最近、十代の女の子と話していて、ビックリすることがありました!
「ロックとポップスってどう違うの?」と聞かれたからです。
どうも、物心つく前から打ち込み音楽が大半を占めていた21世紀生まれにとって、エレキギターやドラムというものはよくわからない人もいるようで・・・
ロックって何?定義は色々あるが、現代では「生音バンドの音楽」か。
ロックって何?それを語るのは、実は意外と難しいです(笑)定義は様々にあり、イメージも様々にあるから。
元々は、サウンドの性質よりも「音楽活動のスタンス」や「生き様」を示すニュアンスが強かったです。大人が煙たがりそうな尖った格好をして、「社会なんてクソくらえ!」と歌い、タバコをふかし、酒に酔っ払って好き放題・・・といった雰囲気。安定など考えずに今を生きます。「宵越しの銭は持たねぇぜ!」というような。
しかしこうしたロックミュージシャンはもう絶滅危惧種です。
現代日本においてロックとは、「エレキギター、エレキベース、ドラムの3楽器を従えた生音バンド」という感じです。ここにキーボードが加わったり、ボーカルさんもギターを弾いたりします。
「うるさい音楽」というイメージが強いですが、うるさくなくても4ピースバンドを中心とした形態であればロックと呼ばれています。たとえばback numberはバラード曲が多いですが、ロックバンドですね。
「ロックなポップス」もある。
演奏形態が4ピースバンドを中心したものでも、自分たちの音楽を「ポップスだ」と名乗る人もいます。
たとえばMr.Childrenは、新曲をリリースするときに「これはポップス」と言うことがありますね。
生バンドを使っていても、明るくてキャッチーな雰囲気の曲調である場合、「ポップス」と呼ばれることもあります。
その境界線や定義はあいまいで、基本的にはアーティスト本人がロックと言えばロック、ポップスと言えばポップス、ですね。
アイドルソングの多くはロックじゃないポップス。
アイドルの曲の大半は、ロックではないポップスです。打ち込み系の作曲者が打ち込みですべての伴奏を作って、それでオケが完結しているものが多いです。
ドラムの音が生楽器のように聞こえるものも、実際には打ち込みで作られていることが多く、エレキギターの音でさえも、実は打ち込みです。ライブのときだけは生音に差し替える、という感じですね。
アニソンの場合はロックも多い。
アニソンの場合はロックも多いです。戦いモノのアニメを中心に、ワイルドな感じの曲はロックな曲が採用されることが多いですね。そもそもロックバンドに楽曲提供を依頼することも、どんどん増えていますね。
生バンドが演奏しているように聞こえても、実は打ち込み音で完結している、という曲もたくさんあります。昔は「これは打ち込みだな!」とすぐわかったものですが、今では音も編曲もとても精巧になってきていて、生バンドか打ち込みか、専門家でもわからないものが多いです!
たとえば、私の昔の創作物で恐縮ですが、この曲も打ち込みで作られています。
ボーカルとアコースティックギターだけは生で、ドラムもベースもストリングス(バイオリン)もマリンバも、全部打ち込みです。
ドラムが生音に聞こえるのでは?でもこれも打ち込みなんです。19歳の打ち込み歴半年の私ですらこれくらい作れたので、プロの人たちはもっとリアルに作るわけです!ビックリですね!
ロックというか、ロックバンドは需要が減り続けている・・・
アニソンでロック調の曲が多いように、ロック曲の需要は今でも多いです。
しかし、上記のように打ち込みでも生バンドの音がリアルに再現できるようになってきているため、ロックバンドの需要はどんどん減っています・・・。打ち込みで作ったほうが経費が安く済みますし、早く作れますし、ライブの出演料なども安く抑えられるからです。
つまり、「歌を唄いたい!」と憧れているなら、ロックバンドを組んで活動をしていくよりも、ソロでライブをしたりオーディションを受けたりしたほうが、大成できる可能性は高いと言えます。一人じゃ心細いな、という場合も、キーボードやギターの相棒を一人付ける、2人で歌う、といった身軽なユニットで活動するほうが、仕事の依頼を貰えやすいです。
音楽活動を志す場合、慎重に考えましょう!
ちなみに、筆者の好みとしては打ち込みよりも生音の音楽が好きです^^
ハードなロックはあまり好きではありませんが、生のドラムにアコースティックギターやピアノが鳴っている音楽が好きですね。
若い人たちにも、「生音の音楽のほうが気持ちいいな」という感性を持ってほしいなぁという願いはあるのですが、それを打ち込み音楽で育った世代に押し付けるのは難しいことだな、と感じています。歌手やタレントになりたいなら、生音にこだわらずに活動するのが良いでしょう。
いかがでしたか?
今の十代の人たちは、自分の音楽のスタイルについてロックかポップスかにこだわらないほうがよいと感じます。歌手や声優、アイドルになり歌を唄うようになると、プロデューサーからロック曲もポップス曲も、色んな曲を歌わせてもらえます。「私はロックしかやりたくない」と言っていると立場を失ってしまいそうなので、柔軟な姿勢でいましょう。
とても有名になり、ソロ活動やセルフプロデュースが許されるようになれたなら、「ロックの曲を多めにやりたい!」と主張するのもよいでしょう。多少経費がかかっても、そのこだわりを尊重してもらえるかもしれません♪
Comentarios