率が高いのですから、それで継続的な収入が得られます。
サブリースを契約せずに管理業務だけを委託することも出来る。
サブリースを勧誘する際、「煩わしい管理業務全般も代行します」などと言われるでしょう。
しかし、サブリースを契約せずに管理業務だけを委託することも可能なのです。
そのほうが手数料は安く済みます。
マンション投資が生命保険代わりにすぎない、などの場合はサブリースも良いかも。
不動産投資を行う目的が金銭的利益ではなく、あくまで節税対策や生命保険代わりだという場合には、少々不利な条件のサブリースを契約するのもよいのかもしれません。
サブリースを猛プッシュする業者は不誠実なことが多い。
「絶対サブリースに加入すべきです!」などと猛プッシュしてくる業者は、無知な初心者投資家からお金を搾り取ろうと企む不誠実な人であることが多いです。
気を付けましょう。
「免責期間はどうなっていますか?」などと言及してみよう。
「絶対サブリースに加入すべきです!」などと押されたら、それが本当に家主にとって得なのか、確認をしましょう。
「免責期間はいつといつですか?」
「家賃の下落はどのような想定ですか?」
「御社のアパートは入居率98%をマークするとのことですが、サブリースを使わずに98%の入居率を保った場合とサブリースを使った場合と、こちらの収益はどのように変わりますか?数字を出してください」
と、この3点をそのまま叩きつけましょう。
いかがでしたか?
サブリースも細かい内容は業者やケースによって異なります。中には契約する価値のあるものもあるかもしれません。しかし多くの場合あまり得にはならないので、慎重に検討をしましょう。
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