不動産投資にかぎらず、投資やビジネスへの参入を検討しているとき、注意すべきなのが「言葉のマジック」です。「あなたも年商1千万!」などと大きく儲かりそうな数字を見ると、ついなびいてしまうものです。
しかし、それが言葉のマジックであることに気づいていますか?
「年商」と「年収」の違い、わかっていますか?
あなたは、「年商」と「年収」の違い、わかっていますか?
「年商」とは、年間収入額の総計のことです。
「年収」とは、年商から経費を差し引いた額のことです。
すると、「年商1千万!」と言っても、「年収は400万円にすぎない」ということもあります。
ビジネスや不動産投資は、経費が非常に莫大になります。サラリーマンや普通の雇用労働とは大違いです。すると、年商額と年収額には非常に大きな開きが出ます。
「年収が年商の1/10」ということすら起こり得ます。
「年商1億の凄腕投資家のセミナー!」はすごくないかも?
たとえば、初心者の頃はよく、不動産投資セミナーやワークショップ、相談会のようなものを探すでしょう。そのとき「年商1億の凄腕カリスマ投資家のセミナー!」といった言葉を見ると、酔いしれてしまいがちです。
しかし、年商は1億でも年収は400万円かもしれないのです。
よくよく話を聞いてみれば、年収400万円のうちの300万円はサラリーマンとしての給料で得たもので、投資で得た年収は100万円にすぎないかもしれないのです。
このように、「年商」という言葉を使って実像よりも大きく儲けているように見せかける人が、不動産投資やビジネスの世界にはゴマンといます。
「二千万円の資産形成が出来る!」も危険な言葉。
不動産投資の情報サイトなどで、「サラリーマンでも二千万円の資産形成が出来る!」といった言葉をよく見かけるでしょう。
これも言葉のマジックで、騙されないように注意が必要です。
「二千万円の資産形成」というのは、「二千万円の収入のことではない」です。
マンションや一軒家など買うと、その不動産は「資産」と呼ばれます。2千万円のワンルームマンションを買ったなら、「二千万円の資産形成が出来た」のです。
しかし、あなたはローンで二千万円のお金を払うことになります。
「二千万円の資産形成」とは、そうすごいことでもないのです。
要は、「サラリーマンでも二千万円のマンションが買えるように、うまくあっせんしますよ」といった意味合いにすぎません。
そのマンションの投資運用が上手くいけば、20年後には2,200万円程度を手にしているかもしれません。しかし空室が目立ったり物件破損トラブルなど見舞われ、赤字になっている可能性もあるのです。
いかがでしたか?
「年商」「資産形成」などの言葉の意味を、まずはきちんと理解してから不動産投資を始めるべきです。そうでないと、あなたが想定していたよりもずっと低い収益にしかならず、泣くことになってしまいます・・・。