top of page

「ういろう売り」発声練習をアレンジしてライバルに差を付けるコツ!


「ういろう売り」発声練習をアレンジしてライバルに差を付けるコツ!

滑舌練習、発声練習の教材として今なお幅広く活用されている「ういろう売り」。

俳優はもちろん、声優、ミュージシャン、アナウンサー志望の人々、そして教員やワークショップ講師を志す人にも利用されています。近年ではYoutuberスクールの教材にもなっているでしょうか。

先生の言うとおりにがんばって読むだけでもかなり効果はありますが、この記事ではさらに応用して発声技術を高めるコツまでご紹介♪永久保存版です!

ブックマークもお忘れなく。


なお、コピー&ペーストが出来るようにテキスト形式で掲載しています。

プリントアウトしての自宅練習などに活用してくださいね♪

※他サイトへの転載は固くお断りいたします!

もちろんふりがな付きで、小学生向けにもお使いいただけます。



ういろう売り全文。


段落1

拙者親方と申すは、お立会いの中に、御存じの方もござりましょうが、

せっしゃおやかたともうすは、おたちあいのうちに、ごぞんじのかたもござりましょうが、

お江戸を発って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて、

おえどをたって にじゅうりかみがた、そうしゅうおだわらいっしきまちをおすぎなされて、

青物町を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門、

あおものちょうをのぼりへおいでなさるれば、らんかんばしとらやとうえもん、

只今は剃髪致して、円斉と名乗りまする。

ただいまはていはついたして、えんさいとなのりまする。

元朝より、大晦日まで、お手に入れまするこの薬は、

がんちょうより、おおつごもりまで、おてにいれまするこのくすりは、

昔ちんの国の唐人、外郎という人、わが朝へ来たり、

むかしちんのくにのとうじん、ういろうというひと、わがちょうへきたり、

帝へ参内の折から、この薬を深く籠め置き、

みかどへさんだいのおりから、このくすりをふかくこめおき、

用ゆる時は一粒ずつ、冠のすき間より取り出す。

もちゆるときはいちりゅうずつ、かんむりのすきまよりとりいだす。

よってその名を帝より、とうちんこうと賜る。

よってそのなをみかどより、とうちんこうとたまわる。

即ち文字には、「頂き、透く、香い」と書いて「とうちんこう」と申す。

すなわちもんじには、いただき、すく、においとかいてとうちんこうともうす。

只今はこの薬、殊の外、世上に弘まり、方々に偽看板を出し、

ただいまはこのくすり、ことのほか、せじょうにひろまり、ほうぼうににせかんばんをいだし、

イヤ、小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと、いろいろに申せども、

いや、おだわらの、はいだわらの、さんだわらの、すみだわらのと、いろいろにもうせども、

平仮名をもって「ういろう」と記せしは、親方円斉ばかり。

ひらがなをもって ういろう としるせしは、おやかたえんさいばかり。

もしやお立会いの中に熱海か塔ノ沢へ湯治にお出なさるるか、

もしやおたちあいのうちに あたみかとうのさわへ とうじにおいでなさるるか、

または伊勢御参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。

またはいせごさんぐうのおりからは、かならずかどちがいなされまするな。

お上りならば右の方、お下りなれば左側、

おのぼりならばみぎのかた、おくだりなればひだりがわ、

八方が八つ棟、表が三つ棟玉堂造り。

はっぽうがやつむね、おもてがみつむね ぎょくどうづくり。

破風には菊に桐のとうの御紋を御赦免あって、系図正しき薬でござる。

はふにはきくにきりのとうのごもんをごしゃめんあって、けいずただしきくすりでござる。


段落2

イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、

いやさいぜんより かめいのじまんばかりもうしても、

御存じない方には、正真の胡椒の丸呑み、白河夜船、

ごぞんじないかたには、しょうしんのこしょうのまるのみ、しらかわよふね、

さらば一粒食べかけて、その気見合いをお目にかけましょう。

さらばいちりゅうたべかけて、そのきみあいをおめにかけましょう。

まずこの薬をかように一粒舌の上に乗せまして、

まずこのくすりをかようにいちりゅう したのうえにのせまして、

腹内へ納めますると、イヤどうも言えぬは、

ふくないへおさめますると、いやどうもいえぬは、

胃、心、肺、肝が健やかになりて、薫風咽より来たり、

い、しん、はい、かんがすこやかになりて、くんぷう のんどよりきたり、

口中微涼を生ずるがごとし。

こうちゅうびりょうをしょうずるがごとし。

魚鳥、茸、麺類の食い合わせ、その他、万病速攻あること神のごとし。

ぎょちょう、きのこ、めんるいのくいあわせ、そのほか、まんびょうそっこうあることかみのごとし。

さて、この薬、第一の奇妙には、舌のまわることが銭ごまがはだしで逃げる。

さて、このくすり、だいいちのきみょうには、したのまわることがぜにごまがはだしでにげる。

ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。

ひょっとしたがまわりだすと、やもたてもたまらぬじゃ。


段落3

そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ、

アワヤ咽、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの2つは唇の軽重。

あわやのど、さたらなしたに、かげさしおん、はまのふたつはくちびるのけいちょう。

開合さわやかに、アカサタナハマヤラワ、オコソトノホモヨロヲ。

かいごうさわやかに、あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろを。

1つへぎへぎに、へぎほしはじかみ。

ひとつへぎへぎに、へぎほしはじかみ。

盆まめ、盆米、盆ごぼう、つみ蓼、つみ豆、つみ山椒。

ぼんまめ、ぼんごめ、ぼんごぼう、つみたで、つみまめ、つみざんしょう。

書写山の社僧正。

しょしゃざんのしゃそうじょう。

粉米のなまがみ、粉米のなまがみ、こん粉米の小生がみ。

こごめのなまがみ、こごめのなまがみ、こんこごめのこなまがみ。

繻子ひじゅす、繻子、繻珍。

しゅすひじゅす、しゅす、しゅちん。

親も嘉兵衛、子も嘉兵衛、親かへえ子かへえ、子かへえ親かへえ。

おやもかへえ、こもかへえ、おやかへえこかへえ、こかへえおやかへえ。

古栗の木の古切口。雨合羽か、番合羽か。

ふるくりのきのふるきりぐち。あまがっぱか、ばんがっぱか。

貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆。

きさまのきゃはんもかわぎゃはん、われらがきゃはんもかわぎゃはん。

しっかわ袴のしっぽころびを、

しっかわばかまののしっぽころびを、

三針はりながにちょと縫うて、縫うてちょとぶんだせ。

みはりはりながにちょとぬうて、ぬうてちょとぶんだせ。

かわら撫子、野石竹。のら如来、のら如来、三のら如来に六のら如来。

かわらなでしこ、のせきちく。のらにょらい、のらにょらい、みのらにょらいにむのらにょらい。

一寸先のお子仏に、おけつまずきゃるな。

ちょっとさきのおこぼとけに、おけつまずきゃるな。

細溝にどじょにょろり。京のなま鱈奈良なま学鰹、ちょと四、五貫目。

ほそどぶにどじょにょろり。きょうのなまだら ならなままながつお。ちょとし、ごかんめ。

お茶立ちょ、茶立ちょ、ちゃっと立ちょ茶立ちょ、青竹茶筅でお茶ちゃっと立ちゃ。

おちゃたちょ、ちゃたちょ、ちゃっとたちょちゃたちょ、あおだけちゃせんでおちゃちゃっとたちゃ。


段落四

来るわ、来るわ、何が来る、高野の山のおこけら小僧。

くるわ、くるわ、なにがくる、こうやのやまのおこけらこぞう。

狸百匹、箸百膳、天目百杯、棒八百本。

たぬきひゃっぴき、はしひゃくぜん、てんもくひゃっぱい、ぼうはっぴゃっぽん。

武具、馬具、ぶぐ、ばぐ、三ぶぐばぐ、合わせて武具、馬具、六ぶぐばぐ。

ぶぐ、ばぐ、ぶぐ、ばぐ、みぶぐばぐ、あわせてぶぐ、ばぐ、むぶぐばぐ。

菊、栗、きく、くり、三菊栗、合わせて菊、栗、六菊栗。

きく、くり、きく、くり、みきくくり、あわせてきく、くり、むきくくり。

麦、ごみ、むぎ、ごみ、三むぎごみ、合わせてむぎ、ごみ、六むぎごみ。

むぎ、ごみ、むぎ、ごみ、みむぎごみ、あわせてむぎ、ごみ、むむぎごみ。

あの長押の長なぎなたは、誰が長なぎなたぞ。

あのなげしのながなぎなたは、たがなぎなたぞ。

向こうの胡麻がらは、荏のごまがらか、真ごまがらか、あれこそほんの真胡麻殻。

むこうのごまがらは、えのごまがらか、まごまがらか、あれこそほんのまごまがら。

がらぴいがらぴい風車、

がらぴいがらぴいかざぐるま。

おきゃがれこぼし、おきゃがれこぼし、ゆんべもこぼして又こぼした。

おきゃがれこぼし、おきゃがれこぼし、ゆんべもこぼしてまたこぼした。

たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ。

たっぽたっぽ一丁だこ、

たっぽたっぽいっちょうだこ、

落ちたら煮て食お、煮ても焼いても食われぬものは、

おちたらにてくお、にてもやいてもくわれぬものは、

五徳、鉄球、かな熊童子に、石熊、石持、虎熊、虎きす。

ごとく、てっきゅう、かなくまどうじに、いしくま、いしもち、とらくま、とらきす。

中にも、東寺の羅生門には、茨城童子がうで栗五合つかんでおむしゃる、

なかにも、とうじのらしょうもんには、いばらきどうじがうでぐりごごうつかんでおむしゃる、

かの頼光のひざもと去らず。

かのらいこうのひざもとさらず。


段落5

鮒、きんかん、椎茸、定めて後段な、そば切、そうめん、うどんか、愚鈍な小新発地。

ふな、きんかん、しいたけ、さだめてごだんな、そばきり、そうめん、うどんか、ぐどんなこしんぼち。

小棚の、小下の、小桶に、こ味噌が、こ有るぞ、子杓子、こ持って、こすくって、こよこせ、

こだなの、こしたの、こおけに、こみそが、こあるぞ、こしゃくし、こもって、こすくって、こよこせ、

おっと合点だ、心得たんぼの川崎、神奈川、保土ヶ谷、戸塚は、走って行けば、

おっとがてんだ、こころえたんぼのかわさき、かながわ、ほどがや、とつかは、はしってゆけば、

やいとをすりむく、三里ばかりか、

やいとをすりむく、さんりばかりか、

藤沢、平塚、大磯がしや、小磯の宿を七つ起きして、

ふじさわ、ひらつか、おおいそがしや、こいそのしゅくをななつおきして、

早天早々、相州小田原とうちん香、

そうてんそうそう、そうしゅうおだわらとうちんこう、

隠れござらぬ貴賤群衆の花のお江戸の花ういろう、

かくれござらぬきせんぐんじゅの はなのおえどのはなういろう、

あれあの花を見て、お心を、おやわらぎやという。

あれあのはなをみて、おこころを、おやわらぎやという。

産子、這子に至るまで、

うぶこ、はうこにいたるまで、

この外郎のご評判、ご存じないとは申されまいまいつぶり、

このういろうのごひょうばん、ごぞんじないとはもうされまいまいつぶり、

角出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、臼、杵、すりばち、

つのだせ、ぼうだせ、ぼうぼうまゆに、うす、きね、すりばち、

ばちばちがらがらがらと、羽目を外して、今日お出のいずれも様に、

ばちばちぐわらぐわらぐわらと、はめをはずして、こんにちおいでのいずれもさまに、

上げねばならぬ、売らねばならぬと、息せい引っぱり、

あげねばならぬ、うらねばならぬと、いきせいひっぱり、

東方世界の薬の元〆、薬師如来も照覧あれと、

とうほうせかいのくすりのもとじめ、やくしにょらいもしょうらんあれと、

ホホ敬って、ういろうは、いらっしゃりませぬか。

ほほうやまって、ういろうは、いらっしゃりませぬか。

※細かい部分の相違は気にしなくてOK!

先生やテキストによって、細かい部分に違いがあります。たとえば、「細溝に」の部分を「ほそみぞに」と読む先生もいれば「ほそどぶに」と読む先生もいます。

こうした違いが幾つかありますが、基本的には気にしなくて大丈夫です。あなたが選んだテキストのとおりに練習すればよいですよ。

先生たちも大抵は、小さな違いがあることは承知していて、すでに他所で「ういろう売り」を覚えてきた子に対して、「ほそみぞと読みなさい!」などと怒る人はほとんどいないはずです。

先生が「ウチのやり方に統一して」と言う場合には、がんばって直しましょう^^;


「ういろう売り」はあくまで「発声練習の教材」で、本番ではないので、何かの型でカンペキにしなければならないものではないです。

単語のイントネーションも先生によって様々ですね。



コツ1:まずは大声でハッキリ読む!

「当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、そうでもないのです!

多くの人は、「ういろう売り」が早口言葉のようなものだと知ることで、練習でも早口で読もうとしてしまいがち。しかし、まずは早口で読むのではなく、「大きな声で」「ハッキリと」読む練習を繰り返しましょう。それが滑舌の土台の練習になるからです。

ゆっくりペースでハッキリ読めないのに早口で練習すると、滑舌が鍛えられません(笑) 難解な部分をもにょもにょと濁すような人になってしまいます・・・。

また、「大声で」読むことも大切!それによって声帯まわりの筋肉が鍛えられます。声は筋肉が支えているものなので、筋肉をしっかり鍛えることはとても大切!

もちろん、登下校の途中でちょっとそらんじるようなときは小声でもよいのですが、練習時間に「よし、練習しよう!」と意気込んで行う際は、大きな声で詠唱しましょう。

大声で読むのは意外と疲労が大きく、ついダルくなってくるでしょう?それでもがんばって大声で読むことで、声帯まわりの筋肉が鍛えられていきますよ♪



コツ2:ハッキリ読めるようになったら早口を練習していく!

ハッキリ大声で読めるようになりましたか?

そうしたら次は、徐々に早口で読む練習をしていきましょう。

特に、「段落3」の「そりゃそりゃ~」からは脚本的にも早口でそらんじるものなので、気合を入れて早口で読みます!



コツ3:スクールに進む予定?今から暗記しておこう!

俳優の学校、声優の学校、ミュージシャンの学校、アナウンサーの学校・・・何にせよスクールの類に進むつもりなら、「ういろう売り」は暗記しておくとよいです!

かなり高い確率で、スクールの先生たちは「暗記してこい!」と言いますね。しかも「1週間で暗記してこい!」なんてスパルタな先生も少なくないようで・・・。

ですから、独学しているうちに「ういろう売り」を暗記しておくと、スクールに入ってからとてもラクです♪

言い換えれば、この「ういろう売り」って、暗記できるくらいに何百回も、いや何千回も読んで練習を繰り返すものなのです!そして、それをやるとそれなりに声は良くなりますね。

21世紀を生きる私たちにとって、「なんでこんな古臭いの読むんだろう?」とバカらしく思ってしまう人もいるかもしれませんが、意外と密度の濃い発声テキストではありますよ。古い言葉・古い文化の勉強にもなり、それは声優も俳優も、ミュージシャンもアナウンサーも役立ちますね。



コツ4:大げさすぎるくらいに抑揚をつけて読むべし!

さて、声の道に進む人にとって、「コツ3」までは当たり前のことだったりします。出来て当たり前!ラジオ体操みたいなもんです(笑)

ライバルに差をつけるには、「ういろう売り」をさらに高度に練習しましょう!


まず、「大げさすぎるくらいに抑揚をつける」ことです。

「バナナのたたき売り」を知っていますか?これは元々そういう類のものなので、ただ読むだけではなく道行く人が振り返るくらい、聞く人が笑ってしまうくらい、極端な抑揚を付けて読むのです。それは、役者としての表現力が付くだけでなく、声帯まわりの筋肉がさらに鍛えられます!

だから、演技の必要がないミュージシャンやアナウンサー志望の人もまた、大きな抑揚を付けた練習がオススメ!


抑揚の意味がよくわからない・・・という人は、「歌舞伎のマネをするつもりでういろう売りを読んでみよう」と考えてみて!



コツ5:さらに色んな読み方をしてみよう!

友達が笑ってしまうくらい、大きな抑揚を付けて「ういろう売り」を読めるようになりましたか?

そしたら次のステップです!

さらに色んな読み方をしてみましょう!


たとえば、「裏声(ファルセット)」だけで最初から最後まで「ういろう売り」を読んでみたり!

・・・これ、本当は教えたくないんですけどね(笑)

裏声(ファルセット)でもしっかりした声量で「ういろう売り」を詠唱できるようになったなら、かなり声帯が器用になっているはずです!色んな声が表現力豊かに出せるようになっているはずです!歌も上手くなりますし、響きが豊かになります。


他にも、逆に低ーい大きな声で「ういろう売り」を詠唱してみましょう。お経を読むお坊さんのように低い声で!最初から最後までずっと低い大きな声で、です。

すると、声帯の低い声の部位がどんどん鍛えられていきます。


裏声ほどでない高い声で詠唱するのもよいです。女性なら「ド」の音くらいの高さ、男性なら「ファ」の音くらいの高さでしょうか。高音の伸びがとても良くなります!



コツ6:苦手なフレーズだけを地味に500回練習!

「ういろう売り」の練習をしていると、どうしても流暢(りゅうちょう)に読めないフレーズが幾つか、出てくるのではないでしょうか?

最初のうちは、気にしなくてOK。1つのフレーズにあまり固執せず、どんどん全体練習をしましょう。そのうち滑舌の基礎力が上がってきて、苦手にしていたフレーズもすらすら読めるようになります。


でも、いくつかのフレーズについては、暗記するほど練習したのにハッキリ読めないかもしれませんね。こうした苦手な発音に関しては、集中訓練をしましょう!

たとえば、「京のなま鱈奈良なま学鰹」が苦手なら、「京のなま鱈奈良なま学鰹」だけを何百回も繰り返し練習!10回?いえいえゼンゼン足りません!100回か、500回くらいも延々コツコツ地味地味と練習すべし!・・・比ゆじゃないですよ?ホントに500回です!

一日だけでなく、何日もこれを繰り返しましょう。

やっているうちに、「私には絶対ムリだわ!」と感じていた難解フレーズも、キレイに発声できるようになっているはず♪

これは、そのフレーズが読めるようになっただけでなく、あなたの滑舌や発声の基礎力が上がっています。すると、他の面でも上手くなっているはずですよ♪


「たった1つのフレーズに500回も練習?効率が悪くてバカみたい!」と思うかもしれませんね。でも、たとえばクラシック音楽をする人などは、本当にこれくらいコツコツと黙々と練習します。それで超人かと思えるような技術に達するわけですね!



コツ7:長いフレーズを一気に読む!腹式呼吸や腹式発声、肺活量が鍛えられる。

とても長いフレーズを、一気に読んでみましょう!

たとえば、「拙者親方と申すは、お立会いの中に、御存じの方もござりましょうが、お江戸を発って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて、青物町を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門、只今は剃髪致して、円斉と名乗りまする。元朝より、大晦日まで、お手に入れまするこの薬は、昔ちんの国の唐人、外郎という人、わが朝へ来たり、」くらいまで一気に(一呼吸で)読みます!

やってみるとすぐに実感できると思いますが、とても長いフレーズを一息で読もうとすると、だんだんと下腹部に力が入るでしょう?この力みが、腹筋を鍛えてくれます♪また、腹式呼吸を鍛えることにも役立ちます。すると、肺活量を増やすことにもつながります!


歌や発声の際に、「お腹に力を入れて!」と先生は言いますよね?これの意味がよくわからない人がいるのではないでしょうか?下腹部ではなく腹筋の上部に力を入れてしまっている人もいるようですね。そんな人にも役立ちます♪

長いフレーズを一息で読もうとすると、声を絞り出すために自然と下腹部に力を入れることになります。「あ、ここに力を入れるのか!」と先生の言っていたことがすぐに理解できます♪

最初は、理解できてもあまり力を入れられないかもしれませんね。まだ内腹斜筋が育っていないからです。この練習を続けるうちに、どんどん力が入るようになります。


腹式呼吸が苦手な人にも効果的です!腹式呼吸のコツって、「吸う」ことではなく「吐く」ことなんですよね。下腹部の筋肉を使って目いっぱいに吐ききると、それによって自然と下腹部に呼気を吸い込めるようになります。そのコツを掴むために、この発声練習が効果テキメン!


どれくらい長いフレーズを一息で読むべきかは、もちろん個人差がありますよ。あなたにとって「ちょっとキツイ!」「ちょっとムリ!」と感じるくらいの長さで丁度よいです。お腹が疲れるくらいで丁度よいです。練習していくうちに、だんだんとフレーズが伸びていくはずですね。



他のジャンルでも通用するようになっちゃうかも(笑)

ここで解説した「ういろう売り」の応用的な練習方法まで長期間実践し続けるなら・・・あなたは、他のジャンルでも通用するようになっちゃうかもしれません(笑)

たとえば歌手志望なのに声優の先生に絶賛されたり、アナウンサー志望なのに歌がすごく上手くなっちゃったり!

ノドの色んな部分が響くようになったのがわかるハズです。口の中の色んな部分が響くようになったのがわかるはずです。「鼻が響いてる!」「デコルテが響いてる!」と以前では想像もしなかったような体の共振を感じるようになっているハズですよ。そしてそれに比例して、声域が広がりますし、声が豊かになりますし、色んな声が出せるようになります♪発声に柔軟性が出ます♪喜怒哀楽などの表現も上手くなります♪

・・・まぁ、「ういろう売り」なんて基礎練習を、そんなにコツコツ徹底できる人なんてそうそういないでしょうけれど(笑)



いかがでしたか?

発声は、運動なんです

筋肉と神経によって支えられているので、発声に関わる筋肉を幅広く鍛えてやることで、どんどん声が豊かになっていきます。幅広く鍛えるためには、「普段やらないこと」「人がやらないこと」にまで手を広げていくことが有意義なのですね。

あなたの夢が叶いますように♪私は心から応援しています(^_-)-☆

Comentários


bottom of page