
日本人は、優しくてがんばり屋な人が多いです。
そして親の介護に対して、使命感や責任感を抱きすぎてしまう人が多いです。
すると、在宅介護が辛いと感じはじめても、その辛さを周りに見せたりこぼしたりすることが「みっともない」「恥ずかしい」と萎縮してしまうでしょうか。
「在宅介護が辛い」という感情を隠さないほうがよいです。
「みっともない」「恥ずかしい」と萎縮してしまうかもしれませんが、しかし、「在宅介護が辛い」という感情を隠さないほうがよいです。
友人、かかりつけのお医者さん、ケアマネージャー、ホールヘルパーさん・・・周りの多くは、あなたの辛い心境をわかってくれます。「そうだよね」と思っています。
親御さん本人や近しい親族の中には「甘ったれるなよ」などと言ってくる人もいるかもしれませんが、多くの人はあなたの辛さに同情してくれるはずです。
みんなが協力してくれやすくなる。
あなたが「在宅介護が辛いのよね」と吐露することで、周りの人たちは「いよいよか」と思います。
そして、在宅介護から老人ホーム生活などに移行できるように、何かと手助けしようと考えます。または、在宅介護の負担を軽減するために、介護器具をプレゼントしたり、介護保険の活用情報を教えてくれたりなど、手助けしようとしてくれます。
感情も世話も一人きりで抱え込むよりも、こうして周囲が手助けしてくれたほうが、ずっと楽になります。
そして「在宅介護が辛い」という家族の姿を見て、親御さんも「老人ホームに入るべきだな」と自覚を持ってくれることも多いです。
あなたが辛さを見せないなら、「まだ大丈夫だろう」と思ってしまいやすくなってしまいます。
イライラしたり泣いたりするのも、悪くはないでしょう。
基本的には、「介護が辛い」と感じても、親御さん本人にイライラや罵声をぶつけるべきではありません。
とはいえ、周りがあまりわかってくれなかったり、親御さんが無神経だったりするときには、
イライラしたり泣きすさんでしまったりなど、感情的な姿を見せるのも悪くはなさそうです。
特に、普段あまり感情的にならない人が泣いたり怒ったりすると、「よっぽど辛いのだな!」と周囲はハっとします。
それは物事を大きく動かす力を持ったりします。
「在宅介護に限界が来たら老人ホームに頼る」というのが、介護生活において自然な流れです。
ですから、「辛い」と感じたら「辛い」と訴えればよいのです。しんどそうな顔を見せればよいのです。
お金の心配があるかもしれませんが、親御さんの年金で、老人ホーム費用の大半は工面できるはずですよ。親御さんは貯金もあるはずです。自分の老後費用は自分で払ってもらえばよいです。