肌荒れの中でもひときわ厄介なのがアトピー性皮膚炎、いわゆるアトピー肌です。
先天的なものでもあり、完治はとても難しいですね。
それでもどうにか、メイクやスキンケアを心地よく楽しむくらいには肌症状を安定させたいものです。そして願わくば、完治も。
アトピー肌の原因と対処法について、どこよりも詳しく解説していきます!
アトピーとは?アトピー性皮膚炎とは?
医療用語で「アトピー性皮膚炎」と呼ばれているのは、これらのような皮膚症状です。
赤く炎症を起こしている。
日焼け後の皮むけようなカサカサしたものが出る。
乾燥している。
ただれている。
小さなぶつぶつがある。
かきむしりでカサブタができている。
かきむしりで皮膚が硬くなっている。
アトピー肌は、皮膚の角質層(バリア機能)が弱く、外部刺激から肌を充分に守ることができない状態です。また、水分を肌にとどめておくことができないため、乾燥しやすくなります。バリアの壊れた肌に刺激が加わることでかゆみを感じ、かきむしって炎症が広がり、さらにかゆみが悪化する・・・というループが繰り返されてしまう、厄介な肌の病気です。
一般的に、先天的なもので、アトピー患者本人ではなく、親御さんの生活習慣や食生活に起因するものです。アトピー患者さんは、どうか自分を責めないでくださいね。神様があなたに罰を与えた、といったものでもありません。
アトピーと他の肌トラブルとの違いは?決めつけるのはまだ早い!
赤い湿疹が出て、かゆい。これってアトピーかも?そう思っても、自己判断で決めつけず、皮膚科で診断してもらうようにしましょう。同じような状態の肌荒れでも、症状によって対処法はまったく異なりますから要注意です。アトピーに似た発疹に、このようなものがあります。
ニキビ
ニキビも赤いポツポツがアトピーに似ており、かゆみを伴うケースもあります。一般的に、アトピーは広範囲に湿疹が広がり、ニキビは点在していることが多いです。また、ニキビは毛穴に詰まるような形で発症するため、湿疹に芯のようなものができます。医師が診察すれば、アトピーかニキビかは確実に識別可能です。
疥癬(かいせん)
疥癬とは、ヒゼンダニによる感染症です。疥癬もアトピーと同じように赤い湿疹と強いかゆみがみられます。アトピーとの違いは、湿疹が線状に現れることで、アトピーとの識別は素人でも可能でしょう。
脂漏性(しろうせい)湿疹
脂漏性湿疹とは、マラセチア(真菌・カビ)が原因の肌疾患です。アトピーと同じように赤みとかゆみが現れ、皮膚がべりべりとめくれてはがれ落ちます。頭皮や鼻など、皮脂の多い場所にできやすい特徴があります。外傷としてはアトピーに最も似ていてまぎらわしいですが、アトピーで処方されるステロイドの塗り薬では脂漏性湿疹は改善しません。
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹とは、アレルギー反応による赤み湿疹です。アレルギー物質の刺激をによってヒスタミンが分泌され、皮膚に炎症や強いかゆみを生じます。しかし、アトピーなどの湿疹とは異なり、ほとんどのものは数時間程度で症状が治まります。病院に行く必要もありません。
かぶれ
かぶれは蕁麻疹とよく似た概念のものです。接触性湿疹とも呼ばれ、外部刺激によって赤みとかゆみを発症します。虫に刺されたり触れた場合や、アレルギー物質に触れたときに発症しますが、その要因を取り除くことで炎症を改善することが出来ます。
アトピー肌は刺激に弱く、感染症にかかりやすい状態です。すると、これらの湿疹はアトピーと同時発症することもあり、どの発疹であるのかを見分けるのは意外と難しいものです。「皮膚科を受診したが、脂漏性湿疹と誤診された」という情報もよく見かけられます。ネット上の情報を鵜呑みにせず、きちんと医師の診断を仰ぎましょう。ほとんどのネット記事は、特定をスキンケア商品を売りたいだけの適当な内容です。ご注意を。
アトピー肌は、炎症を改善させつつ肌のバリア機能を整えよう。
アトピーによってザラザラになっている肌は、スキンケアをしようとしても逆にそれが刺激となり、炎症を悪化させてしまう懸念があります。まずは、炎症を改善させることから取り組みましょう。
そのうえで、弱った肌のバリア機能を整えていくケアを行っていきましょう。
ステロイド軟こうを自己判断で使うのは危険!医師の指示に従って。
アトピー肌の治療では一般的に、病院でステロイドの軟こうが処方されます。ステロイドには強い抗炎症作用と免疫抑制作用があり、数日~1週間程度の使用で炎症改善が期待できます。
1週間以上使っても炎症が改善されないのであれば、そのステロイド軟こうでは効かない炎症(ステロイドの強さが足りない、もしくはステロイドが効かない炎症)であることを疑ったほうがよいです。その場合も、「効かないから病院はやめた!」ではなく、効かない旨を医師に報告し、薬の増減や変更を検討してもらいましょう。民間療法や市販のスキンケア商品のほうが効くケースもあるにはありますが、それはきわめて稀です。まずは西洋医学の治療をしっかり受けるようにしましょう。
ステロイド減量やストップも、医師の指示を仰いで。
ステロイド軟こうを長期間利用すると、皮膚が薄くなったりあざができやすくなったりといった副作用が出ることもあります。副作用のほうが苦痛になることもあるでしょう。とはいえ、自己判断で薬の使用をストップするのも危険です。
ステロイドは急にストップすると、かえって炎症悪化を招きやすいため、アトピー治療では、ステロイド軟こうの使用量をゆっくりと減らしていきます。通院は面倒かもしれませんが、経過をしっかり報告しながら、医師の指示どおりに減薬していきましょう。
ステロイドは危険?塗り薬ならほとんど心配はいらない。
「ステロイドは危険である」とよく言われますね。それゆえ、ステロイドの使用をためらう人は多いです。しかし、ステロイド軟こうを医師の指示の範囲内で利使用することは、それほどリスクはありません。
ステロイドの副作用が深刻になりやすいのは、「長期間の内服」の場合です。塗り薬のステロイド軟こうには、副腎機能を低下させるほどのステロイド量は含まれておらず、危険は少ないのです。
アトピー患者にとって、症状を抑えることはとても大切。ステロイド軟こうの強さや使用方法を医師と相談しながら、利用したいですね。
肌のバリア機能を回復させよう。乾燥対策とターンオーバーがポイント。
ステロイド軟こうなどの薬を用いても、炎症そのものは落ち着きますが肌の健康状態は回復しません。健康で強靭な肌を取り戻すには、生活習慣の改善やスキンケアを同時に取り組むことも大切です。
では、弱った肌のバリア機能は、どうすれば回復させられるのでしょうか?刺激に強い肌を作るためには、乾燥対策とターンオーバーを正常化させることがポイントです。
アトピー肌の改善に有効な乾燥対策。
角質が壊れてバリア機能が弱まると、肌内部の水分が蒸発しやすくなります。アトピー症状の悪循環を防ぐために、乾燥対策をしっかりと行いましょう。
保湿剤としては「ワセリン」が優秀。アトピー肌にもやさしい。
保湿剤として最も使いやすいアイテムは、「ワセリン」です。鉱物油のみで添加物が一切含まれていないため、刺激はほとんどありません。アトピー肌でも痛みやかゆみを感じにくく、肌をしっかりとガードし、水分蒸発も防いでくれます。安価で買えるのもうれしいですね。ワセリンはアトピー商法アイテムではありません。
洗顔後はすぐにスキンケアを行いましょう。
洗顔後の肌とても乾燥しやすい状態です。スキンケアを迅速に行って、アトピー肌に保護膜を作ってあげましょう。お風呂の後も、朝洗顔の後も両方です。脱衣所に出る前に、浴室内でワセリン保護を済ませる習慣をつけると良いですよ。
セラミドやヒアルロン酸入りのスキンケアアイテムが心強い。
市販のスキンケアアイテムで症状が悪化しないなら、セラミドやヒアルロン酸の入った美容液を活用しましょう。美肌に良いといわれるこれらの成分は、アトピー肌にも好ましいものです。
市販のスキンケアアイテムでは刺激を感じる場合は、ミネラルウォーターをひたひたするだけでも良いです。しっかりと肌に水分を与えてあげましょう。
部屋の乾燥に気をつける。エアコンにご用心!
エアコンは、暖房にせよ冷房にせよ、部屋を激しく乾燥させます。冬は乾燥への意識が高まり、加湿器を一緒にたいたりしますが、夏は無防備になりがちですね。しかし夏の冷房でも肌への乾燥ダメージは進んでいます。
室内の湿度は50~60%程度が理想的です。リビングや部屋には湿度計をかけておきましょう。100円ショップでも買えます。
湿度チェックをできない場所では、くちびるを目安にすると良いです。くちびるをなめてしまうとき、リップクリームを欲するときは、乾燥しているサイン。外出先なら、ワセリンを塗るなどして保湿保護しましょう。
なお、風邪を引いたときなど体調不良で体が熱をもっているときも、くちびるは乾燥します。その時は、しっかり休んで体調を戻しましょう。
口から水分をとっても乾燥対策にはなりません!
スキンケアの肌乾燥対策として、「水分摂取」を掲げるメディアは多いです。しかし実は、口から水分をとっても肌の乾燥対策にはなりません。ノドの表面がうるおうだけです。外側からのケアを行いましょう。
化粧水スプレーは逆効果なので要注意!
肌の水分補給として化粧水スプレーを使用する人がいますが、これも効果がないばかりか、むしろ逆効果です。肌表面の水滴は、肌内部の水分を引き連れて一緒に蒸発してしまうのです。化粧水で肌乾燥対策をする場合は、保湿成分の入ったものを塗り込む必要があります。出先では難しいですね。
アトピー肌の改善に、ターンオーバーを正常化させよう。
ターンオーバーという言葉、聞いたことはありませんか?肌の細胞が生まれ変わっていく約28日の周期のことを言います。この周期が正常だと、肌細胞がしっかり成長でき、外部刺激からも強くなるのです。アトピー肌の悪循環を生まないためには、ターンオーバーを正常化させて強く健康な肌を持つことが大切です。
ターンオーバーを正常化させるには、このような事柄が有効です。
正しい洗顔を行う。
あなたは正しい洗顔が行えていますか?ここで見直してみましょう。
まずは手を洗って、手の汚れを落とす。
40℃未満のぬるま湯で顔を下洗いする。
せっけんをよく泡立て、ふんわりと優しく洗顔する。
ぬるま湯でしっかりとすすぐ。10回以上はすすごう。
柔らかいタオルで、押さえるように水気を拭き取る。
アトピー肌の場合、洗顔剤も刺激になってアトピー悪化の原因となることがよくあります。無添加や低刺激をうたうものを選びましょう。そんなに高級品である必要はなく、数百円でも充分に手に入ります。コスメ業者にだまされないで。
正しいスキンケアを行う。
スキンケアが適当になっていませんか?アトピー肌ならアトピー肌に即したスキンケアをすることが大切です。
洗顔後、肌水分が蒸発する前にスキンケアを行う。
無添加や低刺激のスキンケアアイテムを使う。
塗る行為も刺激になるので、いくつも塗らない。
最後にワセリンで保護をする。
アトピー肌は、洗顔やスキンケア自体も刺激となってしまいます。アトピー肌対応のスキンケアアイテムであっても、店のテスターや試供品で必ずパッチテストを行いましょう。あなたの肌に合っているかどうかをきちんと判断してから、使ってください。
また、肌のザラザラが気になっても、複数回の洗顔を行ったり、ピーリングやスクラブ洗顔を行うことは避けましょう。皮膚が摩耗しすぎてしまい、かえって炎症を悪化させます。
生活習慣を適正化する。
実は最も重要なのがこれです。体を作るのは食べたものですし、新陳代謝が滞っていると不純物が肌の健康を悪化させてしまうのです。
栄養バランスのとれた食事を心がける。
レトルト食品、コンビニ食品、外食は少なめに。
甘いお菓子を食べ過ぎない。
お酒は、出来れば止める。
タバコは絶対に止める。タバコを吸う人に近寄らない。タバコの害が最も甚大なので、喫煙する異性とは付き合わないほうが良いです。
夜眠らなくても良いので、睡眠時間はしっかり確保する。
ストレスをかけすぎない。高給な職場はストレスが過剰になりがちですよ!
適度に体を動かす。歩き通勤など心掛けよう。
アトピー炎症が起きていると、身体がだるく感じたり、何をするのも億劫に感じることがありますね。しかし、シャキっとした生活を送ることは、心身にとって重要ななことです。健康的な生活を心掛けましょう。
アトピーの人は、親御さんがだらしない生活習慣をしている人が多いです。それに流されないように気をつけてください。
アトピー治療は長期戦。ゆっくり体質改善していこう。
他の肌トラブルと違い、アトピーは完治させるのがとても大変な病気です。アトピーは、肌症状だけでなく、体質や精神的な原因も大きく関連します。「良い薬が見つかれば治る」というものではなく、生活習慣を健全なものに改めることが大切だと心得てください。
「アトピー商法」に引き込まれないようにご注意を!
アトピーにかかる人、その親御さんは、「アトピーに効果的」と謳う商品やセラピーを次々に漁っていく傾向にあります。しかし、それらは基本的に、アトピーを治してはくれません。「低刺激」というのは事実であっても、それでアトピーが治るわけではないのです。
アトピー業界は腐敗しており、治らない・効かないことがわかっていながら、アトピー肌の人の弱みにつけこんで次々に新商品を売りつけようとします。しかも高額で!
このような商売を「アトピー商法」と言います。5年くらい必死で漁ったあと、ふと冷静な気持になって、すべての業者が不誠実だったことに気付きます。もっと早く気づけると良いのですが・・・
アトピーになる原因は、むしろ「既製品に頼りすぎること」に端を発しています。珍しい商品、高価な食材、医薬品、ドラッグストア商品・・・そうしたものに浪費するような人(の子ども)ほど、アトピーになりやすいのです!
裕福な家庭の子ほどアトピーになりやすいのですが、これは、裕福な家庭の親御さんはお金の使い方を間違ってしまいやすいということです。嗜好品にばかりお金を注いでいませんか?
逆に、シンプルな生活を心掛けましょう。
栄養バランスは大切ですが、商店街の八百屋さんで売られている昔ながらの食材だけで充分です。サプリメントもスーパーフードも要りません。
スキンケアは、ワセリンだけでも充分です。洗顔剤は、無添加・低刺激のものでさえあれば1,000円以内のもので充分です。完全無添加である必要もありません。
スピリチュアルなセラピーやヒーリングは、アトピー改善に効果ありません。
「アトピーに田舎移住・田舎療養が効く」は本当。
「アトピーに田舎移住が効く」「アトピーに田舎療養が効く」という話を聞いたことはありませんか?自然豊かな地域に引っ越したことで、アトピーが完治した人がいるのだとか。こうした説は、おおむね本当です。
田舎に移住にすることで魔法が起きるというわけではありません。田舎に暮らすことで、自然と嗜好品を買わなくなるからです。生活全般がナチュラルになり、体を動かす量が増え、添加物・排気ガス・化学物質の摂取が減ります。だから田舎暮らしはアトピーに良いのです。
とはいえ、アトピーにも体質があり、山間部の空気が合っている人と海辺の潮風が合っている人とがいます。これを誤ると、田舎移住してもアトピーは改善しないのです。
夏休みなど利用してプチ田舎体験を試してみよう。
アトピーの人は、自分が山間部に向くのか海沿いに向くのかを知ることが大切です。それを知るためには、夏休みなどを利用して、プチ田舎体験をしてみるのが確実です。
山村留学や臨海学校、といったものが、田舎の自治体の取り組みで行われています。このようなものに参加してみましょう。アトピー対策の場合には、2週間以上の中長期的スパンでないとあまり意味がありません。
お金が多少かかりますが、アトピーの子を持つ親御さんは、これくらいのお金は持っているはずです。
必ずしも山村留学や臨海学校でなくてもかまいません。おじいちゃんおばあちゃんの家が山間や海沿いにあるなら、そこに泊まりに行って地元に溶け込んだ生活を送るのでも良いです。
療養旅行として訪れてもかまいません。ただしその場合、高級ホテルに泊まるのではなく、なるべく質素な生活ができるようなものにすべきです。
山間部が合うアトピー患者の場合、山間部での生活で、アロマテラピーやハーブ、漢方などの植物療法がよく効くでしょう。これは、草木の養分があなたの体に合っているというサインです。
海沿いが合うアトピー患者の場合、海の水でアトピーのかゆみや炎症の鎮まりがよいはずです。お金をかけずにアトピーケアが出来ることに気付くでしょう。これは、海水のミネラル成分があなたの体に合っているということです。
「アトピー+スピリチュアルな親」なら、沖縄に導かれるはず。
あなた(お子さん)がアトピーを持っていて、親御さんがスピリチュアルなことを好む場合、「沖縄に移住すべきだ」といったメッセージをなにかと受け取るはずです。チャネリングの出来る人から直接言われたりするでしょう。
そういう人は確実に、海沿いのエリアが向いており、そして沖縄が向いています。
沖縄の持つ、本州よりもゆったりした感性を、好むのではないでしょうか。
沖縄といっても、那覇などの繁華街では意味がありません。アトピー改善を目的とするなら、キレイで静かなビーチを持つような田舎の市町村を選ぶことが大切です。そして、ビーチまで歩いていけるような、潮風のあたる場所に暮らしましょう。
潮風にあたるだけでも、少なからず効果はありますが、タラソテラピーに日常的に取り組むと、よりアトピーの症状は和らぎます。完治することもあります。
以下は、姉妹サイトのタラソテラピーに関する詳細記事から転載です。
タラソテラピーとは?得られる効果と本質を突いた取り組み方。アトピーの根本治療にも。
日本ではまだあまりなじみのないタラソテラピー(海洋療法)。もっと普及してほしいものです。
この記事では、タラソテラピーの効果や魅力、本質を突いた取り組み方などについて非常に詳しく解説していきます。
タラソテラピーとは?海洋療法とは?お金要らずの画期的な自然療法。
タラソテラピーとは、砂浜を歩いたり海に浸かったりすることで、海水や浜辺の砂に含まれるミネラル成分を吸収して健康改善をはかる自然療法をいいます。日本語では海洋療法といいます。
タラソテラピーはきわめて簡単。
タラソテラピーのやり方はきわめて簡単です。ただビーチを歩いたり海に浸かったりして、遊んでいればよいのです。海水や海泥(砂浜の砂)に触れることを心掛ければ、それ以外には難しい知識も技術も不要です。
インストラクターも要らず、お金も掛かりません。(お金のかかるタラソテラピー設備もありますが、お金をかけなくても自力で行うことができます。)
大人になっても、水着を着て波と戯れるべきだということです。
タラソテラピーで期待できる効果。
タラソテラピー(海洋療法)には非常に多くの恩恵があります。
アトピーのかゆみ止め効果。アトピーの完治。
泥風呂や泥パックと同じ効果。
美肌効果。
運動による健康効果。
マッサージ効果
田舎療養効果。
α波の分泌を促すリラックス作用。
これほど豊富な自然療法が0円で享受できる。
それぞれの魅力をさらに詳しく解説してみましょう。
(1)アトピーのかゆみ止め効果。アトピーの完治。
海水に含まれるミネラル成分は、特にアトピー性皮膚炎(アトピー肌)に有効です。海水・海泥に触れることで応急的にかゆみを止める作用があるだけでなく、継続することで完治も可能です。(完治させるなら数カ月は必要です。)
アトピー肌が深刻で悩んでいる人は、それだけのために綺麗な海の近くに引っ越してくる価値もあります。湘南などの汚い海に触れていても逆効果なので、注意が必要です。
(2)泥風呂や泥パックと同じ効果。
海水や海泥(浜辺の砂)に触れることで、それらの持つミネラル成分を身体に吸収することができます。泥風呂や泥パックの作用を、1円のお金もかけずに、誰の手もかけずに得られるのです。
なお、泥パックのようなトリートメントのことをタラソテラピーと呼ぶ媒体が、エステティックサロンなど中心に見受けられますが、タラソテラピーはトリートメントセッションのことだけを指すものではありません。そして、そうしたセッションを1回受けた程度では大した効果はありません。
(3)美肌効果。
海水・海泥には肌をきれいにする美肌効果もあります。
ナトリウム系の温泉に浸かるのと同じ美容効果が、海水浴にもあります。
アトピー肌の人にとって、美容液の肌刺激のリスクを受けずに美肌ケアが出来るのは、ありがたいかぎりです。
(4)運動による健康効果。
砂浜や起伏に富んだ地形を歩くことで、健康効果があります。足腰の筋力増強はもちろんのこと、血液の循環が活発になり、新陳代謝が活発になり、足裏の無数のツボが刺激されます。(浜辺は裸足で歩いたほうがよいです。)
1日に1時間以上は浜辺をウォーキングをしましょう。
(5)マッサージ効果。
海に浸かることで、海水の水圧や浮力によるマッサージ効果があります。水中運動効果も期待できます。もちろん、泳いだり歩いたりすることでたくさんの筋肉を安全に鍛えることができるのですが、ただ浮いている(浸かっている)だけでも水圧によるマッサージ効果が得られるのです。
また、海に浸かることは、泥風呂・泥パックと同じようにミネラル成分の吸収もなされます。
1日30分以上は海に浸かると良いです。
(6)田舎療養効果。
海沿いの地域は自然が豊かであるため、ナチュラルな環境で暮らすことで心身に様々な好影響を及ぼします。田舎療養の効果です。
(7)α波の分泌を促すリラックス作用。
穏やかな波の音に耳を傾け、静かなビーチの風景を眺めていると、α波の分泌を促すリラックス効果があります。ストレスを軽減するのです。
長期療養をするなら、ストレス性疾患の軽減にも効果があります。
(8)これほど豊富な自然療法が0円で享受できる。
タラソテラピー(海洋療法)が素晴らしいのは、これほど多くの療法効果が1円も掛からずに得られるということです。浜辺を散歩したり海水で戯れるだけですから、まったくお金はかかりません。
さらに、難しい知識もスキルも要らず、他人に世話をしてもらう必要もありません。
医療の本質がここにあり、医療の神髄がここにあります。
タラソテラピーは静かでクリーンな海を選ぶことがとても大切。
タラソテラピー(海洋療法)を行うなら、立地をしっかり選ばなくてはなりません。着目すべき条件はこの3点です。
(1)海がクリーンであること。
(2)人や店が少なく、静かであること。
(3)海に浸かりやすい温暖な気候であること。
タラソテラピーの主治医は海であり自然ですから、その海が綺麗(クリーン)でないと意味がないのです。また、人や店が多くて騒がしいビーチはストレスが掛かり、さらにはトラブルをはらみやすいので、逆効果になります。
つまり、湘南や九十九里などのような本州の有名なビーチは、タラソテラピーには適していません。
また、出来るだけ海水に触れる時間を長くとるべきなので、温暖な地域のほうが良いです。
日本では、沖縄の静かな海が最もタラソテラピーに適している。
こうした条件から、日本の中でタラソテラピー(海洋療法)に最も向いているのは、沖縄の静かなビーチです。
しかし沖縄でも、パックツアーやリゾート客が多く集う西海岸沿いは、あまり適していないので注意が必要です。
東南部(南城市のあたり)や北部のやんばるエリアなどが適しています。
沖縄離島にも、静かで綺麗な海がたくさん見つかるでしょう。
タラソテラピー中に心掛けるべきこと。
タラソテラピーを実践する上で、注意すべき点がいくつかあります。
食事が豪勢にならないように!
意識的に海水に浸かろう。日光も少しは浴びて。
少なくとも1週間、できれば1カ月以上の長期療養が必要。
もっと詳しく解説していきましょう。
食事が豪勢にならないように!
忘れてはならないのが、「健康的な生活を心掛けるべき」ということです。
病気の原因は、多くの場合、ぜいたくな食事や行動習慣にあるので、タラソテラピー(海洋療法)をするために高級ホテルに泊まって高級ディナーをほおばっていては、まったく意味がありません。
のどかなエリアのペンション、民宿などに泊まり、ヘルシーな食事を摂りましょう。ペンションや民宿では、リクエストをすれば菜食料理を出してくれることもあります。完全菜食である必要はありませんが、お肉や魚の摂取は控えるとよいです。タバコは完全に絶ち、お酒も極力飲まないようにしましょう。
意識的に海水に浸かろう。日光も少しは浴びて。
できるだけ海水に浸かりましょう。
海に浸かっていることはすなわち、全身の泥パックセッションを受けているのと同じ効果があります。泥パックセッションを受けると10,000円もかかるものが、毎日何度やっても1円も掛からないのですから、これはすさまじい恩恵です。
しかし日本人の女性は、ビーチに行っても海に浸かることを嫌う人が多いです。これはとてももったいないことです。少なくともタラソテラピー(海洋療法)を目的としているなら、積極的に海に浸かりましょう。水着を持参し、水着を着て浜辺に出ましょう。
日焼け対策としては、ラッシュガードを羽織るとよいです。スキューバ用のウェットスーツは水を通さないので、海水浴用のラッシュガードのほうが適しています。
添加物の少ない日焼け止めクリームも、上手く活用しましょう。
なお、日光も多少は浴びたほうが良いです。
少なくとも1週間、できれば1カ月以上の長期療養が必要。
タラソテラピー(海洋療法)は、1日や2日ではあまり効果がありません。
少なくとも1週間、できれば1ヵ月くらいは海辺に滞在し、そこで穏やかな生活を送り、海と戯れ続けるべきです。
日本人はなかなか長期休暇を取れない人が多いですが、本当に持病を改善したいなら、会社に頭を下げてでも長期休暇を取り、こうした療養生活に打ち込むべきです。病院でタラソテラピーの推奨書などを書いてもらうと、上司からの了承を得やすくなるでしょう。
子供のアトピー性皮膚炎やアレルギーは、親の生活習慣や食習慣に原因があるため、子供がアトピー肌などを抱えているなら、親御さんは子供のために会社に頭を下げてでも療養の休暇を作るべきです。
もちろん、移住をしてそうした土地で長期的に暮らすことが、最も効果的ではあります。
アルゴテラピー(海藻療法)、ファンゴテラピー(海泥療法)などもある。
タラソテラピー(海洋療法)の中でも、海藻を活用したものをアルゴテラピー(海藻療法)、海泥を利用したものをファンゴテラピー(海泥療法)といいます。
観光業者に振り回されないようにご注意を!
日本においてもタラソテラピー(海洋療法)は普及しはじめています。これからさらなる普及を画策するにあたって、おそらく観光を交えたアピールが盛んになるでしょう。日本人の健康を心底願ってというよりも、目新しい観光資源としてタラソテラピーを利用しようとする腹黒い業者が増えるでしょう。
すると、タラソテラピーが出来るという理由で宿泊料金が跳ね上がったり、お金を払わなければタラソテラピーが行えないような風潮を、業者は作り上げてしまうでしょう。
しかし、1泊10,000円もするような料金設定でタラソテラピーに1カ月も打ち込むのは馬鹿げた話です。そうなってしまうと、「お金も人も要しない」のタラソテラピーの本質をはずれてしまいます。
タラソテラピーを目的に行くとしても、タラソテラピーを扱う高級ホテルやタラソテラピー施設などに泊まる必要はなく、安くて質素な民宿やゲストハウスなどを活用し、極力お金を使わずに海洋自然と戯れ、極力お金を使わずにシンプルな食事をし、その町を楽しむのが良いです。
いかがでしたか?
アトピー改善に大切なポイントは「足し算」ではなく「引き算」です。アトピー商品を漁ろうとすることよりも、生活をナチュラルに、シンプルに改めていくことが大切なのです。これを理解しないと、アトピーの大きな改善は難しいでしょう。
また、親御さんの協力がとても大切になってきます。アトピーのお子さんにナチュラルなものを与えるだけでなく、親御さん自身もナチュラルで健康的な生活習慣に移行していくのが、最も理想的です。
田舎に移住できれば最も良いのですが・・・