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「要支援2」ではどのような介護をすべき?老人ホームは早い?


親の生活や行動がおぼつかなくなると、要介護の検査を受けるでしょう。

そこで「要支援2ですね」となったとき、ケアマネージャーさんや介護の専門家たちは、その高齢者に対してどう接するのが最適かすぐにイメージが湧きます。

しかし介護する家族にとってはまだよくわからないものですよね。「要支援2とはどういう状態?」

どのような介護を施すべきなのでしょうか?老人ホームへの入居はまだ早いのでしょうか?



要支援2とは?足腰が弱ってきた段階。

要支援1と要支援2は、状態としてはよく似ています。


  • 日常生活の能力がわずかに低下し、なんらかの支援が必要。

  • 部屋の掃除など家事を行う際、見守りや手助けが必要。

  • 立ち上がる・片足で立つ、など複雑な動作には支えが必要なことがある。

  • 歩行や立ち上がりに少々の支えを必要とする。

  • 食事やトイレはほとんど一人で出来る。


これに対して要支援2は、「足腰が弱ってきている」という点が大きな特徴です。そのため立ち上がりや歩行時にもサポートの必要な場面が増えます。


ちなみに、要支援2の次の段階である「要介護1」は、理解力の低下や認知症の症状が加わります。



要支援2に適した介護は?リハビリでの筋力回復をメインに!

要支援2の状態における要点は、「身体的な衰えから生活の一部が困難になっていきている」ということです。

これは、「筋力の衰え」による症状であることがもっぱらです。


要支援2になったからといって、介護生活まっしぐらというわけではありません!

多くの高齢者は、特に定年退職後には体をあまり動かさなくなります。それによる筋力低下にすぎないことが多いので、意識的に体を動かすようになると、要支援1すら付かない「自立」の段階に戻れる人も多いのです。家族の介護、介助が不要になる人も多いのです。

極端に言えば、スイミングプールなど精力的に通い出す高齢者は、全身に筋肉が付いて自立生活に戻るでしょう。


そのためまだ要支援2であるなら、色々と手厚く介護をするよりも、「リハビリ支援」を中心に手助けをしてあげましょう。介護保険の使い道も、訪問リハビリテーションの利用や通所リハビリテーションの利用を中心に考えます。



要支援2で老人ホーム施設に入るのは早い?そうでもない。

要支援2の段階で老人ホーム施設に入るのは、まだ早いのでしょうか?

そうでもないと言えます。

株式会社LIFULLの行った統計調査によれば、軽微型老人ホーム施設の入居者の2割弱が要支援2の人です。

介護付き老人ホームに入るほどではない、しかし自宅での普通の生活を続ける必要もない、という段階にありそうです。



老人ホームは費用がかさむ。が自宅での介護生活も費用はかかる。

介護者の立場からすれば、「老人ホームに入ってもらって介護の負担を減らしたい」というのが本音でしょう。とはいえ、老人ホームに入居するには大きな費用がかかります。安価なものでも月額15万円くらいが目安となります。

この問題をどう考えたらよいのでしょうか?

言えることは2つあります。


1.老人ホームの費用は要介護者が負担するのが普通。

老人ホームの入居費用は、一般的には要介護者が、つまり体が不自由になってきた親御さんが自分の貯蓄・年金から払うのが一般的です。日本の多くの家庭ではそうしています。

介護をしているあなたがた夫婦が負担すべき費用ではないのです。


2.在宅介護だって何かと費用はかかる。

老人ホームに頼らずに自宅での介護生活を続けても、万単位での出費が毎月発生します。

介護保険をフル活用しても、リハビリテーション施設を週2回ずつ利用するだけで月額5~6万円はかかります。その他、時々訪問看護に来てもらったり、栄養指導生活指導の看護師さんに来てもらったりすれば、月に10万近い出費になります。

そのうえで、衣食住にかかる費用も数万円にはなっているはずです。

そう考えると、15万円程度の老人ホーム入居と費用はそう大差ありません。



要支援2となり、何かとご家族の介護出費など増えてきたなら、老人ホームへの入居をもう検討しはじめたほうがスマートです。

ただしこの段階では、軽微型の老人ホームのほうがベターと言えます。「入居者にはなるべく自立的な生活を送ってもらう」というコンセプトの施設が合っています。

要支援2ではリハビリ生活、アクティブな生活がとても大切ですが、それも家族が「運動しなさいよ」と小言を言うより施設の中で他者にうながされるほうが、はかどります。

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