「東京一等地の大型タワマンが、販売開始と同時にほぼ売り切れた」といったニュースを見聞きします。
これらを買っているのは、住居目的の人々ではなく投資家が多い、という文面も目にするでしょう。
普通、不動産売買は、「安い中古物件を買ってリフォームして再販する」という行程で利益を上げますが、なぜ不動産投資家の中には新築の分譲マンションを買う人がいるのでしょうか?
超人気のエリアなら相場以上の値が付くから。
この、「新築分譲マンションを売買して利益を上げる」という手法は、およそ東京の一等地でしか通用しません。超人気のエリア、超話題のマンション、超人気のタワマン、辺りです。
すぐに売り切れてしまうような超人気のマンションなら、周辺相場より高い値段で再販しても買い手が付くからです。
これは、PS5が発売直後に品薄になれば、定価より高い値段でオークションに出品されていても大勢の人が飛びつく現象とよく似ています。
相場が変化していってしまう。
1億円の分譲マンションのほとんどの戸を投資家たちが買い、それを皆が1.2億円で売り出せば、「このマンションの相場は1.2億円だ」と消費者は思うわけです。すると、新築・発売直後で定価より高く売り出されていても、一部の消費者は飛びつきます。
または、その1.2億円のマンションを投資家がさらに買って売る、ということもあります。「不動産バブル」と熱狂されるエリア・時代ではこうした売り買いが繰り返され、不動産の相場がどんどん高騰します。1970~80年代の日本や、2000年頃からの中国大都市で起きた現象が有名です。
購入者はあくまで投資家で、だから「売り切れた」とディベロッパーが発表していても、そのマンションにほとんど住人がいない、ということも起こったりします。
相当の金持ちでないと通用しない投資術。
こうした、人気の新築分譲マンションを購入して再販する投資手法は、ある意味ではとても簡単です。人気のエリアさえ承知していれば出来ることですが、実際には参入できる人はかなり限られます。相当の金持ちでないと、参入できません。
要は、5,000万、1億円という高級マンションを一括で買えるような人でないと、出来ない投資です。
だから、「金持ちばかりがどんどん金持ちになる」という格差が起きます。
いかがでしたか?
不動産投資に挑戦しはじめたばかり、といった人には参入することは難しいでしょう。
元から潤沢に資産を持っている人であれば、初心者でも可能ではあります。