2000年代中盤、誰も予想していなかったところに突如として現れたカメラ界の第3勢力「ミラーレス一眼カメラ」(マイクロ一眼カメラ)。OLYMPUSオリンパスは、そのブームの火付け役と言っても過言ではありません。
当時、好感度バツグンだった女優・宮崎あおいさんをテレビCMのイメージキャラクターに据えて、「レトロキュート」なデザインをウリに知名度を広げましたが、OLYMPUSオリンパスのカメラの魅力は、何もそうした表面的なビジュアルだけではないのです!
1.一目でわかる!OLYMPUSオリンパスカメラの特徴。
何はなくとも宮崎あおいCMの「PENシリーズ。」レトロキュートな女子ウケデザイン。
ミラーレスでは日本でナンバーワンのシェア率。
色味は、鮮やかめかつ青色がキレイ。
そこそこ高性能な持ち運びしやすい可愛いカメラ…女性のニーズにぴったりマッチ。
アートフィルターモードで手軽にアーティスティックな写真が撮れる。
インスタグラムやSNS投稿の時代にマッチしている。
強力な手ぶれ補正機能を搭載していて、初心者でも扱いやすい。
防塵・防滴仕様にも力を入れており、旅行に強い。
2.バカ売れの理由はデザインだけじゃない!OLYMPUSオリンパスのカメラを徹底解説。
女優・宮崎あおいさんのCMでおなじみの・・・と言えば誰もがすぐにイメージ出来るでしょう。
クラシックカメラを現代風にアレンジしたレトロキュートなデザインで、世の女性たちをトリコにしたのがOLYMPUSオリンパスのミラーレス一眼カメラ「PEN」シリーズです。
ドイツの人気ブランドLEICAライカのカメラは、「その存在自体がアートである」という賛辞とともに、カメラ自体の美しさで世界中のカメラ愛好者の憧れとなりましたが、「PENシリーズ」のルックスとコンセプトは、LEICAライカのそれを彷彿とさせます。しかも、LEICAライカはものすごく高額ですが、OLYMPUSオリンパスの「PENシリーズ」はお手頃価格。これは爆発的な人気を得るのも当然というものでしょう。
デザインコンセプトが女性向けですから、サイズ・重さもコンパクトに作られており、これもOLYMPUSオリンパスの「PENシリーズ」の大きな魅力になっています。コンパクトデジカメとあまり変わらない大きさ・重さで、一眼レフのようなボケみのある写真を撮れるのですから、新しい層が飛び込んでくるのもまた、当然というものでしょう。
こうしたコンセプトから「カメラ女子」というブームを巻き起こしましたが、さらにファッションに敏感な若者やアーティストたちにも支持され、OLYMPUSオリンパスは、ミラーレス一眼カメラに関しては、日本でナンバーワンのシェア率を誇っています。
OLYMPUSオリンパスの色味の特徴は、SONYソニーに似ており、鮮やかめかつ青色をキレイに発色します。「オリンパスブルー」とも呼ばれ、キュートなデザイン同様、色味でも一定のファンを獲得しています。
ルックスが可愛らしいだけでなく、意外にも堅牢なのもOLYMPUSオリンパスの特徴です。防塵・防滴仕様の機種が多く、旅行好きな人にも向いています。
また、手ぶれ補正が強力である点も特筆すべき特徴です。初心者でも使いやすいカメラなのです。
OLYMPUSオリンパスは、小さなミラーレス一眼にこだわったことから、画質が良いとは言えません。しかし、それが欠点になっていないのがまたOLYMPUSオリンパスのすごいところ。当時はまだ珍しかったアートフィルター機能を大充実させたことから、カメラ初心者でも気軽に、セピアやトイカメラ調などのアーティスティックな写真が撮れます。これは、インスタグラムやFacebookなどのSNSブームに見事にマッチし、むしろ「良い写真の撮れるカメラ」という印象・評価を市場に与えたのです。
なお、「PENシリーズ」はPENTAXペンタックスではなくOLYMPUSオリンパスです。ややこしいですがご注意を。
さらに、OLYMPUSオリンパスではミラーレスタイプのカメラのことを「マイクロ一眼」「マイクロフォーサーズカメラ」と呼んでいます。これまたご注意を。
3.ココがイマイチ・・・。OLYMPUSオリンパスのカメラの欠点を挙げるとすれば?
OLYMPUSオリンパスのカメラの欠点を挙げるとすれば、カメラとしての純粋な画質があまり高くない点です。コンパクトボディにこだわったためにイメージセンサーは小さめで、純粋な画質勝負で強いとは言えません。
とはいえ、インスタグラムのような強めに加工したアーティスティックな発信方法を好む人には、あまり問題ないでしょう。鮮明な画像を大判ポスターにしてプリントする、といった仕事のお供には向いていないので、気をつけてください。
また、レトロキュートな「PENシリーズ」以外はほとんどリリースしていないので、「PEN」の性能に物足りなさを感じるようになっても同じメーカーでアップグレードしにくいのは少し残念ですね。買い換えは他のメーカーになってしまう可能性が高く、するとOLYMPUSオリンパスで買ったレンズが活かせません。(中級・上級者向けのブランドもあるにはあります。)
4.OLYMPUSオリンパスの代表的なブランド一覧。
(1)STYLUS(スタイラス)
コンパクトデジカメのブランド名ですが、IXYイクシやCyber-shotサイバーショットなどとは異なり、ほぼ1型のみの名前です。光学の高倍率ズームを積んでいることが特徴で、高倍率ズームで悩みがちな手ぶれの問題を、様々な付加機能でカバーしています。
(2)OLYMPUS PEN(オリンパス ペン)
ご存じ、レトロ可愛いマイクロ一眼(ミラーレス)をラインナップしています。「PEN」の名前の付くカメラはどれもレトロキュートな外観を持つ機種で、わかりやすくて良いですね。少しずつ改良を加えた新型モデルが、次々と登場しています。
(3)OM-D(オーエムディー)
マイクロ一眼(ミラーレス)で、「PEN」のような女性ウケのキュートとは異なりますが、やはりフィルムカメラ時代のボディを模したレトロなルックスのカメラです。「PEN」は初心者向けですがOM-D(オーエムディー)は中級者・上級者向けのモデルで、「PEN」では物足りなくなったけれどOLYMPUSオリンパスの思想が好き!という場合にはこちらのブランドのブラッシュアップを追いかけていくのが良さそうです。
5.OLYMPUSオリンパスのカメラ作りの歴史。
OLYMPUSオリンパスは、もとは光学機器の製作に端を発しており、医療分野の光学機器や顕微鏡分野では世界一のシェアを誇っています。
一眼レフが主戦場の時代はCANONキヤノンやNikonニコンの後塵を拝しましたが、フィルムカメラ時代から小型・軽量のカメラを得意としていました。「PEN」を機にOLYMPUSオリンパスを知った人は無名なメーカーだと思ってしまっているかもしれませんが、昔から高性能なカメラを作る老舗の一流メーカーの1つです。
基本性能、人気、ブランド力を兼ね備えたCANONキヤノンとNikonニコンの牙城を崩すことは、長い間、他のメーカーにとって無謀にも思える難題でしたが、「コンパクトで可愛らしい高性能カメラを作る」というコンセプトが的中し、見事CANONキヤノンやNikonニコンを抜き去ってみせたのです。「PEN」の大流行は、壮大な下克上が成功したようなもので、カメラ業界全体の歴史においても大きな分岐点と言えます。
そもそも、「PEN」に限らずミラーレス一眼カメラというジャンルのものを開発したのは、OLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックの共同事業なのです。
いかがでしたか?
OLYMPUSオリンパスの代名詞とも言える「PEN」は、単なる「色モノ」ではなく、たしかな開発技術に裏付けられたかなり高性能なカメラです。重いカメラを嫌がる女性以外でも、検討の価値はあるでしょう。
「PEN」は、電子ファインダーや様々なユニークな交換レンズが用意されているので、購入した「PEN」の性能に物足りなさを感じたなら、そうした付属品である程度はバージョンアップが可能です。ファインダーを装着するだけでも、屋外での撮影のしやすさや撮れる画像の自由度が大きく向上しますよ。
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